【特集】「パワー半導体」が5位にランクアップ、カーボンニュートラル実現に不可欠なデバイスとして注目<注目テーマ>
東芝 <日足> 「株探」多機能チャートより
1 円安メリット
2 サイバーセキュリティ
3 原子力発電
4 リチウムイオン電池
5 パワー半導体
6 メタバース
7 インバウンド
8 都市鉱山
9 円高メリット
10 電気自動車関連
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「パワー半導体」が5位にランクアップしている。
パワー半導体とは、「交流を直流に変換する」「電圧を下げる」など電気エネルギーの制御や供給に用いられる半導体のこと。電力・鉄道車両・家電製品など幅広い用途で、電気をより効率的に無駄なく使うために欠かせないデバイスとなっている。
近年では、テレワークの普及や5G関連の投資継続による情報通信機器分野の好調に加えて、中国や欧州での自動車・電装分野とエネルギー分野の需要が増加している。市場調査の富士経済(東京都中央区)が今年5月に発表した「パワー半導体の世界市場を調査」によると、パワー半導体の22年の世界市場は21年比11.8%増の2兆3386億円の見込み。今後も電動車や再生可能エネルギーの普及が進むことで市場は拡大し、30年には21年比2.6倍の5兆3587億円に拡大すると予測している。
特に市場の拡大が期待されているのが、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体、GaN(窒化ガリウム)パワー半導体、Ga2O3(酸化ガリウム)パワー半導体といった次世代パワー半導体だ。現在主流のSi(シリコン)を材料としたものに比べて、飛躍的な性能の改善が期待でき、前述の富士経済の調査によると、次世代パワー半導体の30年の世界市場は21年の13.3倍にあたる1兆469億円が見込まれている。
カーボンニュートラルに欠かせないテーマとして、高い関心が続く「パワー半導体」だが、この日の関連銘柄の動きでは、東芝<6502>、サンケン電気<6707>が買われ、高田工業所<1966>は急伸。Mipox<5381>、タカトリ<6338>、トレックス・セミコンダクター<6616>も高い。
出所:MINKABU PRESS