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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):大王紙、カプコン、ソニーG

ソニーG <日足> 「株探」多機能チャートより
■大王製紙 <3880>  1,957円  +100 円 (+5.4%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 大王製紙<3880>が反発。全般波乱相場に抗して強さを発揮。原料高が企業のコスト増要因として業績押し下げ要因となっているが、製紙業界は商品価格への転嫁が進み、製造業のなかでもアドバンテージが意識されている。市場では「(同社は)消費者に対し値上げが受け入れられやすい強みを持っている。そのなか、18日付でJPモルガンが、原料コスト増を転嫁できる同社の優位性を評価して、投資判断を『Neutral』から『Overweight』に引き上げ、目標株価も従来の2100円から2400円に上方修正していることが材料視された。信用買い残も枯れた状態で株式需給面での売り圧力が弱く、その点を考慮したうえでのリリース(投資判断と目標株価引き上げ)で株価にうまく機能したようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■カプコン <9697>  2,587円  +113 円 (+4.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 カプコン<9697>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、セガサミーホールディングス<6460>など、ゲームコンテンツを提供する銘柄が高い。米マイクロソフト<MSFT>が18日、米ゲームソフト大手アクティビジョン・ブリザード<ATVI>を690億ドル(約7兆9000億円)で買収すると発表したことが材料。これを受け、18日の海外市場ではゲーム株が物色されており、この流れが東京市場にも波及しているようだ。アクティビジョンはモバイルゲーム「キャンディークラッシュ」などを手掛けている。

■パーク24 <4666>  1,655円  +39 円 (+2.4%)  本日終値
 パーク24<4666>は3日続伸。18日の取引終了後に発表した12月度のグループ月次速報で、タイムズパーキングの売上高が前年同月比7.0%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。コロナ禍においても収益化が可能な物件に絞り開発を進める一方、赤字物件の解約を行っていることなどが寄与した。また、レンタカーとカーシェア双方のメリットを取り入れた「タイムズカー」では、1台当たり利用料が前月より改善した。

■IDOM <7599>  718円  +16 円 (+2.3%)  本日終値
 IDOM<7599>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が18日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を1400円から1600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、大型店モデルが確立し、今後は「成長」と「安定」が両立する新たな利益拡大ステージに入ると予想。広告宣伝費の効率化に加えて、中型店を閉鎖し大型店にシフトしていることで店舗人件費負担などの販管費の効率化が進むことから、営業利益予想を22年2月期で167億円から174億円へ、23年2月期で178億円から181億円へ上方修正している。

■アンジェス <4563>  356円  +7 円 (+2.0%)  本日終値
 アンジェス<4563>が大幅高。この日の寄り前、同社及びカナダのバソミューン・セラピューティクス社が重度の新型コロナウイルス感染症入院患者に対して、治療薬AV-001評価のための前期第2相臨床試験の投与を開始したと発表しており、開発の進捗を好感した買いが入った。同試験は、重度の新型コロナ入院患者に対する二重盲検、標準医療を行うプラセボとの比較対照試験。目標集積症例数は約120例で、実施施設は15施設を予定しており、米国から開始し、続いて南米でも実施するとしている。なお、同件が22年12月期業績に与える影響は軽微としている。

■エクサウィザーズ <4259>  660円  +12 円 (+1.9%)  本日終値
 エクサウィザーズ<4259>が続伸。今朝のBSテレビ東京系報道番組「日経モーニングプラスFT」に石山洸社長が出演したことが好材料視されたようだ。番組では、AIプラットフォーム事業などの事業を説明しており、同社の成長性への期待が高まっている。

■しまむら <8227>  9,730円  +70 円 (+0.7%)  本日終値
 しまむら<8227>が全般安のなかしっかり。水戸証券が18日付で投資判断を「B+」から「A」としたことが好材料視されたようだ。なお、目標株価は1万3500円を継続している。同証券によると、中国の電力不足や原材料価格の高騰など足もとの商品調達面での問題が収益を圧迫する恐れがあるが、先行的な対策により22年2月期への影響は限定的と指摘。23年2月期以降は値上げによる価格転嫁を想定しているもようで、同社のような価格訴求力を強みとするアパレル企業にとって値上げは消費者の買い控えや離反を招く要因となり得るが、PBやJB(サプライヤーとの共同開発ブランド)の強化で商品付加価値を拡大できている状況下では、値上げも受容されやすく競争優位性も維持できると見込んでおり、増収増益基調の継続を予想している。

■日本空港ビルデング <9706>  4,765円  +15 円 (+0.3%)  本日終値
 日本空港ビルデング<9706>が続伸。18日の取引終了後、東京国際空港(羽田)における国内線の旅客取扱施設の利用料について、3月1日搭乗分から引き上げると発表したことが好感された。大人(満12歳以上)の利用料を290円から370円へ、小人(満3歳以上12歳未満)の利用料を140円から180円に引き上げる。施設に関わる固定的費用や運用経費などの変動費用が増加していることに加えて、19年10月の消費税引き上げによる影響などもあるためとしており、従来通り航空券代に含めて旅客から徴収する。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。

■ソニーグループ <6758>  12,410円  -1,820 円 (-12.8%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 ソニーグループ<6758>が急落。前日終値は1万4200円台だったが、きょうは10%を超える下げで1万3000円大台をも一気に割り込んだ。売買代金は全上場企業のなかで群を抜いている。全体相場がリスク回避に傾くなか、米長期金利上昇などを背景に日米ともにハイテクセクターには向かい風が強い。同社株はこれまで半導体関連のニューシンボルとして頑強な値動きを続けてきたが、きょうは空売りも交え売り注文が集中し、マドを開けて75日移動平均線を下抜ける形となっている。米マイクロソフト<MSFT>が18日、ゲーム大手の米アクティビジョン・ブリザードを買収すると発表したが、これによるゲーム分野での競合激化の思惑もネガティブ材料視されているもようだ。

■太陽誘電 <6976>  6,000円  -420 円 (-6.5%)  本日終値
 太陽誘電<6976>が大幅反落。全般相場の下落に加えて、SMBC日興証券が18日付で、投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を7800円から7400円へ引き下げたことが売り材料視されたようだ。同証券によると、自動車用MLCC(積層セラミックコンデンサ)における顧客のBCP在庫積み上げ需要が22年3月期業績を押し上げており、23年3月期にその反動が現れると予想することや、パソコン向けMLCCにおける巣ごもり需要の減速を予想すること、それらに伴うMLCCの需給緩和を予想し、業績鈍化を見込むことが要因としている。

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