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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 パンデミック終了を手掛かりにFOMC通過後を睨んだ動きに


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27350 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 1914.5 -3.5 (-0.18%)
シカゴ日経平均先物 27490 +140
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。20~21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利上げに踏み切り、金融引き締めを長期化するとの見方から米長期金利が一時、11年ぶりの高水準を付けたことから売り先行で始まった。ただし、NYダウが先週末の安値を割り込まなかったことで、次第に短期筋による買い戻しが強まり、プラスに転じた。

 また、バイデン米大統領が新型コロナウイルスのパンデミックは「終わった」との見解を示したほか、中国・成都市が19日にからロックダウンを解除すると伝わったことも、買い戻しに向かわせた。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品が上昇した半面、医薬品・バイオテクノロジー、ヘルスケア機器・サービス、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、16日の日中大阪比140円高の2万7490円で終えた。日経225先物(12月限)の16日取引終了後のナイトセッションは日中比10円安の2万7340円で始まり、直後につけた2万7360円を高値に軟化した。米国市場の取引開始後に2万7210円まで下落し、その後は2万7210円~2万7340円辺りでこう着。終盤にかけて買い戻しが入り、2万7350円と日中比変わらずで取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。FOMCを控えて、買い一巡後はこう着感が強まる可能性は高そうだが、ひとまずチャート上では75日移動平均線水準を支持線として、底堅さは意識されそうである。また、バイデン米大統領によるパンデミック終了宣言、中国・成都市でのロックダウン解除、さらに東京都の新規感染者数が2カ月半ぶりに5000人を下回るなか、経済正常化への期待が押し目狙いのロングに向かわせそうである。

 VIX指数は25.76に低下した。75日線を上回っての推移であり楽観視はできないものの、ややセンチメント改善につながりそうだ。そのため、FOMC通過までは積極的にポジションを傾ける動きは手控えられるだろうが、ヘッジを考慮した形でのスプレッド狙いの動きは入りやすいだろう。先週末のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に低下し、8月以降、支持線として機能していた75日線を割り込んできた。支持線を割り込んだことで一段の低下が見込まれるものの、ボリンジャーバンドの-2σまで下げてきたため、いったんは売られ過ぎシグナルによって、反発を想定したNTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)の動きは意識されよう。

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