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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 ナイトセッションで25日線を捉え、ターゲットを切り上げてくる可能性も


大阪9月限
日経225先物 26770 +290 (+1.09%)
TOPIX先物 1879.5 +14.5 (+0.77%)

 日経225先物(9月限)は前日比290円高の2万6770円で取引を終了。先週末の米国市場の上昇を受けて、寄り付きは2万6750円と買い先行で始まった。シカゴ日経平均先物清算値(2万6870円)には届かず、前場半ばには2万6610円まで上げ幅を縮める場面も見られた。グローベックスの米株先物でNYダウ、S&P500、ナスダック100が小幅ながらもマイナス圏で推移していたこともあり、朝方は先週のリバウンドに対する利益確定の動きも強まったようである。

 ただし、下値の堅さが意識されるなか、前引けにかけて再び強含み、前引け直後には2万6830円まで買われた。その後、NYダウ、S&P500、ナスダック100先物がプラスに転じるなか、後場半ばには一時2万6890円まで上げ幅を拡大。引けにかけてはポジション調整により上げ幅を縮めたものの、75日移動平均線を上回って終えた。

 朝方は先週のリバウンドに対する利益確定の売りも強まったようだが、75日線水準での底堅さが見られるなか、短期筋のショートカバーにつながったと見られる。テクニカル面では25日線接近では上値の重さが意識されていたが、75日線を支持線に変えてくることによって、25日線突破から2万7000円を試す動きを見せてきそうである。ナイトセッションでは開始直後に2万6950円まで買われており、2万6935円辺りに位置する25日線を上回る場面もあった。

 グローベックスの米株先物でNYダウ先物の上げ幅は200ドルを超えてきているため、週明けの米国市場でNYダウは25日線を捉えてくる可能性はありそうだ。米国では30日に5月の個人消費支出(PCEデフレーター)の発表を控えていることもあり、慎重姿勢が強まりやすく自律反発の域は脱せないと見る向きもあるなかで、リバウンドを強めてくるかが注目される。米国市場で買いが継続するようだと、連動性の観点から日経225先物も25日線突破から、200日線が位置する2万7500円辺りへターゲットを切り上げ、オプション権利行使価格の2万6500円~2万7000円から、2万7000円~2万7500円のレンジへシフトする可能性はありそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.24倍に上昇した。ファーストリテイリング <9983> [東証P]やソフトバンクグループ <9984> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]といった指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均株価をけん引する格好となった。また、欧州系証券でNTT <9432> [東証P]、KDDI <9433> [東証P]、ソフトバンク <9434> [東証P]の通信大手3社の格下げが観測されたことも、NT倍率の上昇につながったと見られる。足元で低迷が続いていた値がさハイテク株などを見直す動きを見せてくる可能性もあることから、NTロングが入りやすくなりそうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが3020枚程度の売り越しに対して、モルガンSが1480枚、ソジェンが960枚、UBSが890枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はバークレイズが2300枚、モルガンSが1480枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1240枚、JPモルガンが890枚、BNPパリバが820枚程度の買い越しだった。

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