【市況】ダウ平均は一時1300ドル超の急反落 前日のムードを完全に失う=米国株概況
NY株式5日(NY時間16:20)
ダウ平均 32997.97(-1063.09 -3.12%)
S&P500 4146.87(-153.30 -3.56%)
ナスダック 12317.69(-647.17 -4.99%)
CME日経平均先物 26765(大証終比:-105 -0.39%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は急落。一時1300ドル超下落する場面が見られ、前日の買い戻しのムードを完全に失った格好となった。
前日はFOMC後のパウエルFRB議長の会見を受けて株式市場は買いが強まった。議長は「0.75%の利上げは積極的に検討していない。次の数回の会合で0.50%の追加利上げを検討すべき」と述べたことで、株式市場が警戒していたほどFRBは、積極利上げに前向きではないとの安心感が広がっていた。
ただ、今後数カ月で0.75%の大幅利上げが見送られたとしても、投資家は2000年以来最も積極的な金融引き締めに直面することになる。市場は、FRBが今後どの程度の利上げを行うのか、そして、それが経済や企業収益にどのように影響するのかを見極めようとしている。
こうした動きは市場全体に見られ、米国債利回りも急上昇している。それに伴いIT・ハイテク株といった成長株に戻り売りが強まった。その中でも決算を発表したイーベイ<EBAY>、ショッピファイ<SHOP>やエッツィ<ETSY>といったeコマース関連の銘柄が下落。足元の決算は好調なものの、ガイダンスが冴えないことが嫌気されているようだ。先日のアマゾン<AMZN>も決算を受けて売りが強まっていたが、マクロ的背景とパンデミックからの経済再開に関連した課題がeコマース企業の見通しを圧迫している模様。
市場からは、依然として米株式市場の底値が見えないとの声が聞かれる。インフレとFRBの積極利上げの影響で米国債利回りが急上昇しており、S&P500株価指数の益利回り(1株利益を株価で割った数値=PERの逆数)との差が小さい状態が続いている。株式市場に割安感はなく、米国債利回りの動き次第では、もう一段の下げも警戒されるという。
なお、S&P500企業のうち368社が決算を終えており、そのうちの約80%が予想を上回る利益を計上している。事前の予想がある程度慎重だったこともあるが、全体的に決算は好調を維持している。しかし、インフレとFRBの積極利上げ、中国やウクライナなどマクロ環境が株式市場に影を落としているようだ。
個別にクラウドのファストリー<FSLY>が決算受け大幅安。ビクスビーCEOの退任も発表されたことが嫌気されている。
オンライン旅行のブッキング<BKNG>が予想を上回る決算受け上昇。総予約数は過去最高となったほか、4月の予約がパンデミック前の2019年比で30%増、夏の予約も15%超の増加傾向を示している。
ツイッター<TWTR>は上昇。テスラ<TSLA>のマスクCEOがツイッター買収完了後に暫定的に同社のCEOに就任することが見込まれると伝わった。マスク氏は440億ドルのツイッター買収資金のために新たに約71億ドルの資金提供を取り付けた。それらの投資家からコミットメント・レターを受け取ったことを明らかにした。
住宅建設株が下落。30年物の住宅ローン金利が5.27%まで跳ね上がり、2009年8月以来の高水準に達した。
ITサービスを手掛けるEPAMシステムズ<EPAM>が決算を受け上昇。同社は米国、欧州のほかにロシアの顧客向けにもサービスを展開しているが、ウクライナ危機に直面しているにもかかわらず、強い見通しを示した。
特殊化学品のアルベマール<ALB>が決算受け上昇。リチウムと臭素の価格が引き続き好調だった。
イーベイ<EBAY> 48.04(-6.38 -11.72%)
エッツィ<ETSY> 90.93(-18.40 -16.83%)
ショッピファイ<SHOP> 413.09(-72.40 -14.91%)
ブッキング<BKNG> 2171.91(+68.58 +3.26%)
ファストリー<FSLY> 13.81(-3.05 -18.09%)
EPAM<EPAM> 346.00(+33.40 +10.68%)
アルベマール<ALB> 236.50(+21.03 +9.76%)
アップル<AAPL> 156.77(-9.25 -5.57%)
マイクロソフト<MSFT> 277.35(-12.63 -4.36%)
アマゾン<AMZN> 2328.14(-190.43 -7.56%)
アルファベットC<GOOG> 2334.93(-116.57 -4.76%)
テスラ<TSLA> 873.28(-79.34 -8.33%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 208.28(-15.13 -6.77%)
AMD<AMD> 93.87(-5.55 -5.58%)
エヌビディア<NVDA> 188.44(-14.90 -7.33%)
ツイッター<TWTR> 50.36(+1.30 +2.65%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 32997.97(-1063.09 -3.12%)
S&P500 4146.87(-153.30 -3.56%)
ナスダック 12317.69(-647.17 -4.99%)
CME日経平均先物 26765(大証終比:-105 -0.39%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は急落。一時1300ドル超下落する場面が見られ、前日の買い戻しのムードを完全に失った格好となった。
前日はFOMC後のパウエルFRB議長の会見を受けて株式市場は買いが強まった。議長は「0.75%の利上げは積極的に検討していない。次の数回の会合で0.50%の追加利上げを検討すべき」と述べたことで、株式市場が警戒していたほどFRBは、積極利上げに前向きではないとの安心感が広がっていた。
ただ、今後数カ月で0.75%の大幅利上げが見送られたとしても、投資家は2000年以来最も積極的な金融引き締めに直面することになる。市場は、FRBが今後どの程度の利上げを行うのか、そして、それが経済や企業収益にどのように影響するのかを見極めようとしている。
こうした動きは市場全体に見られ、米国債利回りも急上昇している。それに伴いIT・ハイテク株といった成長株に戻り売りが強まった。その中でも決算を発表したイーベイ<EBAY>、ショッピファイ<SHOP>やエッツィ<ETSY>といったeコマース関連の銘柄が下落。足元の決算は好調なものの、ガイダンスが冴えないことが嫌気されているようだ。先日のアマゾン<AMZN>も決算を受けて売りが強まっていたが、マクロ的背景とパンデミックからの経済再開に関連した課題がeコマース企業の見通しを圧迫している模様。
市場からは、依然として米株式市場の底値が見えないとの声が聞かれる。インフレとFRBの積極利上げの影響で米国債利回りが急上昇しており、S&P500株価指数の益利回り(1株利益を株価で割った数値=PERの逆数)との差が小さい状態が続いている。株式市場に割安感はなく、米国債利回りの動き次第では、もう一段の下げも警戒されるという。
なお、S&P500企業のうち368社が決算を終えており、そのうちの約80%が予想を上回る利益を計上している。事前の予想がある程度慎重だったこともあるが、全体的に決算は好調を維持している。しかし、インフレとFRBの積極利上げ、中国やウクライナなどマクロ環境が株式市場に影を落としているようだ。
個別にクラウドのファストリー<FSLY>が決算受け大幅安。ビクスビーCEOの退任も発表されたことが嫌気されている。
オンライン旅行のブッキング<BKNG>が予想を上回る決算受け上昇。総予約数は過去最高となったほか、4月の予約がパンデミック前の2019年比で30%増、夏の予約も15%超の増加傾向を示している。
ツイッター<TWTR>は上昇。テスラ<TSLA>のマスクCEOがツイッター買収完了後に暫定的に同社のCEOに就任することが見込まれると伝わった。マスク氏は440億ドルのツイッター買収資金のために新たに約71億ドルの資金提供を取り付けた。それらの投資家からコミットメント・レターを受け取ったことを明らかにした。
住宅建設株が下落。30年物の住宅ローン金利が5.27%まで跳ね上がり、2009年8月以来の高水準に達した。
ITサービスを手掛けるEPAMシステムズ<EPAM>が決算を受け上昇。同社は米国、欧州のほかにロシアの顧客向けにもサービスを展開しているが、ウクライナ危機に直面しているにもかかわらず、強い見通しを示した。
特殊化学品のアルベマール<ALB>が決算受け上昇。リチウムと臭素の価格が引き続き好調だった。
イーベイ<EBAY> 48.04(-6.38 -11.72%)
エッツィ<ETSY> 90.93(-18.40 -16.83%)
ショッピファイ<SHOP> 413.09(-72.40 -14.91%)
ブッキング<BKNG> 2171.91(+68.58 +3.26%)
ファストリー<FSLY> 13.81(-3.05 -18.09%)
EPAM<EPAM> 346.00(+33.40 +10.68%)
アルベマール<ALB> 236.50(+21.03 +9.76%)
アップル<AAPL> 156.77(-9.25 -5.57%)
マイクロソフト<MSFT> 277.35(-12.63 -4.36%)
アマゾン<AMZN> 2328.14(-190.43 -7.56%)
アルファベットC<GOOG> 2334.93(-116.57 -4.76%)
テスラ<TSLA> 873.28(-79.34 -8.33%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 208.28(-15.13 -6.77%)
AMD<AMD> 93.87(-5.55 -5.58%)
エヌビディア<NVDA> 188.44(-14.90 -7.33%)
ツイッター<TWTR> 50.36(+1.30 +2.65%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美