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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7000円に接近する局面では、押し目狙いのロングを想定


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27290 -120 (-0.43%)
TOPIX先物 1922.0 -8.0 (-0.41%)
シカゴ日経平均先物 27290 -120
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。1月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比46万7000人増と市場予想を大幅に上回ったことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進め景気を冷やすとの警戒感から、景気敏感株の一角に売りが膨らんだ。半面、米長期金利は上昇したものの、アマゾン・ドット・コム<AMZN>の急伸を受けて大型テック株の一角や半導体株が買われた。S&P500業種別指数は小売、銀行、自動車・同部品が上昇した一方で、素材、家庭用品・パーソナル用品、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比120円安の2万7290円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万7390円で始まり、その後下落幅を広げると、米国市場の取引開始後には一時2万7120円まで売られた。終盤にかけてリバウンドの動きを強め2万7440円とプラスに転じる場面が見られたものの、引け間際に軟化し2万7290円で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ナイトセッションでは支持線となる5日移動平均線を挟んだ攻防を見せていることもあり、底堅さは意識されやすいと考えられる。そのため、2万7000円水準での底固めから2万7500円とのレンジ推移を想定。米長期金利は上昇したものの、半導体株が買われていたこともあり、米国市場は落ち着きを見せてきている。また、これまでの決算において、メタ・プラットフォームズ<FB>以外の大型テック株は概ね良好な決算だったことは安心感につながるだろう。

 決算発表がピークを迎えるなか、日米ともに引き続き業績面に関心が集まるなか、決算内容を見極めたいとするムードから大きなトレンドは出にくいと考えられる。ただし、米国の金融引き締めが警戒されて波乱含みだった1月相場からは、正常化に向かっている状況であろう。また、VIX指数が23.22に低下したこともショート筋にとって積極的には仕掛けづらく、2万7000円に接近する局面では押し目狙いのロングの動きを想定しておきたい。

 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.20倍だった。ナスダックの上昇により指数インパクトの大きい値がさ株などの底堅い値動きが見込まれることから、やや上昇を見せてくる可能性はありそうだ。ただし、チャート上では切り下がる25日線に上値を抑えられる形状であり、現状では戻りの局面ではNTショートによるスプレッド対応が有効になりそうだ。


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