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【特集】サッカー「番狂わせ理論」で、弱小ルーキーでも勝ちを重ねる技

目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 wmさんの場合-第2回

登場する銘柄
ノルウェージャン・クルーズ・ライン・ホールディングス<NCLH>

編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)

【タイトル】wmさん(ハンドルネーム・男性・30代)のプロフィール:
普段は教師を務める兼業投資家。投資を始めたのはコロナ大暴落直後の2020年4月のルーキーながら、400万円の元手に相続や追加資金も入れて、運用資産は2年ほどで2500万円に膨らんでいる。小学生の頃からプレーしてきたサッカーで将来は生活していくことを目指し、投資では月々のキャッシュフローを生んでくれる対象をメーンに銘柄を選んできた。それが幸先よいスタートを切れた要因となった。

コロナ相場で株デビューしたwmさん(ハンドルネーム)が2年で資産を2倍ほどに膨らましたのには、少年の頃から取り組んできたサッカーからの学びを生かしたことがある。

その土台としたのが、「サッカー番狂わせ理論」とも呼ぶべきものだ。他のスポーツと比べ、サッカーは格下のチームが格上相手に一泡吹かせる確率が高いと言われている。もちろんそれには、弱小チームが勝ちを導く戦術を練り上げ、試合では僅かなチャンスを見逃さずに攻め込むといった振る舞いなしにはなし得ない。

ほとんどの個人投資家がそうであるように投資ルーキーのwmさんも、デビュー当初は経験も資金も乏しい"弱小チーム"に過ぎなかった。経験も資金も豊富な強豪がひしめき合う株式市場で戦うために、「チーム・wm」はどのようなことを心がけてきたのか。

ゴールを定め、それに向かって準備、戦略を立てる

まず意識したのが、投資のゴールをしっかり定めることだ。

自身が「なぜ株式投資するのか」に向き合うことにより、「生涯にわたりサッカーの仕事に携わることを目指し、それを安心して行うために生活基盤を盤石にすること」と意義づけた。具体的には給与以外にも定収入を得ることで、月々のキャッシュフロー(CF)を潤沢にする。投資はその実現に向けた有力な手段であると認識した。

いくら番狂わせが起こりやすいサッカーにしても、強豪相手にやみくもに戦うのではいい結果は得られるはずがない。投資でも、「お金持ちになりたい」という漠然とした思いだけで取り掛かっていては、まぐれで点(=リターン)は取れたとしても、最終的な勝利(=安定したCFを確保)はなし得ないと意識した。そもそも投資を続けるモチベーションも維持できないと考えた。

ゴールを定め、次に取り組んだのは、徹底的な情報分析だ。サッカーに限らずスポーツでは対戦相手の分析は勝利を呼び込む第一歩になる。同様にwmさんは、投資の世界で勝ち抜くために、投資のセオリーや、プロはどんな態度で投資に臨んでいるのかなど、必要な情報を貪欲に吸収していった。

投資を始める際に参考にしたのが、元プライベートバンカーの安東隆司氏が著した『お金を増やすならこの1本から始めなさい』(ダイヤモンド社)。ルーキーだったwmさんが、アメ株に注目したのはこの本の影響が大きい。

多方面から情報収集

これら投資関連書籍を何冊も読み漁り、証券会社が公開する記事や動画セミナー、経済専門家によるYouTubeの動画なども視聴。硬軟織り交ぜ、多方面から知識を得るよう努めた。

■wmさんの戦略立てに役立った投資本
【タイトル】
注:本人撮影

意識したのが、偏った見方や考え方に陥らないこと。wmさんはサッカーで、特に指導者の立場に回って痛感したことに、勝ちを修めるには常に試合の流れや選手の動きを、多方面の角度から観察することの重要性がある。

投資の場面でも、ある人だけの意見にとらわれず、様々なツールから多様な見解に触れるよう心掛ける。そのうえで、今の経済環境、自身の投資状況にあったやり方は何かを見極めていく。

こうした準備のプロセスを踏み、チーム・wmの戦術や布陣が出来上がっていく。試合で勝ちを修めるには、とにかく失点を防ぐことが絶対条件だ。前編でも紹介したように、まずは守りをしっかり固めたうえで、思い切った攻めを展開するよう意識を集中させた

具体的には、税制優遇のあるNISA(少額投資非課税制度)、iDeCo(確定拠出型年金制度)を用いたアメ株の積み立て投資をディフェンスの要として配置した。

攻撃陣には、まず日本株とアメ株で配当金や分配金というキャッシュフローをもたらす銘柄に長期投資を基本形とした。それに加えてサテライトで、ブル・ベア型のアメ株ETF(上場投資信託)に短期勝負をしかけたり、テーマ株に投資したりしてきた。

■税制優遇のあるNISAとiDeCoのポイント
制度一般NISA積み立てNISAiDeCo
税優遇の内容運用益非課税運用益非課税掛け金が所得控除、運用中は運用益非課税、
受け取り時に控除の3つの場面で優遇
年間拠出限度額120万円40万円14.4万円~81.6万円*
投資対象個別株式、投資信託、ETF投信、ETF定期預金、保険、投信
投資方法スポット買い積み立て積み立て
非課税運用期間5年20年60歳以降の受け取り終了時まで
引き出しいつでもOKいつでもOK原則、60歳以降
対象年齢20歳以上20歳以上20歳以上65歳未満
併用積み立てNISAと
併用不可
一般NISAと
併用不可
一般NISA、積み立てNISAのどちらかと併用可
注: 22年6月時点、年間拠出限度額は働き方によって異なる

攻撃を強めるために保険も解約

守りながら攻めるポートフォリオ作りのほかにwmさんの注目すべき戦術が、生命保険契約の解約だ。投資を始めた2020年4月に、この解約作戦に出た。

暴落後のリバウンドに乗るなら、投入資金は少しでも多い方がいい。日本株に続いてアメ株と投資対象を充実させる中で、保険に充てた資金をすぐさま株式投資に向けることとした。

これも、投資スタート時に読み漁った投資本からの学びの1つだ。独身で扶養家族のいないwmさんは、万が一の保障に大きな資金を振り分ける必要はなく、その分は投資の成果で賄えばよいと判断したのだ。

この控えに回っていた資金を投資に回した判断は、吉と出る。最大限に好調の波に乗ることができ、投資資金の拡大に弾みがついた。

失点は反省、解決策は「下落トレンドに手を出さない」

いくらベストな状況で挑んでも、長丁場の戦いの中では、どうしても失点は逃れられないこともある。チーム・wmが行う投資でも、これまでいくつか判断違いが生じ、失点も招いてしまった。

ただ、ヤラレてもそのままでは済まさないのがwmさん。サッカーでもそうしてきたように、失敗から反省点をあぶり出し、同じ失敗を繰り返さない改善策も講じることとした。

痛い失点となったのが、アメ株のノルウェージャン・クルーズ・ライン・ホールディングス<NCLH>への投資になる。同社は世界でクルーズ船旅行を提供する会社だ。購入したのは、21年の年末。当時、米国や日本ではコロナの新規感染者が劇的に減少し始めた頃になる。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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