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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:タムロン、栄研化、信越ポリ

タムロン <日足> 「株探」多機能チャートより
■タムロン <7740>  2,998円  +199 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 タムロン<7740>が続伸し年初来高値を更新している。26日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を624億円から637億円へ、営業利益を85億円から97億円へ、純利益を58億4000万円から69億3000万円へ上方修正したことが好感されている。会計基準の変更に伴い前期との増減率はないものの、主に写真関連事業における自社ブランド交換レンズの販売やOEM受注機種の販売、監視&FA関連事業における先進国市場向けの販売が計画以上に進展し、円安も進行したことが要因としている。なお、第3四半期以降の想定為替レートは、1ドル=130円(従来予想120円)、1ユーロ=135円(同133円)としている。

■栄研化学 <4549>  2,027円  +113 円 (+5.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 栄研化学<4549>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は26日取引終了後に、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比8.0%増の28億4400万円となり、上半期計画の28億4000万円を超過したことが好感されているようだ。売上高は同5.5%増の110億9700万円で着地。各種検診・スクリーニングプログラムの再開や外来患者数が回復傾向となったことを追い風に、国内で主力製品の便潜血検査用試薬及び尿検査用試薬を中心に売り上げが伸びたことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■信越ポリマー <7970>  1,331円  +63 円 (+5.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 信越ポリマー<7970>は大幅続伸で年初来高値を更新。26日の取引終了後、未定としていた23年3月期の連結業績予想について、売上高1080億円(前期比16.6%増)、営業利益120億円(同23.3%増)、純利益88億円(同39.5%増)を見込み、配当予想は中間・期末各18円の年36円(同10円増)にすると発表しており、これを好感した買いが流入している。足もとの事業環境及び業績動向などを踏まえたという。あわせて発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高252億2600万円(前年同期比19.9%増)、営業利益34億7000万円(同55.0%増)、純利益27億300万円(同49.1%増)だった。半導体産業や電子部品産業の需要の拡大が続くなか、国内外において主力製品及び新規事業製品の拡販に注力した営業活動を継続的に展開し、生産・供給体制の拡充を図ったことが奏功した。

■ブシロード <7803>  1,475円  +66 円 (+4.7%)  11:30現在
 ブシロード<7803>が大幅続伸している。26日の取引終了後、集計中の22年6月期連結業績について、売上高が400億円から419億6600万円へ、営業利益が25億円から33億8800万円へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。前の期の決算期変更及び前期の会計基準の変更に伴い前の期との増減率はないものの、第4四半期において、期末以降に見込まれる顧客のアイテム見積り利用期間の短縮化を反映したことに加えて、デジタルIP事業のなかでも利益率の高いTCG(トレーディングカードゲーム)部門で、新TCG「Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)」が、前回予想を上回ったことが寄与した。また、円安進行で為替差益が膨らんだことも寄与する。

■アステラス製薬 <4503>  2,182円  +57.5 円 (+2.7%)  11:30現在
 アステラス製薬<4503>が5日ぶりに反発している。26日の取引終了後、抗体-薬物複合体PADCEV(エンホルツマブ ベドチン)の進行性尿路上皮がんを対象とした一次治療としてのぺムブロリズマブ併用療法で、良好なトップライン結果が得られたと発表しており、これが好材料視されている。なお、同件による23年3月期業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。

■日清製粉グループ本社 <2002>  1,682円  +41 円 (+2.5%)  11:30現在
 日清製粉グループ本社<2002>は全般軟調地合いのなかカイ気配スタートとなるなど上値指向が鮮明だ。同社が26日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は、営業利益が前年同期比21%増の88億5900万円と好調だった。原料コスト上昇も6月に小麦粉の値上げを実施し利益採算が改善、値上げ前の駆け込み需要も売り上げ拡大を後押ししている。通期業績予想は据え置いているが、営業利益進捗率は通期計画の300億円に対し第1四半期時点で約30%に達している。株価面では25日・75日移動平均線のゴールデンクロスが目前に迫っており、目先上放れに向けた期待も高まりやすい。

■MARUWA <5344>  16,420円  +390 円 (+2.4%)  11:30現在
 MARUWA<5344>が続伸している。午前10時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高139億5400万円(前年同期比25.6%増)、営業利益47億4900万円(同49.3%増)、純利益40億8800万円(同84.9%増)と大幅増益となったことが好感されている。EV向けや通信関連製品、半導体製造装置向けセラミック部品が好調に推移し業績を牽引した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高600億円(前期比10.4%増)、営業利益185億円(同1.6%増)、純利益129億円(同3.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■島津製作所 <7701>  4,775円  +85 円 (+1.8%)  11:30現在
 島津製作所<7701>は3日ぶりに反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「東洋紡や島津製作所がPCR検査試薬を大幅に増産している」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、島津では7月の試薬生産量を6月に比べ10倍に増やし、8月は更に7月比1.5倍の生産を計画するとしている。新型コロナウイルス感染の第7波到来で感染者数が急拡大し、検査をする人が急増していることに対応するとしており、これを受けて東洋紡<3101>も続伸している。

■C&R <4763>  2,463円  +41 円 (+1.7%)  11:30現在
 クリーク・アンド・リバー社<4763>が続伸し連日で上場来高値を更新するなどメタバース関連の一角が全体軟調相場に逆行して高い。グローバルな経営コンサルティングファームとして知られる米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が新規事業の創出を目的とする研究組織の日本拠点を設立したことが報じられ、高齢化社会に照準を合わせたメタバース空間でのビジネスを検討していると伝わっている。そうしたなか、C&RはVR分野に積極的に踏み込み、VR住宅展示場を開設するなど会社側もメタバース事業への入り口に立っているとの認識を示しており、その関連有力株として物色の矛先が向いている。エスユーエスなどもメタバース関連のビジネス需要開拓に前向きに取り組んでおり、人気素地を開花させている。

■蝶理 <8014>  2,016円  +21 円 (+1.1%)  11:30現在
 蝶理<8014>が続伸している。26日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高819億600万円(前年同期比35.0%増)、営業利益32億1300万円(同25.4%増)、純利益22億9800万円(同1.4%増)と大幅営業増益となったことが好感されている。引き続き化学品事業の無機化学品及びファインケミカル分野が好調に推移し全体を牽引した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高3300億円(前期比16.2%増)、営業利益115億円(同23.3%増)、純利益82億円(同20.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■マキタ <6586>  3,325円  -261 円 (-7.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 マキタ<6586>が急反落している。同社は26日取引終了後に、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比46.3%減の152億2800万円となり、通期計画850億円に対する進捗率は17.9%となった。ロックダウンによって主力の中国工場が一時操業を停止した影響に加え、原材料価格の高騰による原価率の悪化、販管費の増加などが重荷となった。一方、国内やオセアニア、中南米での販売が堅調だったことから、売上収益は同5.4%増の1953億4800万円で着地した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■トプコン <7732>  1,825円  -124 円 (-6.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 トプコン<7732>が反落。株価は前日まで9日続伸と異彩を放っていたが、きょうは目先利益確定の動きが顕在化した。同社はオプトエレクトロニクス技術に強みを持つ測量機メーカーで世界的に高い商品競争力を有する。26日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は、最終利益が前年同期比53%増の27億9000万円と急拡大した。建設ICT関連が国内外で旺盛だったほか、眼科医療分野の検査機器が収益に貢献している。しかし、株価はほぼ一本調子の上げ足をみせていたこともあり、目先利食い圧力が強まった。なお、下値では押し目買いが観測され、売り一巡後は下げ渋っている。

■シマノ <7309>  21,525円  -1,410 円 (-6.2%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位
 シマノ<7309>は大きく売り優勢に傾き、25日移動平均線をマドを開けて下放れる展開をみせている。同社が26日取引終了後に発表した22年12月期第2四半期(22年1~6月)の決算は、最終利益が前年同期比22.4%増の685億5800万円と大幅な伸びを達成した。好調な売り上げが続いていることに加え、ドル高効果による営業外収益も寄与している。これを受けて通期予想も上方修正し、従来計画の1175億円から1284億円(前期比11%増)に増額した。しかし、好業績は株価に織り込み済みであったほか、売上高や営業段階での上方修正はなかったこともあって、目先買いポジションを解消する動きが強まった。

■キヤノン <7751>  3,140円  -60 円 (-1.9%)  11:30現在
 キヤノン<7751>は3日続落。26日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を3兆9800億円から4兆800億円(前期比16.1%増)へ、営業利益を3600億円から3760億円(同33.4%増)へ、純利益を2520億円から2620億円(同22.0%増)へ上方修正したが、材料出尽くしとの見方から売られているようだ。第3四半期以降の想定為替レートを1ドル=133円、1ユーロ=138円と従来予想に対して、ドルは約9円の円安、ユーロは約6円の円安に見直したことが要因。また、強い需要に対して引き続き生産の最大化に努め、競争力のある製品を市場に投入することも寄与する。なお、中間・期末各50円の年100円としていた配当予想を中間・期末各60円の年120円へ引き上げると発表した。前期実績に対しては20円の増配となる予定だ。あわせて発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高1兆8781億4900万円(前年同期比8.9%増)、営業利益1746億1500万円(同18.1%増)、純利益1050億円(同0.6%減)だった。

■カプコン <9697>  3,830円  -25 円 (-0.7%)  11:30現在
 カプコン<9697>が反落している。26日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高252億3200万円(前年同期比47.9%減)、営業利益120億6100万円(同48.9%減)、純利益90億700万円(同48.1%減)と大幅な減収減益となったことが嫌気されている。デジタルコンテンツ事業で主力シリーズの大型新作である「モンスターハンターライズ:サンブレイク」の投入に加えて、「モンスターハンターライズ」などシリーズ作を中心としたリピートタイトルの販売などデジタル販売を積極的に推進した。ただ、前年同期の大型新作の反動があり、減収減益を余儀なくされた。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高1200億円(前期比9.0%増)、営業利益480億円(同11.9%増)、純利益345億円(同6.0%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、7月29日付で438万7353株(発行済み株数の1.62%)におよぶ自社株を消却すると発表した。

■ポラリスHD <3010>  125円  +30 円 (+31.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ポラリス・ホールディングス<3010>はストップ高である125円水準でカイ気配となっている。26日の取引終了後、フィリピンの大手宿泊特化型ホテル保有運営企業グループであるレッド・プラネット・ホールディングス(フィリピン)社の全株式を来年1月ごろをメドに取得し子会社化すると発表しており、これが好感されている。今回の買収により、同社グループの運営ホテル数は合計で44棟、7890室となり、運営客室数が現在より39%増加する見込みで、グループの収益拡大や財務体質の改善などにつながると判断したという。取得価額は9億9200万円。23年3月期業績への影響は現時点で未定としている。

●ストップ高銘柄
 不二硝子 <5212>  1,420円  +300 円 (+26.8%) ストップ高   11:30現在
 光・彩 <7878>  3,455円  +504 円 (+17.1%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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