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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 まずは2万8500円突破を見極めつつ、押し目狙いのロングスタンス


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28450 +300 (+1.06%)
TOPIX先物 2001.0 +17.5 (+0.88%)
シカゴ日経平均先物 28455 +305
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米上院銀行委員会でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の再任指名公聴会が予定されるなか、金融引き締めを強調するとの警戒感から売り先行で始まった。ただし、議会証言では段階的な引き締め軌道を示唆したため警戒感が後退。議会証言後に米長期金利の上昇が一服したことで、ハイテク株を買い戻す動きが強まった。S&P500業種別指数はエネルギー、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で、公益事業、家庭用品・パーソナル用品、運輸が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比305円高の2万8455円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万8150円で始まり、その後は2万8300円辺りまでリバウンドを見せる場面があったが、米国市場の取引開始直後に軟化し、一時2万8120円まで下落した。ただし、パウエル議長の議会証言後の米国市場の切り返しに連動する格好からリバウンドを強め、終盤にかけて2万8460円まで上昇し、2万8450円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。2万8000円~2万8500円のレンジが意識されやすく、昨日はレンジ上限を超えられず反対に下限を試す動きとなったが、本日は改めて上限を捉えてくることになりそうだ。米国では長期金利の上昇一服によってハイテク株を中心に買い戻されたことで、指数インパクトの大きい東京エレクトロン<8035>など値がさハイテク株の出直りが期待されよう。

 ただし、テクニカル面では、5日移動平均線の切り下がりによって25日線とのデッドクロスが示現。節目の2万8500円のほか、5日、25日線が位置する2万8560円~2万8580円水準では強弱感が対立しやすい。

 NT倍率は先物中心限月で14.20倍を下回っており、昨年12月の直近安値水準を割り込み、昨年10月以来の水準まで低下した。いったんはNTショートの巻き戻しが入りやすいものの、2万8500円辺りでの上値の重さが意識されてくるようだと、NTの低下傾向は継続しそうだ。

 なお、VIX指数は15.41に低下し、25日、75日線を割り込んできたことで、リスク選好の動きに向かうことになる。まずは2万8500円突破を見極めつつ、押し目狙いのロングスタンスとなろう。

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