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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大林組、カプコン、スクリン

大林組 <日足> 「株探」多機能チャートより
■大林組 <1802>  908円  +30 円 (+3.4%)  本日終値
 大林組<1802>が大幅高。同社がきょう昼に開示した23年3月期の業績予想は営業利益が前期比2.4倍となる1000億円を見込んでおり、これが投資資金を誘導した。国内建築事業の底入れや工事損失計上の反動などが収益に反映される見込み。前期は410億5100万円と前の期と比較して67%減益となったがこれは株価には既に織り込まれており、今期業績の急回復を評価する形で買いが入った。信用買い残も低水準で直近信用倍率は0.79倍と売り長であり、株式需給面から上値の軽さも意識されている。年間配当も前期実績から10円増配を予定するなど株主還元にも積極的だ。

■カプコン <9697>  3,455円  +95 円 (+2.8%)  本日終値
 カプコン<9697>が続急伸し、年初来高値を更新。11日の取引終了後に発表した22年3月期の連結経常利益は前の期比27.2%増の443億3000万円だった。続く23年3月期も前期比8.3%増の480億円に伸び、6期連続で過去最高益を更新する見通しを示したことが好感された。今期もデジタルコンテンツ事業の成長が収益を牽引する。「モンスターハンターライズ」の超大型有料拡張コンテンツ「モンスターハンターライズ:サンブレイク」をはじめとした新作を投入するほか、「バイオハザード ヴィレッジ」「モンスターハンターストーリーズ2」といったリピートタイトルの販売拡大を見込んでいる。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,827円  +46 円 (+2.6%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>が急反発。前日は決算発表直前で手仕舞い売りに値を下げたが、きょうは75日移動平均線を足場に切り返し急となった。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも目前で上昇トレンド入りを示唆している。紳士・婦人用アパレルを展開するセレクトショップ大手で、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を大きく受けているが、足もとの収益環境は改善傾向を強めている。11日取引終了後に発表した22年3月期決算では、粗利改善努力も実って営業損益が16億8300万円の黒字(前の期は66億1300万円の赤字)と回復色が鮮明。これは従来予想の12億円から40%も上振れしての着地となった。更に、23年3月期営業利益は前期比2.9倍の48億円予想と回復が加速する見通しにあり、サプライズとなった。今期年間配当は前期比13円増配となる32円を計画しており、これも買いを後押しする材料となった。

■スクリン <7735>  10,760円  +60 円 (+0.6%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>が続伸。11日の取引終了後、23年3月期の連結経常利益は前期比22.8%増の730億円になりそうだと発表。2期連続で過去最高益を更新する見通しを示したことが好材料視された。今期は半導体メーカーによる積極的な設備投資需要が継続するなか、半導体製造装置の販売が増加する計画だ。同時に発表した22年3月期の同利益は前の期比2.6倍の594億円だった。好調な業績を踏まえ、前期配当を従来予想の231円から293円(前の期は90円)に引き上げるとともに、今期も前期比29円増の322円に増配する方針を示しており、これも好感された。

■ヨコレイ <2874>  859円  +3 円 (+0.4%)  本日終値
 ヨコレイ<2874>はしっかり。午後0時30分ごろ、22年9月期連結業績予想について、売上高を1070億円から1098億円へ、営業利益を37億円から47億円へ、純利益を28億円から36億円へ上方修正したことが好感された。冷蔵倉庫事業で入庫量・出庫量ともに回復傾向で推移していることに加え、食品販売事業でも主に水産品が国内外ともに想定を上回る見込みとなったことが要因としている。なお、会計基準の変更により、前期との比較はない。

■サンアスタ <4053>  1,229円  -400 円 (-24.6%) ストップ安   本日終値
 Sun Asterisk<4053>がストップ安。同社は11日取引終了後に、22年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比26.7%減の3億500万円となり、通期計画の17億1000万円に対する進捗率は17.8%にとどまった。既存顧客からの継続・安定した堅調な受注と新規顧客の増加が続いていることから売上高は同42.9%増の26億400万円となったが、利益面では先行投資や海外子会社の為替差損が影響した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■MTG <7806>  1,108円  -300 円 (-21.3%) ストップ安   本日終値
 MTG<7806>はストップ安に売られ年初来安値を更新。11日の取引終了後に発表した22年9月期上期(21年10月~22年3月)の決算で、営業利益が前年同期比24.1%減の23億400万円だったことから、これを嫌気した売りが出たようだ。前期に一時的に計上した棚卸し評価益の減少が響いた格好で、会社側では想定通りの利益進捗としている。商品購入プラン「MTG LIFEPLAN」会員やサロン専用通販サイト加盟店数の増加、新商品効果などにより、売上高は同12.7%増の227億4800万円で着地した。通期予想は据え置いており、売上高は前期比16.8%増の500億円、営業利益は同15.7%増の45億円だ。

■日医工 <4541>  622円  -150 円 (-19.4%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ
 日医工<4541>がストップ安。きょう付の読売新聞朝刊で「ジェネリック医薬品(後発薬)大手の日医工(富山市)が、私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)での経営再建を検討していることが11日、わかった」と報じられており、これが売り材料視された。報道に対して会社側では「当社として発表したものではない。事業再生ADR手続利用も含め経営再建を検討していることは事実だが、現時点において具体的に決定した事実はない。今後、開示すべき事実を決定した場合には適時適切に公表する」とコメントしている。

■マネックスグループ <8698>  461円  -52 円 (-10.1%)  本日終値
 マネックスグループ<8698>は大幅安。2月24日につけた安値488円を下回り年初来安値を更新した。ビットコイン価格の下落が続いており、直近では昨年の安値水準である3万ドルを大きく割り込んできた。米国を中心とする世界株市場のリスクオフムードが波及するなか、ステーブルコイン(法定通貨を裏付けとした仮想通貨)を巡る警戒感の高まりから足もと仮想通貨(暗号資産)市場全体が不安定化していることが要因として挙げられている。こうした状況はビットコイン関連株には逆風となり、関連代表格のマネックスGも株価下落を余儀なくされている。

■日本マイクロニクス <6871>  1,370円  -123 円 (-8.2%)  本日終値
 11日に決算を発表。「上期経常を一転6%減益に下方修正」が嫌気された。
 日本マイクロニクス <6871> [東証P] が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。22年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比34.1%増の22.1億円に拡大した。しかしながら、併せて1-6月期(上期)の同利益を従来予想の42億円→38億円(前年同期は40.4億円)に9.5%下方修正し、一転して6.1%減益見通しとなった。
  ⇒⇒日本マイクロニクスの詳しい業績推移表を見る

■アルマード <4932>  1,075円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値
 アルマード<4932>がストップ高。前日は大幅安となっていただけに、きょうは値ごろ感からの買いも入りやすくなっていた。同社は卵殻成分を配合した化粧品や食品の企画・開発及び通販を手掛けるが、11日取引終了後に発表した22年3月期決算は、会員数回復などを受けて営業利益が前の期比59%増の8億3500万円と急増。続く23年3月期も新商品投入効果などにより利益成長を継続する見通しで、前期比13%増の9億4000万円を見込んでいる。好業績を背景に前期は40円配当を実施、今期は更に15円増配の55円を計画している。更に、発行済み株式数の3.0%相当の30万株、金額ベースで3億円を上限とする自社株買いも発表しており、これが株価を強く刺激する格好となった。

●ストップ高銘柄
 マキュリRI <5025>  1,423円  +300 円 (+26.7%) ストップ高   本日終値
 コマニー <7945>  1,794円  +300 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 プレイド <4165>  587円  -150 円 (-20.4%) ストップ安   本日終値
 ソーシャルワイヤー <3929>  376円  -80 円 (-17.5%) ストップ安   本日終値
 など、5銘柄

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