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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 75日線接近で強弱感が対立も、ショートカバーが強まりやすい需給状況に


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27100 +370 (+1.38%)
TOPIX先物 1918.5 +20.5 (+1.08%)
シカゴ日経平均先物 27060 +330
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が全米企業エコノミスト協会で講演し、今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利上げの可能性を示唆した。金融引き締めへの警戒に加え、先週の大幅なリバウンドの反動もあって、幅広い銘柄に売りが膨らんだ。また、中国で旅客機の墜落事故が起きたことを受けてボーイング<BA>が3.5%超の下落となり、NYダウの重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、自動車・同部品、素材が上昇する一方で、消費者サービス、耐久消費財・アパレル、小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比330円高の2万7060円で取引を終えた。18日取引終了後の日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万6700円で始まり、一時2万6600円まで売られる場面が見られた。ただし、米国市場の取引開始後に上昇に転じると、その後も強いリバウンドの動きが継続。終盤にかけて2万7120円まで上げ幅を広げ、2万7100円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。週明け21日の米国市場はFRBによる金融引き締めが警戒されて売られたものの、先週の上昇に対する反動も意識されやすく、嫌気売りはそれほど強まらないだろう。日経225先物はナイトセッションの上昇で75日移動平均線水準まで上昇しており、同線が抵抗線として意識される一方で、明確に上放れてくるようだと一段とショートカバーが強まりやすいため、押し目狙いのロングは入りやすい。

 また、今週は3月期末に伴う配当志向の資金流入が意識されやすいほか、来週にはファンドによる配当再投資の動きのほか、年金基金による株式比率を修正するための買い需要が入ると見られるため、需給面での下支えとなりそうだ。75日線接近で短期的な売り仕掛けの動きは意識されやすいものの、先週のリバウンドは概ねショートカバーが中心と見られ、ロングのポジションはそれほど積み上がっていないと見られる。ショートカバーが強まる需給状況では下げづらく、早い段階でショートカバーを誘う動きにも向かいやすいだろう。そのため、短期的な売り仕掛けに対しては、その後のリバウンドを想定したロングでの対応になりそうだ。

 VIX指数は23.53に低下した。先週末に23.87まで低下し、2月9日以来の75日線を下回ってきた。21日は反発して始まったものの、その後は低下し連日で支持線を下回っていることもあり、リスク選好に向かいやすく、ショートを仕掛けづらくさせそうだ。また、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.08倍に上昇し25日線を上回ってきた。NTショートの巻き戻しから、いったんはNTロングに切り替わる可能性がありそうだが、期末要因や年金資金の流入が想定されることから、戻り局面ではNTショートを組成させる動きも意識されよう。


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