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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):DTS、三菱UFJ、凸版

DTS <日足> 「株探」多機能チャートより
■DTS <9682>  3,545円  +45 円 (+1.3%)  本日終値
 DTS<9682>が続伸。この日、国際基準に準拠したマネー・ローンダリング対策システム「AMLion(アムリオン)」の取引モニタリング機能に金融商品スクリーニング機能を追加し提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。AMLionは、国内外の最新ガイドラインに対応したマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策(AML/CFT)パッケージソフト。今回追加した機能は、ロンドン証券取引所グループ傘下のリフィニティブ社が提供する専用データと連携する金融商品スクリーニング機能で、22年下期からは新たに資産運用会社、信託銀行への提案を強化し、金融のあらゆる業態のコンプライアンスチェック業務の高度化・効率化に貢献するとしている。

■三菱UFJ <8306>  734.3円  +9 円 (+1.2%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクがしっかり。16日のニューヨーク市場で、米10年債利回りは前日に比べ0.025%上昇の2.810%となった。17日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の内容は利上げに前向きなタカ派的な内容となるとの観測もあり、米長期金利は上昇した。足もとでは、インフレ懸念の後退で米長期金利は下落基調となっているが、市場には反発期待もある。この日は金利上昇に伴う利ザヤ拡大期待から三菱UFJなどが堅調な値動きとなっている。

■凸版印刷 <7911>  2,285円  +25 円 (+1.1%)  本日終値
 凸版印刷<7911>が3日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「子会社を通じて2023年度までに約200億円を投じ、半導体製造で使うガラス板の生産設備を増強する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、子会社トッパンフォトマスクが埼玉県新座市や台湾などの工場で生産設備を増強・更新するとしており、ロジック半導体で回路線幅5~10ナノメートル(ナノは10億分の1)、DRAMでは同10ナノメートル台の先端品向け部材の生産ラインを増やすという。同40ナノメートルより細かい半導体に対応するフォトマスクの生産能力を20年度比で約2割高めるとしており、業績への貢献が期待されている。

■シュッピン <3179>  1,282円  +14 円 (+1.1%)  本日終値
 シュッピン<3179>は4日続伸。16日の取引終了後、24日付で30万株(発行済み株数の1.27%)の自社株を消却すると発表しており、これが好感されたようだ。なお、消却後の発行済み株数は2339万2997株となる見通し。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,802円  +53 円 (+0.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は前日終値近辺で頑強な値動き。前日は米投資ファンドのエリオット・マネジメントが保有する同社株をほぼ全て売却したことが報じられ、これを嫌気する売りが出たが、下げは小幅にとどまった。市場では、「売却したのは過去の話。しかも、今年前半にハイテク系グロース株が日米で大きく売り込まれたタイミングである可能性が高く、ここで(同社株を)改めて売り直す材料ではない」(中堅証券ストラテジスト)という声も出ていた。きょうは、前日に空売りした向きの買い戻しが機能して下げ止まる動きをみせている。

■京セラ <6971>  7,724円  +57 円 (+0.7%)  本日終値
 京セラ<6971>が反発。この日、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)内に積層セラミックコンデンサ(MLCC)の新工場を建設すると発表しており、これが好材料視された。現在MLCCは、通信端末や半導体関連機器の小型化・高機能化、5G普及に伴うデータセンターの増設をはじめ、ADAS(先進運転支援システム)やEV(電気自動車)技術の高度化など向けに需要の伸びが見込まれており、これらの需要増加に対応するのが目的。23年2月に着工し、24年5月から新工場棟の稼働を順次開始する予定で、初年度に約100億円、次年度以降年200億円の生産を計画している。

■トレンドマイクロ <4704>  8,940円  -190 円 (-2.1%)  本日終値
 トレンドマイクロ<4704>は4日ぶりに反落。「物言う株主」と呼ばれる米バリューアクト・キャピタルが9日に大株主に浮上したことが明らかになったことなどを契機に株価は急上昇したが、足もとでは高値警戒感も浮上している。ただ、岩井コスモ証券は16日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は8000円から1万500円に引き上げており市場には一段の強気見通しが出ている。第2四半期(1~6月)の連結営業利益は前年同期比約16%減と減益だったが、同証券ではサイバーセキュリティ対策需要の増加を追い風に今下期以降は業績改善が期待できる、とみている。具体的には、22年12月期の連結営業利益は会社予想と同水準の420億円(前期比3.8%減)だが、23年12月期は今期推定比9.5%増の460億円への増益を予想している。

■ソフトウェア・サービス <3733>  6,670円  -120 円 (-1.8%)  本日終値
 ソフトウェア・サービス<3733>は安い。16日の取引終了後に発表した7月度の売上高が前年同月比10.2%減の17億6200万円となり、4カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。また、受注高も同35.6%減の13億5700万円と低調だった。

■東京エレクトロン <8035>  46,290円  -140 円 (-0.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>は前日終値近辺で強弱観対立。前日の米国株市場ではNYダウが200ドルを超える上昇で3万4000ドル台を回復したが、米長期金利の上昇を受けて半導体関連株には売られる銘柄も目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日ぶり反落となった。東京市場でも半導体主力株は目先値ごろ感からの買い戻しが一巡し、気迷いムードが漂う場面にある。ただ、足もと外国為替市場で1ドル=134円台前半まで急速にドル高・円安が進んでおり、これが追い風材料となっている。なおレーザーテックは、最近の上昇局面で空売りの反動によるショートカバー効果が反映されていたが、きょうは買い戻し一巡で上値が重い。

■ヒトコムHD <4433>  1,789円  -4 円 (-0.2%)  本日終値
 ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>が後場下げ幅を縮小しプラスに転じる場面もあった。午後1時ごろ、22年8月期の期末配当予想を12円50銭から17円50銭へ増額修正した。年間配当は30円となり、前期実績に対しては5円50円の増配になる予定だ。

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