市場ニュース

戻る
 

【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(21)株式市場の大勢を読んで、スイングトレードの勝率をあげよう!

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

 個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

 日本列島では新型コロナウイルス対応の自粛生活から解放されて、ゴールデンウイークは3年ぶりの行動制限のない大型連休となりました。6月からは訪日観光客の受け入れも再開されるなか、かつてない円安水準ということもあって、インバウンド需要への期待は高まるばかりです。

 世界各国が次第に日常を取り戻しつつある一方で、ロシアとウクライナの戦闘は3カ月にも及び長期化が危惧される事態となっていることもあり、資源価格は高値圏で推移する状況が続いています。そのため、米国ではインフレの進行が警戒されていて、米国の株式市場は金融当局者の発言や経済指標の結果などに右往左往する日々を余儀なくされています。
 
 おかげで日経平均株価は一時2万8300円台まで急反発したのに、再び2万6000円割れまで下落。「上がるの?下がるの?どっちなの?」と考える投資家も多いのでしょう。足元は2万7000円水準でもみ合う膠着した動きが続いています。
 
 株式市場が下落すればどこまで下がるのかと不安になり、反対に上昇すればまだ買っていないと焦ってしまう――こんな投資家も多いかもしれません。株式投資は結局、多くの投資家のマインドに左右されるところが大きいと言わざるを得ません。では、投資家のマインドを客観的に判断するにはどうすればよいのでしょうか。その判断をアシストする指標が「出来高」なのです。

 今回は、この「出来高」を中心に据えてスイングトレードの売買戦略をどう立て、どう実践すればよいのかを解説していきます。

 まず、株探の各ページの最上部にある「探検隊」の検索窓に、4桁の証券コード「9984」を入力し「検索」ボタンをクリックしてください。ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の個別銘柄のページに移動しますので、銘柄欄の下にある「チャート」のタブをクリックして、多機能チャートを表示させます。通常は上段のエリアに「ローソク足」と「移動平均線」、下段のエリアに「出来高」が表示されます。


図1 ソフトバンクグループ <9984> [東証P] 日足
【タイトル】

 「出来高(売買高)」は、一つの銘柄が一定期間にどれだけ取引されたのかを表すチャートです。そもそも株価は、株を買いたい人と株を売りたい人がいて取引が成立することで値段がつきます。つまり、出来高がどれだけできているのかを分析することで、相場にどれだけ勢いがあるのか、つまり投資家のマインドを分析することができるのです。

 一般的に、株価が値上がりしている時には「まだまだ上がるだろう」と考える投資家が増えて、買い意欲が旺盛な状態になります。買い意欲が旺盛になれば株の取引数はどんどん増え、その結果、出来高は増加していきます。出来高が増大している時は商いが活況である、つまり地合いが良いと考えられます。

 反対に、株価が値下がりしている時には、「もっと下がるかもしれないなあ」と不安に思う投資家が増えて取引を控え始めます。冴えない値動きが続くと、投資家の買い意欲はますます減退し、結果として出来高は減少します。出来高が少なくなった状態のことを「閑散である」とも言います。

 「株探」では、出来高が赤色、青色、グレーの3色を用いて描画されています。ある時点の株価がその前の期間の株価に比べてプラスの場合には赤色、マイナスの場合には青色、同値の場合にはグレーで表示されています。例えば、日足チャートで昨日より本日の株価(終値)が上昇していれば、出来高は赤色で表示されます。前日より本日が下げていれば、本日の出来高は青色になります。



 



株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均