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【市況】【↓】日経平均 大引け| 急落、米長期金利の上昇を警戒し全面安商状 (1月19日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27928.89
高値  27958.17(09:01)
安値  27314.41(14:51)
大引け 27467.23(前日比 -790.02 、 -2.80% )

売買高  15億1374万株 (東証1部概算)
売買代金  3兆5277億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は790円安と急落、一時900円超下げる場面も
 2.米長期金利上昇を背景とした米ハイテク株売りの流れが波及
 3.原油高騰による企業業績への影響も懸念、後場に下げが加速
 4.売買代金トップのソニーの下げが際立ち、トヨタも値を崩す
 5.値下がり銘柄数は2100を上回り、全体の97%を占める全面安

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比543ドル安と3日続落した。米長期金利が2年ぶりの水準に上昇したことが警戒され、ハイテク株を中心に売りが優勢となった。

 東京市場では、前日の欧米株安を受けリスクオフの流れが一気に強まり日経平均株価は一時900円を超える急落となった。

 19日の東京市場は、リスクオフ一色で文字通りの全面安商状となった。前日の欧州株市場ではドイツやフランスなど主要国の株価指数が軒並み安となったほか、米国株市場ではハイテク株中心に幅広く売り込まれ、NYダウナスダック総合株価指数ともに大幅安となった。米長期金利の上昇を警戒した売りが勢いを増しており、東京市場でもその影響が如実に反映され、主力輸出株や景気敏感株を直撃した。原油価格高騰による企業のコスト上昇で業績に与えるデメリットも意識されている。後場に入ると、先物を絡め日経平均の下げが加速、一時900円を超える下落をみせる場面もあった。値下がり銘柄数は2100を上回り東証1部全体の97%の銘柄が下落。一方、売買代金は3兆5000億円台と大きく膨らみ、これは昨年11月末以来の高水準。

 個別では、売買代金トップとなったソニーグループ<6758>の下げが際立つ、売買代金2位のレーザーテック<6920>、売買代金3位のトヨタ自動車<7203>も売り込まれた。また、半導体関連では東京エレクトロン<8035>の下落が目立っている。日本郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株や、日本製鉄<5401>をはじめ鉄鋼株など景気敏感株が安く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも軟調。アウトソーシング<2427>、ミクニ<7247>、OKK<6205>なども急落した。
 半面、テノ.ホールディングス<7037>が一時ストップ高に買われたほか、カプコン<9697>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、クリーク・アンド・リバー社<4763>などが高い。大王製紙<3880>が逆行高となり、パーク24<4666>も買いが優勢だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はコナミHD <9766> 、安川電 <6506> 、出光興産 <5019> 、日揮HD <1963> 、高島屋 <8233> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約5円。うち3円はコナミHD1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ソニーG <6758> 、アドテスト <6857> 、ダイキン <6367> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約298円。

 東証33業種のうち上昇はパルプ・紙のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)保険業、(3)電気・ガス業、(4)不動産業、(5)その他製品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)海運業、(2)電気機器、(3)精密機器、(4)輸送用機器、(5)鉄鋼。

■個別材料株

△川本産業 <3604> [東証2]
 新型コロナ国内3万人超えで投資資金の攻勢強まる。
△イムラ封筒 <3955> [東証2]
 22年1月期営業利益及び配当予想を上方修正。
△アピリッツ <4174> [JQ]
 今期利益予想の上方修正と配当予想5円の開示を好感。
△トゥルーD <4416> [東証M]
 ベトナムのFPTソフトウェアと業務提携。
△パーク24 <4666>
 12月タイムズパーキング売上高は7.0%増で2ヵ月連続でプラス。
△バーチャレク <6193> [東証M]
 プロジェクト利益率の向上で22年3月期業績予想を上方修正。
△北川精機 <6327> [JQ]
 プリント基板向けプレス好調で中長期トレンド転換が鮮明に。
△タンゴヤ <7126> [JQ]
 株主優待制度を導入。
△シックHD <7365> [東証M]
 光通信が1株730円でTOB実施。
△カプコン <9697> 、スクエニHD <9684>
 マイクロソフトがアクティビジョン買収でゲーム株物色の動き。

▼GW <3936> [東証M]
 22年3月期第3四半期業績に暗号資産評価損を計上。
▼ソニーG <6758>
 米金利上昇からのハイテク株売り直撃。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)テノ.HD <7037> 、(2)ランド <8918> 、(3)大王紙 <3880> 、(4)ドリームI <4310> 、(5)C&R <4763> 、(6)カプコン <9697> 、(7)MUTOH <7999> 、(8)スクエニHD <9684> 、(9)Gunosy <6047> 、(10)ダントーHD <5337> 。
 値下がり率上位10傑は(1)グレイス <6541> 、(2)ソニーG <6758> 、(3)OKK <6205> 、(4)アウトソシン <2427> 、(5)ミクニ <7247> 、(6)川崎汽 <9107> 、(7)マネフォ <3994> 、(8)フィルC <3267> 、(9)インターアク <7725> 、(10)郵船 <9101> 。

【大引け】

 日経平均は前日比790.02円(2.80%)安の2万7467.23円。TOPIXは前日比58.66(2.97%)安の1919.72。出来高は概算で15億1374万株。東証1部の値上がり銘柄数は58、値下がり銘柄数は2111となった。日経ジャスダック平均は3666.82円(81.76円安)。

[2022年1月19日]


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