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【特集】利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 36社選出 <成長株特集>

三井松島HD <日足> 「株探」多機能チャートより
 本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に随時配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。「第1弾」(6月5日)、「第2弾」(6月9日)に続き、今回は時価総額200億円以上500億円未満の銘柄(第1弾を配信した5日時点)を対象に、22年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

 下表では、本決算月にかかわらず、1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している36社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

 上振れ率トップとなったのは、ALBERT <3906> [東証G]。22年1-3月期(第1四半期)はビッグデータ分析やAIアルゴリズム開発などを支援するAI実装支援事業で複数の大型案件が進んだうえ、受注損失引当金を計上していた遅延案件の完了も寄与し、経常利益は2.6億円と過去最高益を52.0%も上回って着地。第1四半期実績だけで、通期計画の6.5億円に対する進捗率は40.0%に達しており、業績上振れが期待される。

 3位の恵和 <4251> [東証P]はテレワーク需要が旺盛なノートパソコンやタブレット端末向けの中型液晶ディスプレー用光拡散フィルムや直下型ミニLEDディスプレー用複合拡散板の販売が好調だった。また、高付加価値製品の販売構成比率の上昇に加え、円安による収益押し上げ効果も寄与し、1-3月期(第1四半期)は5四半期連続の最高益更新を果たした。第1四半期業績の好調に伴い、早くも22年12月期通期の業績見通しを大幅上方修正している。

 4位にリスト入りしたI-ne <4933> [東証G]の1-3月期(第1四半期)業績は、主力のヘアケアブランド「ボタニスト」がリニューアル後の初回出荷に伴う大規模発注があった前年同期と比べマイナスとなったものの、美容家電「サロニア」や育成ブランドは大きく伸びた。また、徹底したコストコントロールで採算も改善し、経常利益は過去最高だった前年同期を44.3%も上回る13.5億円で着地。上期計画の8億円を大幅に上回っており、業績上振れが濃厚とみられる。

 5位の三井松島ホールディングス <1518> [東証P]は石炭価格の上昇や円安進行を追い風にエネルギー事業の利益が急増し、1-3月期(第4四半期)は2四半期連続の最高益更新を遂げた。23年3月期の経常利益は前期比72.2%増の148億円と2期連続最高益を見込み、配当は前期比2倍の160円に大幅増配する計画だ。これを受けて株価は急騰し、5月24日に約13年11ヵ月ぶりの高値圏に急浮上した。その後は利益確定売りに押されたが、足もとでは予想PER4.1倍、配当利回り5.30%と割安な指標が意識され戻り足に転じている。

 7位のアズーム <3496> [東証G]は駐車場オーナーから空き駐車場を一括借り上げし、月極駐車場としてユーザーに貸し付けを行う「月極駐車場サブリースサービス」を主力とする。1-3月期(第2四半期)は分譲マンションやオフィスビルを中心に駐車場の受託台数が拡大するなか、稼働台数も高水準を維持し、経常利益は2.4億円(前年同期比61.8%増)と2四半期連続の過去最高を達成した。人件費の抑制や経費削減なども利益拡大につながった。

 選出リストには、第1弾、第2弾に続いて半導体需要の拡大が追い風となっている企業が目立つ。半導体向け超純水製造装置を主力とする野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証P]、フォトマスク用電子ビーム測定装置を手掛けるホロンを傘下に持つA&Dホロンホールディングス <7745> [東証P]、電源用ICと半導体受託製造を2本柱とするトレックス・セミコンダクター <6616> [東証P]が入った。また、半導体関連を取り扱う商社では、サンワテクノス <8137> [東証P]、菱電商事 <8084> [東証P]、ダイトロン <7609> [東証P]がリストアップされている。

           ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名     上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER
<3906> ALBERT   52.0  263    173   51.0   657   435 48.2
<6062> チャームケア   51.2  1075    711   25.1   2900   2319 11.0
<4251> 恵和       46.7  1861   1269   36.3   4727   3467 11.2
<4933> Ine      44.3  1352    937   13.7   2650   2330 21.1
<1518> 三井松島HD   43.5  3371   2349   72.2  14800   8595  4.1
<6533> オーケストラ   41.0  530    376   30.6   1680   1286 27.2
<3496> アズーム     40.6  246    175   68.3   850   505 35.6
<9386> 日本コンセプ   39.3  1155    829   14.0   3100   2720 10.5
<7094> ネクストーン   37.0  252    184   24.8   890   713 61.7
<3937> Ubicom   32.7  341    257   20.5   1271   1055 32.2

<2130> メンバーズ    31.3  907    691   15.2   2185   1896 23.3 *
<9960> 東テク      30.7  3167   2423    5.3   7500   7120  7.9
<9534> 北ガス      26.6  6353   5017    2.7   7500   7303  5.4
<8137> サンワテク    23.2  1691   1373    0.1   5200   5195  6.2
<8877> エスリード    22.2  5458   4467    5.0   9000   8575  4.7
<8084> 菱電商      20.0  2531   2110    0.2   7300   7285  7.0
<3901> Mラインズ    18.4  443    374   20.1   1525   1270 28.1
<7609> ダイトロン    17.4  1735   1478    7.5   4650   4325  7.0
<9384> 内外トランス   16.6  1381   1184   21.9   4780   3922  5.8
<6050> イーガーディ   15.5  694    601    8.2   2207   2040 21.9

<6254> 野村マイクロ   15.2  1543   1339    2.4   4693   4581 10.8
<3836> アバント     13.3  1128    996    8.5   3048   2808 25.1
<3677> システム情報   11.1  571    514    1.2   1650   1631 21.3
<7745> A&Dホロン   10.8  1919   1732    4.7   5870   5604  6.9
<9450> ファイバーG    9.7  509    464   12.1   1730   1543 17.0
<3916> DIT       9.1  637    584   15.6   2000   1730 15.7
<3964> オークネット    8.2  2183   2017    0.6   6150   6113 12.7
<3663> アートSHD    7.7  463    430   33.5   1894   1419 20.4
<3939> カナミックN    5.9  232    219   12.2   930   829 38.9
<8037> カメイ       4.9  5557   5297    0.5  14800  14725  4.1

<7989> ブラインド     3.2  1678   1626    0.9   4770   4727  7.3
<4499> スピー       3.1  462    448   25.9   1499   1191 31.6
<9274> 国際紙パルプ    2.4  2465   2408    6.3   9400   8844  4.1
<6078> バリューHR    2.3  308    301   26.6   1252   989 39.4
<6616> TOREX     2.3  1178   1152   21.2   5000   4124  9.1
<9739> NSW       2.1  1587   1555    0.3   5040   5025 10.7

※ 2021年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。

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