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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Jディスプレ、エアトリ、明治HD

エアトリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ジャパンディスプレイ <6740>  72円  +4 円 (+5.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 ジャパンディスプレイ<6740>は急伸。16日の取引終了後、広い領域を高い精細度で測定することができる「フレキシブルLTPS TFT圧力分布センサー」の開発に世界で初めて成功したと発表。ディスプレーに使われるアクティブマトリックス技術と導電性感圧層を組み合わせ、各画素に流れる電流をモニタリングすることで、高精細かつクロストークの無い圧力分布センサーを実現したという。同センサーは、スポーツやリハビリにおける動作解析の高度化やロボットへの触覚付与などへの応用が期待されるほか、メタバースへの応用も可能になるとしている。

■エアトリ <6191>  2,780円  +127 円 (+4.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 エアトリ<6191>は大幅続伸。16日の取引終了後、22年9月期の連結業績予想について、売上高を140億円から145億円(前期比17.3%減)へ、営業利益を20億円から26億円(同17.3%減)へ、純利益を14億円から18億2000万円(同23.3%減)へ上方修正したことが好感された。第3四半期以降もエアトリ旅行事業で特に国内旅行分野における需要の回復傾向が続いていることに加えて、エアトリ旅行事業以外の既存事業も引き続き好調に推移していることが要因。また、前々期から取り組んできた各種施策やコスト削減の成果が継続して実現し、グループ内の事業ポートフォリオの分散及び再構築が進んでいることも寄与する。

■明治ホールディングス <2269>  6,450円  +190 円 (+3.0%)  本日終値
 食品株は全体下げ相場のなかディフェンシブの強みを発揮。東証33業種中で「食料品」は数少ない値上がりセクターとなっている。ここ株式市場では、世界的なインフレへの懸念が再び強まり、各国中央銀行による金融引き締め加速を警戒した売りが続いている。こうしたなか、リスク回避を目的にディフェンシブ銘柄に資金シフトする動きも出ており、きょうは明治ホールディングス<2269>や江崎グリコ<2206>、森永乳業<2264>をはじめ、サッポロホールディングス<2501>、キリンホールディングス<2503>など食品セクターに属する銘柄群が強い動きをみせている。今年の夏はラニーニャ現象の影響で猛暑となる見通しが高まっており、これら銘柄群はサマーストックとしての側面からも注目できる。

■JR九州 <9142>  2,734円  +67 円 (+2.5%)  本日終値
 JR九州<9142>が続伸し年初来高値を更新。観光庁がこの日、全国を対象とした需要喚起策を7月前半から実施すると発表しており、国内旅行需要の拡大につながるとの見方から買いが入ったようだ。公共交通機関を使った旅行の補助の上限額を「県民割」から引き上げ、平日の買い物に使えるクーポン券も増額する。6月中の感染状況を見極めた上で、感染状況の改善が確認できれば7月前半よりスタートするという。

■東レ <3402>  749.7円  +17.1 円 (+2.3%)  本日終値
 東レ<3402>が3日続伸。同社は16日、ハンガリーにおいて韓国LG化学とのバッテリーセパレータフィルム合弁会社を設立したと発表しており、これが好材料視された。東レの100%子会社であるハンガリーのリチウムイオン二次電池用バッテリーセパレータフィルム製造・販売会社東レ・ハンガリー(略称「THU」)に対して、LG化学が新たに3億7500万ドルを出資し、THUを存続会社とした合弁会社を設立したという。持ち分比率は東レ50%、LG化学50%。合弁会社の設立に伴い、23年3月期第1四半期にTHUに対する投資の再評価益として約190億円を計上する予定というが、23年3月期業績予想は修正が必要な場合には速やかに開示するとしている。

■西松屋チェーン <7545>  1,428円  +27 円 (+1.9%)  本日終値
 西松屋チェーン<7545>が高い。16日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)単独決算が、売上高450億1600万円(前年同期比6.5%増)、営業利益49億500万円(同6.6%増)、純利益35億1100万円(同9.2%増)となったことが好感された。新型コロナウイルスの感染者数が抑制され、活動制限の緩和により消費活動が徐々に正常化に向かうなか、9店舗の新規出店(閉店2店舗)を行ったことが寄与した。商品別では、衣料部門は気温の高い日が多かったことで春物衣料や夏物衣料が好調に推移したほか、小学校高学年向け衣料も大きく売り上げを伸ばした。また、雑貨部門では粉ミルクなどの食料品、マスクなどの衛生用品、シューズや服飾雑貨などが好調だった。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高1700億円(前期比4.3%増)、営業利益136億円(同10.9%増)、純利益90億9400万円(同7.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■日立造船 <7004>  862円  +12 円 (+1.4%)  本日終値
 日立造船<7004>が高い。同社は16日、神奈川県小田原市の環境事業センター内に国内最大となるメタネーション設備の建設工事を完成させ、このほど実証運転を開始したと発表。清掃工場から排出される二酸化炭素を利用したメタネーションは世界初。この実証試験は、環境省委託事業「清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業」として、エックス都市研究所(東京都豊島区)と共同で取り組んでいるもので、二酸化炭素削減効果を検証・評価するとともに、本格的な普及に向けた課題を明らかにするという。

■J-オイルミルズ <2613>  1,522円  +13 円 (+0.9%)  本日終値
 J-オイルミルズ<2613>がしっかり。同社は16日、9月1日納品分から、家庭用マーガリン類製品を値上げすると発表しており、これが好材料視された。同社は「ラーマ」ブランドで家庭用マーガリンを展開しているが、パーム油や大豆油、菜種油などマーガリン類の主原料相場が歴史的な高値で推移しているほか、エネルギーコストや物流費の上昇、為替相場の円安進行も重なり、原料の調達コストは大幅な増加が避けられない状況にあるとしており、現行の価格水準でコスト高の影響を全て吸収することは困難と判断したという。なお、値上げ率は15~20%となる。

■サンゲツ <8130>  1,536円  +11 円 (+0.7%)  本日終値
 サンゲツ<8130>が続伸。この日、10月1日受注分から、壁装材・床材・椅子生地の取引価格を値上げすると発表しており、これが好材料視された。今回の値上げ率は7~12%を予定している。同社は21年9月と今年4月に値上げを行ったが、その後も原油・ナフサなどの原料価格の高騰やエネルギーコストの上昇に加え、塩ビ樹脂・ナイロンなどのさまざまな素材の価格上昇や構造的な需給逼迫が顕在化していることから、第3次の値上げを行うという。

■特種東海製紙 <3708>  3,110円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 特種東海製紙<3708>はしっかり。16日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したのに伴い、23年3月期第1四半期の連結業績に投資有価証券売却益17億5800万円を特別利益として計上すると発表しており、これが好感された。コーポレートガバナンス・コードに基づく政策保有株の見直しによるものとしている。なお、今期業績予想への影響は織り込み済みという。

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