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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万8000円~2万8375円のレンジを想定、2万8000円水準では押し目狙いのロングスタンスに


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28120 +330 (+1.18%)
TOPIX先物 1953.5 +20.5 (+1.06%)
シカゴ日経平均先物 28120 +330
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウが上昇する一方で、 S&P500ナスダックは下落。前日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想以上に鈍化したことに続き、7月の米生産者物価指数(PPI)が前月比0.5%下落と予想に反して低下した。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ観測が後退し買い先行で始まると、NYダウは一時340ドルほど上昇する場面もあった。

 ただし、「インフレ率は依然として高い」といったFRB高官の発言が相次ぐなか、前日の大幅な上昇に対する利益確定も見られた。長期金利が上昇したことで上げ幅を縮めたほか、ハイテク株を中心に売りが広がり、S&P500、ナスダックは下落に転じた。S&P500業種別指数はエネルギー、銀行、保険が上昇した半面、自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジー、家庭用品・パーソナル用品が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比330円高の2万8120円で終えた。10日取引終了後の日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万7830円で始まり、寄り付きを安値に強含み、2万7900円水準で保ち合いを継続。その後、米国市場の強い動きに連動する格好で一気に2万8100円水準まで買われた。買い一巡後も2万8000円~2万8100円辺りで推移し、終了間際には2万8130円まで買われ、2万8120円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになろう。米国ではCPIの伸びが予想以上に鈍化し、PPIも約2年ぶりの低下となり、インフレ圧力が和らいだことが材料視される。また、本日は8月のオプションSQ(ミニSQ)となるなか、朝方はSQに絡んだ調整買いの動きも意識されやすい。FRB高官の発言により11日の米国市場ではハイテク株を中心に売られたものの、SOX指数は小幅な下げにとどまっており、前日の大幅上昇に対する利食いの範囲内だった。

 また、VIX指数は20.20に上昇したものの、前日には一時19.54と4月下旬以来の20.00を下回っていた。リスク選好のなか、日経225先物は2万8000円を回復してきたことで、改めて6月高値の2万8350円が意識されてくることになりそうだ。週末要因により買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるが、オプション権利行使価格の2万8000円~2万8375円のレンジが想定され、2万8000円水準での押し目狙いのロングスタンスに向かわせよう。

 また、NT倍率は8日の14.50倍から、10日には14.37倍まで低下した。米半導体株の下方修正のほか、国内では指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]の決算内容を嫌気した売りに押される格好だった。NT倍率はテクニカル面でボリンジャーバンドの+2σから+1σまで調整したこともあり、リバウンドを想定したNTロングの動きが入りやすいだろう。

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