【特集】「半導体製造装置」が5位、米長期金利上昇でグロース株に逆風<注目テーマ>
TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
1 メタバース
2 電気自動車関連
3 半導体
4 TOPIXコア30
5 半導体製造装置
6 送電
7 パワー半導体
8 再生可能エネルギー
9 2021年のIPO
10 NFT
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体製造装置」が5位となっている。
世界的な半導体不足が続くなか、自動車をはじめとする広範囲の産業でサプライチェーンリスクが浮き彫りとなった。これに伴い、米国や中国など自国内に半導体の生産拠点を確保しようとする動きが加速、生産設備増強の動きは製造装置メーカーにとって強力な追い風となっている。これを背景に日米ともに半導体セクターは機関投資家の組み入れニーズが顕在化し大きく株価の居どころを変える銘柄が続出した。
しかし、ここにきて株式市場の風向きが変化している。インフレ懸念を背景にFRBが金融政策をタカ派色の強いスタンスへと変更し、ここ米長期金利の上昇が目立つ状況となってきた。金利上昇局面ではハイテク系グロース株は売りの対象となりやすく、特にここ高値圏で強調展開を続けてきた半導体関連は利益確定の売りに晒されやすい。レーザーテック<6920>などはマスクブランクス検査装置で不動のグローバルニッチトップの座を占めているが、PERは130倍を超えていることで、利食い急ぎの動きが表面化している。
このほか、きょうは東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など主力級の銘柄にも売りが先行している。ただし、半導体の国際団体であるSEMIによると2022年の半導体製造装置の世界販売額は日本円にして13兆円を上回り、過去最高を更新することが見込まれており、全体リスクオフ相場が一服すれば、ファンダメンタルズや成長性に着目した買い戻しの動きも想定されるところ。レーザーテックを除けばPERも突出して割高とは言い難く、見直し機運が台頭する可能性がある。足もとではそれを見越した押し目買いも観測される。
出所:MINKABU PRESS