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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ウクライナ情勢を巡る警戒感が根強いなか、運用リスクを取りにくい地合い


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26840 -250 (-0.92%)
TOPIX先物 1907.0 -14.0 (-0.72%)
シカゴ日経平均先物 26845 -245
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。引き続きウクライナ情勢を巡る警戒が続くなか、不安定な相場展開となった。ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相が来週にも会談する見通しと伝わるなか、一時強含む場面があったほか、オプション取引の満期日を迎えるなかで需給面での下支えも見られた。もっとも、19日にロシアが軍事演習を実施すると発表するなどロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が勝り、3連休を控えていることもあって、持ち高調整が優勢だった。S&P業種別指数は保険、電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方、自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比245円安の2万6845円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万7060円で始まり、一時2万7130円まで買われる場面が見られた。その後は軟化し、2万7020円~2万7100円と日中終値を挟んだ保ち合いを継続。ただし、米国市場の取引開始後に保ち合いを下放れると、2万6770円まで下げ幅を広げており、2万6840円で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢のスタートになりそうだ。先週末は一時2万6680円まで下落した後に、米ロ外相会談が行われるとの報道をきっかけにショートカバーにより2万7210円まで切り返す場面もあったが、引き続きウクライナ情勢を巡る警戒感が根強いなか、運用リスクは取りにくい地合いとなろう。

 日経225先物はチャート上では切り下がる25日移動平均線に上値を抑えられる一方で、2万6700円水準での底堅さが見られる。21日の米国市場はプレジデントデーの祝日となるため、海外投資家による資金流入が限られることもあり、2万6700円から25日線が位置する2万7300円辺りでのレンジ推移となろう。東証1部の売買代金は連日で3兆円を下回る薄商いのなか、戻り売りスタンスとしつつも、日計りによる短期的な値幅取り狙いが中心になるため、仕掛け的な動きが強まる局面では、その後の短期的なカバー狙いも意識される。

 北京オリンピックが閉会し、ロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が一段と強まる反面、米ロ外相会談の進展を見極めたいとする動きにより、ショートサイドも積極的には仕掛けづらいところである。また、先週末のVIX指数は27.75に低下しており、過度な反応は見せていない状況だ。ポジションを大きく傾けづらい状況ではあるが、3月末が接近するなかにおいては配当志向の物色が強まりやすい面もある。バリューシフトから相対的にはTOPIX型優位の状況に向かいやすいと考えられるため、NTショートによるスプレッド狙いの動きを想定しておきたい。

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