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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):メルカリ、INPEX、日テレHD

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■メルカリ <4385>  2,239円  +104 円 (+4.9%)  本日終値
 メルカリ<4385>が続伸、底値圏離脱の兆しを見せている。今週7日から上場市場がプライム市場に変わったが、市場変更初日は売られたものの、前日から買い戻される展開となっている。同社株はグロース市場からプライム市場移行に伴い、指数連動型ファンドの買いを誘導することへの期待がある。TOPIXに組み入れられるのは7月29日からで、まだ1カ月半以上も先となる見通しだが、需給面からは今後の組み入れ特需を期待した買いが先回り的に入っているもようだ。東証信用残は売り買い拮抗で、日証金では貸借倍率が1倍を切っており、取組妙味も指摘されている。なお、マザーズ指数には7月28日まで組み入れられることから、当分の間はマザーズ指数に大きな影響を与えることになる。

■INPEX <1605>  1,807円  +57 円 (+3.3%)  本日終値
 INPEX<1605>が5連騰。株価は株式分割を考慮した実質で2010年4月以来、12年2カ月ぶりとなる1800円台に乗せてきた。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が前日比2.70ドル高の1バレル=122.11ドルに上昇。一時、123.18ドルと3月初旬以来、3カ月ぶりの高値圏に買われた。米ガソリン在庫が減少したほか、中国の経済再開に伴う原油需要拡大への思惑が広がった。この原油高を背景に石油資源開発<1662>も5日続伸し、3700円台と15年11月以来の高値圏に買われている。

■日テレHD <9404>  1,306円  +37 円 (+2.9%)  本日終値
 日本テレビホールディングス<9404>が大幅高で5日続伸。SMBC日興証券が8日付で同社の投資判断「1(強気)」を据え置き、目標株価を前回の1900円から2100円へ引き上げたことが好材料視された。レポートでは、23年3月期から26年3月期の業績予想を上方修正すると報告。オンラインコンテンツ配信によるデジタル広告収入拡大や映画、イベントなどコロナ禍からの回復が想定以上のペースとみられることを織り込んだ。また、23年3月期は成長投資の費用増が見込まれるが、営業利益500億円とした会社計画は保守的な印象で、徐々に上振れ期待が株価に織り込まれるとみている。

■三菱UFJ <8306>  747.9円  +5.4 円 (+0.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも高い。5月下旬から今月上旬にかけ原油価格が再び上昇を加速させていることで、世界的にインフレ警戒ムードが強まっている。そのなか金利上昇に対する思惑は根強く、前日は米10年債利回りが3%台に再び乗せてきたほか、30年債など超長期債の利回りも上昇傾向を強めている。国内は日銀が超金融緩和政策を堅持しているものの、米国事業を展開する大手金融機関は、運用利ザヤ拡大に対する期待が買いを誘導している。

■トヨタ自動車 <7203>  2,239円  +9 円 (+0.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が頑強な値動きをみせている。外国為替市場でドル買い・円売りの動きが急速に進んでおり、足もと1ドル=134円台半ばまで円安が進行した。輸出株セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算の改善期待から買いが優勢となっている。ただ、最近は為替の円安が加速しているわりには自動車株の反応も鈍くなっている。世界経済の減速に対する懸念が浮上するなか、自動車販売見通しにも影を落としているもようだ。

■ベネフィット・ワン <2412>  1,895円  +3 円 (+0.2%)  本日終値
 ベネフィット・ワン<2412>は続伸。8日の取引終了後、77万9100株(発行済み株数の0.5%)の自社株を6月30日付で消却すると発表しており、これが好材料視された。

■日本郵船 <9101>  9,850円  -740 円 (-7.0%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 日本郵船<9101>が大幅安で1万円大台割れとなったほか、川崎汽船<9107>も同じく1万円を下回る水準に売り込まれている。OECDが8日に発表した経済見通しでは、加盟38カ国の2022年のインフレ率が8.5%予想と前回予想から大幅に引き上げた。また、世界の経済成長率については3%とし、前回予想の4.5%から1.5%の大幅引き下げとなっている。「世界経済の鈍化懸念を背景にグローバル物流需要も減少するとの見方が広がっていることで、前日の欧米株市場では大手海運会社の株価が軒並み大きく売られる展開となった。この流れが東京市場にも波及している」(中堅証券ストラテジスト)状況となっている。

■シャープ <6753>  1,024円  -62 円 (-5.7%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 シャープ<6753>は大幅反落、年初来安値を更新した。8日の取引終了後、これまで非開示だった23年3月期業績予想を発表。純利益を前期比32.4%減の500億円としており、これが嫌気されたようだ。売上高は同8.2%増の2兆7000億円と増収を予想しているものの、円安や大型液晶パネルの市況悪化などの影響で減益となる見込み。完全子会社化する堺ディスプレイプロダクトの業績見通しも織り込んだ。

■くら寿司 <2695>  2,990円  -125 円 (-4.0%)  本日終値
 くら寿司<2695>が5日ぶりに反落。8日の取引終了後に発表した22年10月期上期(21年11月~22年4月)の連結決算で、営業利益が前年同期比24.6%減の3億2300万円となったことが嫌気された。売上高は同19.7%増の893億1200万円だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴うまん延防止等重点措置の適用が解除された3月以降、営業制限を緩和したことで来店客数が回復し、国内の売上高は新型コロナ感染拡大前を上回った。一方、調達価格の高騰などが利益を圧迫した。客単価アップなどの取り組みを進めたが補えなかった。

■ホープ <6195>  218円  +50 円 (+29.8%) ストップ高   本日終値
 ホープ<6195>がストップ高。同社は8日取引終了後に、23年3月期通期の連結業績予想を公表。営業損益の見通しを1億2600万円の黒字(前期は9カ月間の変則決算で166億5100万円の赤字)としていることが好感されたようだ。売上高は19億9500万円(同356億3000万円)を見込む。エネルギー事業を営むホープエナジーの破産手続き開始により、3月25日付で同社が連結範囲から除外されたことから売上高が大幅に減少する一方、利益は広告事業及び行政マガジン発行などを手掛けるジチタイワークス事業を中心に改善するとみている。

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