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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ウクライナ情勢の緊張緩和でギャップスタートも、25日線や2万7500円水準での攻防か


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27440 +600 (+2.23%)
TOPIX先物 1953.0 +40.5 (+2.11%)
シカゴ日経平均先物 27445 +605
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。ロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢を巡り、外交による解決を望むと表明したほか、ウクライナ周辺で一部軍隊の撤収を開始したとの報道を受けて、地政学リスクが和らぐ格好となった。投資家心理が改善するなか、直近で大きく調整していたこともあって幅広い銘柄に押し目買いが入った。朝方に発表された1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め観測が強まり、米長期金利は2.00%を超えたものの、この日はウクライナ情勢の緊張緩和を好感する流れが優勢だった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、耐久消費財・アパレルが上昇する一方で、エネルギー、公益事業、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比605円高の2万7445円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万6860円で始まり、いったんは2万6820円と下げに転じる場面もあったが、開始直後にロシア軍の一部撤収が伝わると一気に2万7200円水準まで急伸。その後は2万7200円~2万7300円水準での保ち合いを継続するなか、米国市場の取引開始後に上げ幅を広げ、2万7440円とナイトセッションでの高値で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。ナイトセッションで一気に5日移動平均線を突破し、25日線水準を捉えてきた。まずは心理的な抵抗線として意識される25日線を明確に上放れてくるかを見極めることになりそうだ。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすい相場展開を想定しておきたい。ウクライナ情勢の緊張緩和によってショートカバーが強まることになりそうだが、戻りの鈍さからロングの動きが限られるようだと、戻り待ちのショートが改めて警戒されてきそうだ。

 VIX指数は25.70に低下した。切り上がった5日線水準まで下げているが、テクニカル面では5日線のほか、25日線もサポートラインとして見られるため、これらを下回ってこないとリスク選好の動きには向かいづらい面がある。

 また、本日はギャップスタートからグロース株が指数をけん引する格好となるだろうが、足元でNT倍率が先物中心限月で14.00を下回ってきたことで、いったんはリバランスも入りやすい水準となる。そのため、リバランス一巡後の動向を見極める必要があると見ておきたい。

 そのほか、買い一巡後に改めて米長期金利の上昇に対して警戒を強めてくるかを確認したいところだろう。日経225先物は25日線および2万7500円水準に接近する局面においては、その後の調整を想定したショートの動きが強まりやすいと見られる。ただし、同水準での底堅さが見られる局面ではショートが溜まりやすいことから、その後のカバーを想定したロング対応となろう。

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