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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):東電HD、住友林、郵船

東電HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■旭ダイヤモンド工業 <6140>  819円  +60 円 (+7.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 旭ダイヤモンド工業<6140>が9連騰で年初来高値を更新。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比2.1倍の8億3800万円と好調。炭化ケイ素(SiC)を使うパワー半導体ウエハー加工用ダイヤモンド工具の成長などで業績は拡大基調にある。上期の予想営業利益11億円に対する進捗率は76%に達しており、23年3月通期業績には増額期待が膨らんでいる。また、200万株(発行済み株数の3.60%)、14億円を上限とする自社株買いも発表するなど株主への利益還元に前向きな姿勢も評価されている。

■青山商事 <8219>  892円  +56 円 (+6.7%)  本日終値
 青山商事<8219>は大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を680円から740円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、23年3月期第1四半期(4~6月)の営業利益は前年同期比20億円改善し、わずかではあるが黒字化。人流が緩やかに回復してくるなかで、主力のビジネスウェア事業のほか、総合リペアサービス事業、フードサービスが含まれるフランチャイジー事業の業績が改善した。同証券では、人流の回復などで同社業績は持ち直し傾向にあると予想。ただ、中期的なメンズスーツ需要見通し、新型コロナウイルス感染症の影響、各種コスト増など先行き不透明感は強いともしている。

■東電HD <9501>  510円  +18 円 (+3.7%)  本日終値
 東京電力ホールディングス<9501>が続伸。原子力規制委員会が東京電力柏崎刈羽原発6、7号機のテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」の設置計画を正式に許可したことが複数のメディアで伝わっており、これを受けて思惑的な買いが向かっているようだ。同原発を巡ってはテロ対策の不備が相次いだことから、昨年に規制委から事実上の運転禁止命令が出されている。

■住友林業 <1911>  2,379円  +75 円 (+3.3%)  本日終値
 住友林業<1911>が反発SMBC日興証券が16日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3200円から3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。8月9日に会社側が上期決算の発表と同時に、22年12月期業績予想を上方修正したことから、足もとの堅調な米国事業を踏まえ、海外住宅事業の中長期見通しを引き上げたことなどが要因。米国住宅は、堅調な需要と供給不足による好調な販売が継続しており、今後、住宅ローン金利上昇、販売価格上昇によるアフォーダビリティ(住宅の適正住宅費負担)の低下により一時的な調整局面の可能性はあるものの、中長期には経済成長、賃金上昇、人口増加を背景に、持続的な成長が続くと予想している。

■日本郵船 <9101>  10,650円  +330 円 (+3.2%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運大手は揃って堅調な値動き。前日は利益確定売りのターゲットとなり、いずれも25日移動平均線近辺まで深押ししたが、配当利回りなど株主還元の高さに着目した押し目買いを誘導している。5月下旬以降、中国経済の減速が観測されるなか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の下げが顕著となっている。直近8月15日現在で1400割れ目前まで水準を切り下げているが、これは今年1月以来約7カ月ぶりの低い水準だ。同指数と株価連動性が認められる海運株にとっては向かい風となり、前日の大幅な下げも同指数の下げを嫌気した部分が大きい。一方、株価が下押すと配当利回りに着目したインカムゲイン狙いの買いが入ってくる。郵船、商船三井ともに13%台という異色の高配当利回りで、これが押し目買いの根拠となっている。

■イオンファンタジー <4343>  3,410円  +85 円 (+2.6%)  本日終値
 イオンファンタジー<4343>は新値追い。16日の取引終了後に発表した7月度の売上概況で、国内事業の既存店売上高が前年同月比15.8%増と2ケタ増となり、引き続き前年実績を上回ったことが好感された。「サンリオキャラクター大賞TOP6」の限定景品や映画公開で話題のミニオンズフィーバーなど人気IP景品を展開したプライズ部門の売り上げが好調に推移した。また、体感ゲーム機などの対象機が時間制定額で遊べる「よくばりパス」のコーナー化が全店で完了したタイミングでキャンペーンを実施し利用促進を図ったことも奏功した。

■日経レバ <1570>  15,930円  +375 円 (+2.4%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続伸で1万5900円台に上昇、年初以来となる1万6000円大台乗せが視野に入ってきた。日経レバは日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFであり、価格変動率が日経平均の2倍に設定されているのが特徴で、全体相場が強気に傾くなか、個人投資家を中心に値幅取りを狙った資金が流入している。売買代金はレーザーテック<6920>やソフトバンクグループ<9984>を大きく上回り、全市場を通じて断トツとなっており、日経レバに対する個人投資家の関心の高さを反映している。注目されるのは直近12日申し込み現在の信用取組で、売り残が急増し信用倍率が0.8倍まで低下している。なお、日証金でも貸株が高水準で16日時点の貸借倍率は0.04倍という状況にある。プライム市場は空売り筋の強制的な買い戻しによる踏み上げ相場の様相にあるが、日経レバの売買動向はそれを如実に映し出している。

■日本エスコン <8892>  818円  +19 円 (+2.4%)  本日終値
 日本エスコン<8892>が高い。午前11時30分ごろ、兵庫県姫路市に新規事業用地を取得し、クリニックモールの開発を行うと発表しており、これが好材料視された。今回取得した事業用地を含む区画一体は、「製鉄記念広畑病院」の跡地で、23年初頭に開院予定の新病院を中心に「医療・介護ゾーン」として福祉施設などの開発が予定されている。同社では隣接地に開院予定の新病院との連携も図りながら、約7診療科目(予定)を扱うクリニックモールの開発を行うとしている。着工は23年2月の予定で、23年12月の開業を目指している。

■岩谷産業 <8088>  5,560円  +90 円 (+1.7%)  本日終値
 岩谷産業<8088>は反発。同社はこの日、10月3日出荷分からカセットこんろ・カセットガスを値上げすると発表しており、これによる採算改善を期待した買いが入った。値上げ率は、カセットこんろ約5~20%、カセットガス約15%。同社では4月からカセットこんろ、6月からカセットガスの値上げを順次実施した。ただ、主原料である鋼材価格の急騰に加え、包材をはじめとする資材価格、物流費は更なる高騰が続き、自助努力だけでは吸収できない状況となっていることから再度値上げするとしている。

■東宝 <9602>  5,450円  +80 円 (+1.5%)  本日終値
 東宝<9602>は上値指向継続で年初来高値更新。SMBC日興証券が16日付で投資評価「1」、目標株価6200円で新たにカバレッジを開始したことが材料視されたようだ。同証券によると、アニメを牽引役にIPを軸とした中長期成長を予想。収益寄与が見込める有力IPの積み上がりが量・質ともに加速しており、着実に成功実績を重ねることで版元からの信頼獲得に成功し、今後の新規IP獲得が進むとみている。23年2月期は下期にかけて期待作の公開予定が相次ぎ、業績アップサイド材料が豊富に存在しているという。

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