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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ヤーマン、川崎汽、旅行関連

川崎汽 <日足> 「株探」多機能チャートより
■オハラ <5218>  1,294円  +194 円 (+17.6%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 オハラ<5218>が急反発。前週末11日の取引終了後、22年10月期の連結業績予想について、売上高を240億円から259億円(前期比10.1%増)へ、営業利益を17億5000万円から22億円(同60.8%増)へ、最終利益を14億円から17億5000万円(同19.8%増)へ上方修正したことが好感された。光事業でデジタルカメラ向け光学機器用レンズ材の販売が堅調に推移していることが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期(21年11月~22年1月)決算は、売上高67億300万円(前年同期比37.9%増)、営業利益7億4800万円(前年同期400万円)、最終利益5億6000万円(同3900万円の赤字)だった。

■シーイーシー <9692>  1,177円  +176 円 (+17.6%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 シーイーシー<9692>がマドを開けて買われ急伸。前週末11日の取引終了後、23年1月期業績予想を発表。売上高を前期比6.1%増の480億円、営業利益を同18.9%増の50億円と良好な見通しを示しており、これを好感した買いが入ったようだ。同時に発表した22年1月期決算は、売上高が前の期比5.8%減の452億2000万円、営業利益が同16.7%減の42億600万円だった。引き続き企業によるICT投資の増加が追い風となったものの、特需案件があった前の期からの反動減が出た格好だ。あわせて、上限を200万株(発行済み株数の5.7%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好感されたようだ。取得期間は14日から9月30日まで。

■ヤーマン <6630>  1,047円  +150 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位
 ヤーマン<6630>はストップ高。前週末11日の取引終了後、22年4月期の連結業績予想について、売上高を400億円から410億円(前期比11.9%増)へ、営業利益を64億円から70億円(同14.5%増)へ、純利益を43億600万円から49億3700万円(同32.4%増)へ上方修正したことが好感された。中期経営計画に掲げた「売上高500億円、営業利益率20%」の達成に向けたブランディング広告や新製品開発などの諸施策が奏功。中国向けEC販売が好調に推移していることも寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(21年5月~22年1月)決算は、売上高316億8300万円(前年同期比11.1%増)、営業利益60億700万円(同10.4%増)、純利益42億6400万円(同37.5%増)だった。

■クミアイ化学工業 <4996>  897円  +71 円 (+8.6%)  本日終値
 クミアイ化学工業<4996>が続伸。前週末の急落局面でもプラス圏で引けており、きょうで4日続伸となる。全農系の農薬専業メーカーで足もとの業績は好調に推移しており、株価は800円近辺でのもみ合いを続けていたが目先ボックス上限を抜ける動きにある。前週末11日取引終了後に発表した22年10月期第1四半期(21年11月~22年1月)決算は、営業利益が前年同期比2.1倍の34億3000万円と急拡大、農薬及び農業関連事業や化成品の販売などが国内外で好調に推移し収益を押し上げた。これを評価する形で投資資金の流入が続いている。

■東邦チタニウム <5727>  1,418円  +112 円 (+8.6%)  本日終値
 東邦チタニウム<5727>が10%の上昇をみせ1430円台まで駆け上がり、今月7日につけた昨年来高値1346円を大きく更新した。時価は2018年12月以来3年3カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社はチタン製錬を主力とし、航空機向けのほか、高度なチタン関連技術を生かし電子デバイス分野における実績も高い。ロシアのウクライナ侵攻に絡む西側諸国からの経済制裁などの影響から、チタン価格に対する先高思惑が強まっている。同社はその関連有力株として上値を見込んだ投機資金の攻勢が際立つ。株式需給面では日証金で、足もと株不足に伴い小幅ながら逆日歩がついた状態にあり、買い戻しによる浮揚力も意識されている。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,000円  +140 円 (+7.5%)  本日終値
 エイチ・アイ・エス<9603>が一時9.8%高と値を飛ばしたほか、オープンドア<3926>、エアトリ<6191>など旅行関連が総じて買い人気を集めている。ここ国内でも新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかっており、全国の新規感染者数は13日時点で10日連続して前の週の同じ曜日の人数を下回る状況にあることが伝わっている。「GoToトラベル」再開に向けて岸田首相も前向きな姿勢を示していることで、同関連株に対する買い戻しが加速している。

■川崎汽船 <9107>  9,260円  +380 円 (+4.3%)  本日終値
 川崎汽船<9107>が一時400円を超える上昇で9330円まで上値を伸ばし、前週末に続き昨年来高値更新と気を吐いている。時価は2008年7月以来約13年8カ月ぶりの高値圏を走っている。世界的な海運市況の高騰を背景に好調な収益環境が続いている。コンテナ船の運賃市況が高止まりの状況にあるほか、ここ最近は、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も前週末まで6日続伸と戻り足を強めており、追い風が強く意識されている。3月期末を目前にして、好業績を背景に配当増額の思惑も投資資金を誘導している。なお、きょうは商船三井<9104>も今月7日につけた高値を更新している。

■ネクステージ <3186>  2,284円  +82 円 (+3.7%)  本日終値
 ネクステージ<3186>が反発。SMBC日興証券は11日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を2100円から2900円に引き上げた。同証券では22年11月期の連結営業利益を149億円から前期比29.8%増の177億円(会社予想175億円)に増額修正した。今期は第1四半期から第3四半期にかけては中古車価格の上昇により利益が確保しやすい環境が続くと予想。ただ、第4四半期以降は新車の供給の回復による中古車価格が下落し、業績に影響するリスクをみる必要がある、と指摘している。中長期的には、引き続き積極的な出店により2ケタ成長の継続が期待される数少ない小売業として同社を評価している。

■東京海上 <8766>  6,642円  +216 円 (+3.4%)  本日終値
 東京海上ホールディングス<8766>が反発。SMBC日興証券は11日、同社株の目標株価を6700円から7000円に引き上げた。投資評価の「1」は継続した。同証券では、22年3月期の連結純利益を従来予想の3490億円から4105億円に引き上げた。海外でのトップライン成長と収支改善を反映し来期予想も増額修正している。また、同社は5年移動平均の修正利益をもとに1株当たり配当金(DPS)を決定している。会社側は配当性向を21年3月期の42%から24年3月期に50%に引き上げる方針。これを受け、通常DPSは21年3月期の200円が25年3月期には415円と4年で倍増すると予想している。

■トヨタ自動車 <7203>  1,914円  +53.5 円 (+2.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など大手自動車株が頑強な値動きをみせている。前週末の米国株市場で主要株指数が下値模索の動きをみせたものの、週明けの東京市場は買いが優勢、そのなか自動車セクターの強さが目立っている。外国為替市場では円売り・ドル買いの流れが強まっており、足もとでは1ドル=117円台半ばまで急速に円安が進んでいる。為替感応度の高い自動車セクターにとって、ウクライナ情勢など不透明感が強いなかも、目先は円安加速を受けた輸出採算改善効果に着目した買いが優勢となっている。

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