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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─テーマ銘柄をしっかり拾おうじゃないか!

経済評論家 杉村富生

「テーマ銘柄をしっかり拾おうじゃないか!」

●常に、波乱は投資チャンスとなる!

 いや~、“大荒れ”である。東京都、千葉県に大雪警報が発令された6日の株式市場は、日経平均株価が844円安の2万8487円と、ほぼ全面安商状となった。前日のNYダウの392ドル(1.07%)安、ナスダック指数の522ポイント(3.34%)安を受けたものだが、ちょっとひどすぎないか。

 日経平均株価の下落率は2.88%だった。東証マザーズ指数は4.93%下落、昨年来安値を更新中だ。これが投資家(特に、個人)心理を冷やしている。5日のアメリカ市場では米10年債利回りが1.709%(6日は1.726%)と急上昇、半導体(SOX)指数が3.22%下落し、ハイテク株売りのきっかけになった。ただ、6日のSOX指数は反発している。

 VIX(恐怖)指数は19ポイント台に上昇、原油(WTI)は1バレル=80ドル台だ。原油価格の上昇はガソリン価格、生活物資の値上がりを通じ、インフレを加速するとともに、市民生活を直撃する。FRBは3月末のテーパリング(金融緩和の段階的縮小)終了のあと、今年3回の利上げを計画しているが、5~6月に見込まれている最初の利上げが3月に前倒しされる可能性があろう。

 昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表によって、米連邦準備理事会(FRB)の予想以上のタカ派シフトを知り、多くの投資家が脅えたようだ。しかし、今回の株価暴落は3月利上げを6~7割織り込んだ結果と考えられる。それに、6日の東京市場の急落はソニーグループ <6758> 、東京エレクトロン <8035> など値がさ株の下げの影響が大きかったと思う。

●ソニー、トヨタがポートフォリオの“核”

 すなわち、指数連動の機械(システム売買)的なものだ。レーザーテック <6920> 、ファーストリテイリング <9983> 、キーエンス <6861> などが大幅安となった。なぜ、そうなるのか。機関投資家はVIX指数、長期債利回り、日経平均株価などの動きを睨み、リスクパリティと称するヘッジ(先物の売り)をかける。

 6日の場合、日経平均株価がフシ目の2万9000円を割り込んだ瞬間、大量の先物の売りが出た。株価が下がれば下がるほど売りが増える構図である。今後、2万9000円台を回復すると、ヘッジを解消(先物を買い戻し)、一気にリスクオン姿勢となる。機関化現象の進展、先物主導のマーケットの宿命である。

 一方、NY市場ではメタバース関連のメタ・プラットフォームズ<FB>が買われ、バンク・オブ・アメリカ<BAC>、モルガン・スタンレー<MS>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>など金融株が人気を集めている。金利上昇は三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などにメリットを与える。

 さて、ここでの投資作戦はどうか。マーケットはオミクロン株の猛威を気にしているが、毒性はデルタ株に比べると低い。それと、日本のワクチン接種率は79%に達し、3回目の接種が始まっている。アメリカの1日当たり100万人超、フランスの30万人超の新規感染者数は驚異だが、死者は少ない。インフルエンザ並みの感染症になったとの見方ができる。

 テーマ的にはEV(電気自動車)自動運転 メタバースがメインだろう。トヨタ自動車 <7203> 、ソニーグループは核(コア)銘柄だ。ITシステム開発のソーバル <2186> [JQ]の主要取引先はソニーグループ、次いでトヨタ自動車、富士通 <6702> 、そして日立製作所 <6501> である。

 大泉製作所 <6618> [東証M]、大豊工業 <6470> はトヨタグループ向けが主力だ。このほか、メタバース関連のCRI・ミドルウェア <3698> [東証M]、NFT(非代替性トークン)分野に注力中のイー・ガーディアン <6050> 、AI(人工知能)技術を有するALBERT <3906> [東証M]は個別に狙える。

2022年1月7日 記

株探ニュース

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