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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 レンジ推移を継続も、先行きの上昇を想定したNTロングに向かわせやすい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27140 +180 (+0.66%)
TOPIX先物 1898.0 +14.0 (+0.74%)
シカゴ日経平均先物 27145 +185
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅縮小を協議すると伝わったことから、深刻な景気後退は回避できるとの期待感が高まり、買い優勢の相場展開となった。英国でスナク元財務相が次期首相に就任する見通しとなり、大型減税案で混乱が広がった英国経済は安定するといった見方もセンチメントの改善につながった。米長期金利の上昇に一服感が出たことで、NYダウの上げ幅は一時520ドルを超える場面もあった。S&P業種別指数は食品・生活必需品小売、電気通信サービス、食品・飲料・タバコが上昇する一方で、消費者サービス、自動車・同部品、素材が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比185円高の2万7145円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円安の2万6920円で始まり、香港市場の弱い値動きが重荷となるなかで、一時2万6850円まで売られる場面も見られた。ただし、25日移動平均線が引き続き支持線として機能する格好で持ち直し上昇に転じると、米国市場の取引開始直後には2万7130円まで買われた。買い一巡後は2万7030円~2万7130円辺りでこう着。その後、レンジを下放れ2万6920円まで売られる場面もあったが、終盤にかけて再びリバウンド基調を強め一時2万7170円まで買われ、2万7140円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、買い優勢の相場展開が見込まれる。中国の習近平主席3期目の政権が発足し、権力集中が警戒されて昨日のハンセン指数は6.3%安、上海指数は2.0%安だった。警戒感はくすぶるものの、米国市場の反応が限られていたこともあり、安心感につながりそうだ。上値抵抗線として意識されている75日線突破は期待しづらいものの、2万7000円水準での底堅さが見られることから、押し目待ち狙いのロングが入りやすいと考えられる。

 VIX指数は29.85と前週末の29.69から上昇した。ただし、一時30.95まで上昇したものの、同水準に位置する25日線に上値を抑えられる形状だったことから、徐々にリスク選好に向かいやすいだろう。また、アップル<AAPL>が「アップルミュージック」と「TV+」などの値上げを発表したことが材料視されて買われたほか、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アルファベット<GOOGL>といった大型テック株なども上昇するなか、ヘッジを考慮しつつも先行きの上昇を想定した、NTロングのポジションを組成する動きに向かわせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.30倍に上昇し、75日線を上回って終えた。一目均衡表で見た場合、現在は雲の中での推移であり、強弱感が対立しやすいところだが、雲上限の14.39倍をうかがうトレンドを形成。遅行スパンは上方シグナル発生が接近してきている。そのため、14.39倍を目先的なターゲットとし、その後は9月13日の戻り高値14.48倍辺りを狙ったトレードが意識されてくる可能性があるだろう。

 日経225先物は2万7000円を中心に、オプション権利行使価格の2万6875円~2万7375円でのレンジ推移を想定しつつも、75日線および10月6日の戻り高値2万7400円をターゲットとしたロングでの対応に向かわせよう。

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