【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アイドマMC、エネチェンジ、ミライアル
アイドマMC <日足> 「株探」多機能チャートより
ミアヘルサホールディングス<7129>がストップ高。8日の取引終了後、株主優待制度を導入すると発表しており、これを好感する買いが入った。株主優待は、毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて1000円から3500円分のオリジナルクオカードを贈呈するという。併せて、中期経営計画の数値目標を見直し、最終年度の24年3月期の売上高を243億5200万円(従来計画は200億円)、経常利益を6億5300万円(従来計画は6億円)へそれぞれ引き上げると発表。調剤薬局や保育園の新規開設、ライフサポートのグループ会社化などにより売上高が当初計画を大幅に上回る見通しとなったとしている。
■アイドマMC <9466> 340円 +45 円 (+15.3%) 本日終値
アイドママーケティングコミュニケーション<9466>が急騰、年初来高値を大幅に更新した。午前11時に、シャープ<6753>及びシャープマーケティングジャパンが提供するデジタルサイネージ配信ソリューション「e-Signage S クラウドサービス」に、同社グループのニューフォリアのデジタルサイネージ視聴分析ソリューション「Vision Eye」が採用されたと発表。同サービスは「e-Signage S クラウドサービス」のコンテンツ再生ログと「Vision Eye」のカメラと画像認識エンジンによる視聴分析データを連携し、デジタルサイネージに表示されるコンテンツごとの視聴分析まで行うことができるという。デジタルサイネージ視聴分析のオプションサービスとして6月16日から提供を開始する予定だ。
■ENECHANGE <4169> 797円 +100 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
ENECHANGE<4169>はストップ高。同社は消費者向けの電力・ガス切り替えプラットフォームの運営や、エネルギー会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスなどを行っている。8日取引終了後、三井住友信託銀行が海外特化型の脱炭素エネルギーファンド「Japan Energy Capital 2号ファンド」に出資することを発表、これを材料視する買いが集中する格好となった。同ファンドはエネチェンジが運営に参画し、海外での脱炭素ベンチャー投資に特化した運用を行っている。
■ミライアル <4238> 2,124円 +224 円 (+11.8%) 本日終値
ミライアル<4238>は反発し年初来高値を更新。8日の取引終了後、23年1月期第1四半期(2~4月)の決算を発表。売上高は前年同期比46.8%増の36億7700万円、営業利益は同2.6倍の8億5300万円で着地しており、これを好感した買いが入ったようだ。半導体関連製品の旺盛な需要が継続したことを追い風に業績を伸ばした。あわせて開示した上期(2~7月)予想では、売上高を前年同期比31.7%増の69億5000万円、営業利益を同95.9%増の13億7000万円とした。プラスチック原料などの価格高騰が懸念されるものの、堅調な需要により前年同期を上回る見込み。中間配当予想は25円(前期中間配20円)とした。
■ナノキャリア <4571> 266円 +27 円 (+11.3%) 本日終値
ナノキャリア<4571>が反発。きょう午後0時40分ごろ、開発を進めている遺伝子治療用製品「VB-111」について、導入元であるイスラエルのヴァスキュラー・バイオジェニックス<VBLT>(VBL社)が今後のスケジュールを更新したと発表。なかで、トップラインデータの読み出しを7~9月期に行う予定としており、これを受けて開発動向に対する期待が高まっているようだ。このトップラインデータでポジティブな結果が得られた場合、VBL社は23年上半期に米国食品医薬品局(FDA)に生物製剤承認申請を行う予定にあるという。会社側では、FDAの動向を見極めながら、国内における製造販売承認申請までの加速化に取り組むとしている。
■ユビAI <3858> 462円 +46 円 (+11.1%) 本日終値
ユビキタス AIコーポレーション<3858>が大幅高。同社はきょう、IoT機器の開発と市場投入までの期間を50%短縮することが可能なソフトウェアパッケージを開発したと発表しており、今後の業容拡大を期待した買いが入ったようだ。今回開発した新製品「Ubiquitous RTOS IoT Enabler」は、基本ソフト(OS)やネットワーク、セキュリティーなどの移植や開発作業を不要にし、開発効率の向上と市場投入までの期間短縮を実現するもの。同製品を用いることで、3カ月未満でIoT機器の開発を行うこともできるという。
■メディシノバ・インク <4875> 345円 +32 円 (+10.2%) 本日終値
メディシノバ・インク<4875>が急騰。8日の取引終了後、MN-166(イブジラスト)の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)発症リスクを有する重症COVID-19入院患者を対象として実施したフェーズ2臨床治験において、良好なトップライン結果が認められたと発表。主要評価項目の1つである「7日目において呼吸不全から回復した患者の割合」のほか、臨床状態が改善し「7日目において退院できた患者の割合」で統計的に有意差を示したという。また、安全性データについても死亡例、重篤な有害事象ともに認められなかったとしている。
■BEENOS <3328> 2,179円 +194 円 (+9.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
BEENOS<3328>が急反発。同社は8日、グループが手掛ける越境EC支援実績が4月末時点で累計3000件を突破したと発表。同社グループは2008年から子会社が提供を開始した海外転送サービス「転送コム」を皮切りに、海外向け購入サポートサービス「Buyee」やタグ設置のみで海外販売を可能にする「Buyee Connect」などを通じて国内企業の越境ECへの挑戦をサポートしている。
■エーアイ <4388> 998円 +86 円 (+9.4%) 本日終値
エーアイ<4388>は急伸。8日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を10万株(発行済み株数の1.98%)、または1億円としており、取得期間は6月9日から11月15日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元を図るとともに、経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するためとしている。
■タカトリ <6338> 2,596円 +198 円 (+8.3%) 本日終値
タカトリ<6338>、テセック<6337>、サムコ<6387>、東京エレクトロン デバイス<2760>、豊田合成<7282>といったパワー半導体分野に展開する銘柄群に物色の矛先が向いている。ここ大手半導体関連企業のパワー半導体分野への積極的な投資が目立っている。直近では、ローム<6963>が年内に福岡で新工場を稼働させ、26年3月期までに従来計画比3倍となる最大1700億円を次世代パワー半導体の増産投資に充てると報じられたことで、関連銘柄への注目度が改めて高まっている。タカトリは5月末にパワー半導体向けSiC材料を切断加工する装置の大型受注(約80億円)を獲得したことを発表し、翌日から株価は急騰局面に突入した経緯がある。
株探ニュース