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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~売り一巡後は底堅い相場展開、押し目狙いのスタンスに~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:売り一巡後は底堅い相場展開、押し目狙いのスタンスに
■KDDI、2Q営業利益 2.5%減 5585億円
■前場の注目材料:豊田通商、人的資本の情報開示規格、認証取得



■売り一巡後は底堅い相場展開、押し目狙いのスタンスに

4日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれよう。3日の米国市場ではNYダウが146ドル安だった。2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り4会合連続で0.75%の利上げを決定した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見でインフレ抑制の道のりが長く、最終的な金利も従来の予想を上回ると言及すると、2日の米国市場は大きく売られる格好となった。ただし、3日は続落となったものの、週次失業保険申請件数が依然低水準で労働市場の健全性を証明したほか、押し目買いや一部企業の予想を上回った決算を好感した買いに一時プラス圏を回復する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円安の27255円。円相場は1ドル148円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになるだろう。パウエルFRB議長の声明では、予想通りではあるが利上げペース減速の可能性を示唆したことから、下へのバイアスは強まらないと考えられ、引き続きリバランスに伴うショートカバーの動きが入りやすい需給状況であると考えられよう。そのため、弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスを想定しておきたいところである。VIX指数はFOMC後の米国市場が下落する局面においても低下傾向を継続していることから、リスクオフの流れには向かわないと見られる。

米雇用統計の発表を控えてリバウンドの動きは強まりづらく、インデックスに絡んだ商いによって指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となる可能性はありそうだ。一方で、ファーストリテ<9983>が発表した「ユニクロ」の10月の国内既存店売上高は、前年同月比12.8%増だった。増加は4カ月連続となり、これを手掛かりとしたファーストリテの底堅い値動きが日経平均を下支えする可能性はある。

また、決算発表が本格化しているなか、良好な決算を評価した物色も見られているため、需給状況は悪くないだろう。日経平均は足元のリバウンドで75日線を回復してきたが、本日は同線を割り込み、5日線を下回ってくる可能性はある。ただし、25日線が支持線として機能している状況は継続することから、冷静に押し目を狙いたいところである。


■KDDI、2Q営業利益 2.5%減 5585億円

KDDI<9433>が発表した2023年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比4.4%増の2兆7408.36億円、営業利益が同2.5%減の5585.27億円だった。7月に発生した大規模障害で生じた返金などを巡る対応コストが重荷となった。コンセンサス(6030億円程度)を下回る。通期据え置きはコンセンサス水準。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(27678.92、+91.46)
・1ドル=148.20-30円
・SOX指数は上昇(2402.75、+18.30)
・VIX指数は低下(25.81、-0.07)
・米原油先物は上昇(88.37、+1.84)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開


・東洋エンジニアリング<6330>エネ技術開発加速、千葉の研究施設移転・拡張
・丸紅<8002>ジャマイカの石油火力建て替え、LNGに燃料転換
・伊藤忠<8001>台湾へのEC販売支援サービス開始、現地企業と連携
・豊田通商<8015>人的資本の情報開示規格、認証取得
・双日<2768>シンガポール社と覚書、新エネ分野などで協業
・日本精工<6471>ボールネジの安定化技術開発、送り系機能変化最小に
・オムロン<6645>eスポーツ “感触” で開拓、マウススイッチ押し心地追求
・凸版印刷<7911>廃棄化粧品をインキ色材に、販促物制作に再利用(


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし
《ST》

 提供:フィスコ

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