【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:イオン、ブイキューブ、アンジェス
イオン <日足> 「株探」多機能チャートより
わらべや日洋ホールディングス<2918>がストップ高。6日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表。営業利益が前年同期比25.0%増の16億9400万円と大幅増益で着地しており、これを好感した買いが膨らんでいるようだ。売上高も同0.8%増の474億1400万円と小幅ながらも増収を確保した。米飯などの調理済み食品を製造・販売する主力の食品関連事業で、売り上げ回復や商品規格見直しに伴い利益を大きく伸ばした。なお、通期予想は据え置いており、売上高は前期比0.9%増の1940億円、営業利益は同1.3%増の45億円の見通し。
■FDK <6955> 963円 +117 円 (+13.8%) 一時ストップ高 11:30現在
FDK<6955>が急騰、13%を超える上昇で今週5日につけた924円の高値を払拭するとともに、3月30日の戻り高値940円もクリアした。「水素空気電池」の電力事業者向けサンプル出荷を2023年に開始するとの報道を受け、5日にストップ高寸前まで買われる人気となった。前日は目先筋の利益確定売りで反落したが、きょうは改めて投資資金が再攻勢をかけている。市場では「次世代電池の本命とされる全固体電池分野について、世界でも日本が特許獲得数など技術面で優位にあることが報じられている。そのなか、富士通<6702>傘下の同社は同分野に早くから積極的に取り組んでおり、今年度にも(全固体電池を)販売開始の方向にあることが伝わっており、これに着目した買いを呼び込んでいるもよう」(中堅証券ストラテジスト)としている。
■イオン <8267> 2,624円 +236 円 (+9.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
イオン<8267>がマドを開けて急伸、約3カ月ぶりの高値に浮上している。6日の取引終了後に発表した23年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、営業収益2兆2032億2700万円(前年同期比2.3%増)、純利益193億7200万円(同3.9倍)となり、これを好感する買いが入っている。収益構造改革に取り組んできた総合スーパーのGMS事業が第1四半期としては14年2月期以来の黒字化を果たした。また、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着くなか、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業、国際事業が増益となったほか、調剤併設化を推進するヘルス&ウエルネス事業も伸長した。このほか、韓国ミニストップの売却益約236億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。
■ブイキューブ <3681> 1,226円 +70 円 (+6.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
ブイキューブ<3681>が急反発。6日の取引終了後、EV充電サービス関連のソリューション事業を展開するシンガポールのCHARGE+(チャージプラス)へ出資すると発表しており、これを好感する買いが入っている。チャージプラスは、シンガポールでEV充電器の開発・設置やソフトウェアの開発、ソリューション事業を手掛けるスタートアップで、東南アジアにおけるEV充電ソリューションのリーディングカンパニー。ブイキューブは出資を通じて東南アジアにおける同社の事業展開を支援するとともに、日本国内における事業展開の検討・準備を開始する。脱炭素社会の実現に向けた取り組みの事業として育てる構えだ。
■アンジェス <4563> 355円 +20 円 (+6.0%) 11:30現在
アンジェス<4563>が大幅高、8%近い上昇で360円台まで歩を進め、中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を大陽線で突破した。マザーズ指数は足もとマイナスに転じているが、前日まで3営業日続伸で底入れの兆候をみせていた。旧マザーズ銘柄ではバイオベンチャーが多く上場しており、そのなかでも時価総額上位の同社は値ごろ感からの買いが向かっている。また、足もとで株価を刺激する背景もある。新型コロナウイルスの感染者数が全国的に再び急増傾向にあることで関連銘柄の一角に物色の矛先が向いているが、同社はカナダ企業と共同でコロナ薬の開発を進め、今年に入り米国で治療薬候補の第2段階の臨床試験を開始している状況にあり、投資資金を誘導している。
■住友大阪セメント <5232> 3,550円 +130 円 (+3.8%) 11:30現在
住友大阪セメント<5232>が大幅高で3日続伸。5%を超える上昇で3600円まで上値を伸ばした。燃料や輸送コストの上昇を背景にセメントの市中価格が約3年半ぶりに上昇に転じており、セメント販売を主力とする同社には収益面で追い風が意識されている。株価は5日・25日・75日移動平均線が収れんする3400円近辺から上放れを鮮明としており、足もと追随買いを誘っている。需給面では直近、一部外資系証券経由での空売り残高が急増しており、その買い戻しによる株価浮揚力も働いているもようだ。
■ネクステージ <3186> 2,423円 +88 円 (+3.8%) 11:30現在
ネクステージ<3186>が高い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は6日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに目標株価を4000円から4100円に引き上げた。大型総合店出店による中古車小売り市場でのシェア拡大に注目している。21年11月期の10店に対して今期は22店の出店を計画しており、小売り台数の見通しを引き上げた。これに伴い22年11月期の連結営業利益を従来予想の183億円から前期比43.0%増の195億円(会社予想191億5000万円)に上方修正したほか、23年11月期の同利益も245億円から258億円に見直している。
■MDV <3902> 1,165円 +38 円 (+3.4%) 11:30現在
メディカル・データ・ビジョン<3902>は5日続伸。6日の取引終了後、同社が開発・提供するAIアプリ「dAlbet」でSBIホールディングス<8473>傘下のSBI証券と糖尿病予防を推進するための連携を開始すると発表しており、これを好感した買いが入っている。「dAlbet」は、利用者自らが血液検査の数値を入力することで、糖尿病のリスクなどが画面表示され、健康管理に役立てることができるアプリ。今回の連携により、SBI証券口座のユーザーにメルマガなどの告知が届き、ユーザーが同アプリをダウンロードすることで、糖尿病予防に取り組めるよう促すとしている。
■山崎製パン <2212> 1,758円 +53 円 (+3.1%) 11:30現在
山崎製パン<2212>が続伸、一時66円高の1771円まで買われる場面があった。7月に入ってから株価は上値追い基調を強めているが、きょうは5月10日に上ヒゲでつけた1739円の年初来高値を約2カ月ぶりに更新している。同社は菓子パンを主力にパンの製造販売で国内断トツのシェアを誇る。小麦価格の高騰は収益を圧迫するが、同社は1月に続いて7月も一部のパン製品値上げを実施、これによりコスト上昇分を相殺する。株式市場では企業の値上げの動きはポジティブ材料として捉える傾向が強い。一方、足もとでは世界的なコモディティ価格の上昇に歯止めがかかっており、小麦価格もここ下落基調に転じていることから、収益採算向上への期待も高まっている。
■フジ <8278> 2,077円 +15 円 (+0.7%) 11:30現在
フジ<8278>が3日ぶりに反発。6日の取引終了後に発表した23年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、営業収益1896億7600万円(前年同期比2.4倍)、営業利益27億4200万円(同60.8%増)となり、これを好感する買いが入っている。3月に経営統合したマックスバリュ西日本の業績が加わったことが収益拡大の要因となった。5月末時点でのグループ店舗数は518店舗(前年同期比388店舗増)に拡大している。併せて、子会社2社が保有する上場株式有価証券1銘柄を親会社のイオン<8267>へ売却すると発表。これに伴い、23年2月期に売却益40億6100万円を特別利益に計上する見込みになったとしている。
■すかいらーく <3197> 1,557円 -41 円 (-2.6%) 11:30現在
すかいらーくホールディングス<3197>、ゼンショーホールディングス<7550>のほか、ロイヤルホールディングス<8179>、サイゼリヤ<7581>、串カツ田中ホールディングス<3547>など外食関連株が安い。国内で新型コロナウイルスの感染が再び拡大しており、前日6日の新規感染者数は4万5821人と前週の同じ曜日と比べ約2倍に増加した。オミクロン株の派生型「BA.5」への置き換わりが進んでいることが一因とみられ、株式市場でも今後の更なる感染拡大への警戒感が急速に高まっている。外出抑制の動きが再度強まることも予想され、これを懸念した売りが外食関連株に向かっているようだ。
■INPEX <1605> 1,301円 -32 円 (-2.4%) 11:30現在
石油関連株は続落。INPEX<1605>は前日10%安と急落したのに続き、この日も下落しているほか、石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>も値を下げている。6日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比0.97ドル安の1バレル=98.53ドルに売られた。一時、95.10ドルと4月中旬以来、約3カ月ぶりの水準に下落した。5日にWTI価格が急落した軟調な地合いが続いている。世界的な景気後退懸念が台頭するなか、原油需要の減少が警戒されており、これを受け石油関連株は売りに押されている。
■コックス <9876> 194円 +42 円 (+27.6%) 一時ストップ高 11:30現在
コックス<9876>は急騰。6日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表し、最終利益は前年同期の赤字から黒字転換となる2億500万円で着地した。通期計画が1億2000万円の赤字予想であるだけに、これがサプライズとなる形で買いを呼び込んでいるようだ。売上高は前年同期比19.9%増の38億4400万円だった。既存店売上高が大きく伸長したほか、固定費削減や期中稼働店舗数の減少によって販管費を抑制した。なお、通期見通しについては従来予想を据え置いた。
■ヘッドウォータース <4011> 3,900円 +700 円 (+21.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
ヘッドウォータース<4011>がストップ高カイ気配。6日の取引終了後、大成建設<1801>が提供する「LifeCycleOS」パートナーに認定されたと発表しており、これが好材料視されている。LifeCycleOSは、BIM(建物の形状データに属性データを付加したデータ)とIoTを融合し、さまざまな建物ユーザーに求める情報サービスを建物のライフサイクルにわたって提供する大成建設の建物プラットフォーム。これまでも協業してきた東京エレクトロン デバイス<2760>とともに「LifeCycleOS」のパートナーに認定され、大成建の建設DXとデジタルツインを推進するという。
●ストップ高銘柄
光陽社 <7946> 1,541円 +300 円 (+24.2%) ストップ高 11:30現在
ムラキ <7477> 1,441円 0 円 (0.0%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
桂川電機 <6416> 880円 -420 円 (-32.3%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
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