【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):シスメックス、シチズン、SANKYO
シスメックス <日足> 「株探」多機能チャートより
12日に決算を発表。「今期最終は13%増で2期連続最高益、前期配当を2円増額・今期は4円増配へ」が好感された。
シスメックス <6869> [東証P] が5月12日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期の連結最終利益は前の期比38.2%増の440億円に拡大し、23年3月期も前期比13.4%増の500億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収になる。同時に、前期の年間配当を74円→76円(前の期は72円)に増額し、今期も前期比4円増の80円に増配する方針とした。
⇒⇒シスメックスの詳しい業績推移表を見る
■シチズン時計 <7762> 565円 +74 円 (+15.1%) 本日終値
シチズン時計<7762>は急騰、15%の上昇で565円まで買われ3月31日につけた年初来高値を更新した。時価は昨年9月と11月につけたダブルトップも上抜いており、20年1月以来約2年4カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社が12日取引終了後に発表した22年3月期決算は営業利益が222億7300万円(前の期は95億5100万円の赤字)と急回復を果たした。主力の時計事業は新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受けてはいるものの、個人消費の回復を背景に店舗販売が堅調なほか、eコマースの貢献もあって収益を伸ばしている。23年3月期の営業利益については前期比微増の225億円を見込んでいるが、事前のコンセンサスを上回っている。年間配当は30円と前期実績に対し12円増配を計画。配当利回りが5.3%台と非常に高い。また、今期想定為替レートを1ドル=120円に設定しており、ドル・円相場の実勢とのカイ離から為替メリットも考慮され、業績上振れの可能性も意識されている。
■SANKYO <6417> 4,285円 +555 円 (+14.9%) 本日終値
12日に決算を発表。「今期経常は33%増益、20円増配へ」が好感された。
SANKYO <6417> [東証P] が5月12日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比3.0倍の222億円に伸び、23年3月期も前期比32.5%増の295億円に拡大する見通しとなった。
⇒⇒SANKYOの詳しい業績推移表を見る
同時に発表した「4.68%の自社株消却を実施」も買い材料。
発行済み株式数の4.68%にあたる325万8400株の自社株を消却する。消却予定日は5月31日。
■CCT <4371> 5,490円 +700 円 (+14.6%) ストップ高 本日終値
コアコンセプト・テクノロジー<4371>はストップ高の5490円に買われた。12日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高27億5400万円、営業利益4億600万円、純利益3億1400万円となり、前年同期は四半期決算を開示していないため比較ないものの、会社側によると営業利益が2.7倍と大幅増益となったことが好感された。既存顧客との継続的な取引拡大により大口案件が増加傾向にあり、DX支援事業が好調だった。また、IT人材調達支援事業も営業人員を増員し体制強化を図ったことで受注が増加したほか、外注先パートナーの拡大による供給力の増加も奏功し大幅に伸長した。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高104億円(前期比33.3%増)、営業利益8億5200万円(同56.1%増)、純利益6億200万円(同46.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■芝浦メカトロニクス <6590> 7,940円 +1,000 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
芝浦メカトロニクス<6590>がストップ高。同社が12日取引終了後に発表した22年3月期決算は半導体ウエハー洗浄装置などの好調を背景に営業利益が前の期比71%増の50億5000万円と急増、従来予想からも8億円上振れての着地となった。また、23年3月期は前期比33%増の67億円を見込んでおり、連続での大幅増益見通しを好感する買いを呼び込んでいる。また、好業績を株主還元にも反映させ、前期配当は従来計画に30円上乗せした230円とし、更に今期はそこから120円増配となる350円を計画していることも物色人気を増幅させている。
■サンケン電気 <6707> 5,560円 +700 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
サンケン電気<6707>がマドを開けて急騰、寄り後も上値を伸ばし前日比700円高はストップ高の5560円と気を吐いた。パワー半導体大手メーカーで、世界的な半導体需給の逼迫を背景に白物家電や自動車向けを中心に好水準の需要を開拓している。12日取引終了後に発表した22年3月期決算は営業利益が137億2000万円(前の期は11億9800万円の赤字)と急変貌をみせたほか、更に23年3月期についても前期比53%増の210億円と大幅増益で過去最高利益更新を見込んでおり、これを材料視する買いが集中した。
■デジハHD <3676> 1,756円 +216 円 (+14.0%) 本日終値
12日に決算を発表。「今期経常は18%増で2期連続最高益、6円増配へ」が好感された。
デジタルハーツホールディングス <3676> [東証P] が5月12日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比40.7%増の27.7億円に拡大し、23年3月期も前期比18.4%増の32.9億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。19期連続増収、3期連続増益になる。
⇒⇒デジハHDの詳しい業績推移表を見る
■Ubicom <3937> 2,778円 +336 円 (+13.8%) 本日終値
12日に決算を発表。「今期経常は20%増で9期連続最高益更新へ」が好感された。
Ubicomホールディングス <3937> [東証P] が5月12日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比20.3%増の10.5億円になり、23年3月期も前期比20.5%増の12.7億円に伸びを見込み、9期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。10期連続増収、増益になる。
⇒⇒Ubicomの詳しい業績推移表を見る
■ワコム <6727> 1,042円 +126 円 (+13.8%) 本日終値
12日に発表した「2.52%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の2.52%にあたる400万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月13日から23年3月31日まで。
■有沢製作所 <5208> 1,020円 +119 円 (+13.2%) 本日終値
有沢製作所<5208>が急反発。12日の取引終了後、上限を82万株(発行済み株数の2.45%)、または7億5000万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。取得期間は5月13日から12月30日で、取得した自社株から20万株を控除した株式を23年1月31日付で消却するという。同時に発表した23年3月期業績予想は、売上高484億円(前期比12.3%増)、営業利益34億円(同2.4%増)、純利益28億円(同28.4%減)を見込む。モバイル分野での事業強化や半導体・車載分野での事業化に注力し電子材料の伸長を見込むほか、交通インフラ分野の事業強化などで産業用構造材料・電気絶縁材料も増収を目指す。なお、22年3月期決算は、会計基準の変更に伴い前の期との比較はないものの、売上高430億8900万円、営業利益33億2000万円、純利益39億1100万円だった。
株探ニュース