【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 中国、香港市場が落ち着きを見せればショートカバーの動きに(訂正)
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28810 -20 (-0.06%)
TOPIX先物 1993.5 -0.5 (-0.02%)
シカゴ日経平均先物 28810 -20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場はNYダウ、 S&P500が上昇する一方で、ナスダックは下落。新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)の1日あたりの感染者数が過去最多となるなか、重症化リスクは低いとの認識により大規模なロックダウン(都市封鎖)につながる可能性は少ないとの見方から、景気敏感株を中心に買われた。NYダウが1カ月半ぶりに最高値を更新したほか、S&P500も最高値を更新して取引を終えた。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で、電気通信サービス、エネルギー、各種金融が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比20円安の2万8810円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万8850円で始まり、2万8900円まで上げ幅を広げた。ただし、その後軟化し下落に転じると、米国市場の取引開始後には一時2万8700円まで下落幅を広げる場面も見られた。引けにかけて持ち直し、2万8810円取引を終えた。
本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、こう着感の強い相場展開になりそうだ。大納会を迎えてスキャルピング中心の売買になると見られ、狭いレンジでの取引になろう。米国市場ではNYダウが最高値を更新しており、底堅さは意識されやすい。また、ナスダックは小幅な続落となったものの、SOX指数は上昇したことにより、前日に利食い優勢だった値がさハイテク株なども落ち着きをみせそうだ。
そのため、5日移動平均線が位置する2万8790円を挟んだ保ち合いを想定しつつ、75日線の2万8940円水準を意識した展開が見込まれる。ただし、中国恒大は28日が期限だったドル建て債の利払いは実施していないようであり、中国、香港市場の動向には引き続き注意が必要である。中国、香港市場が落ち着きを見せれば、前日のショートに伴うカバーの動きを見せてくる可能性はありそうだ。
また、VIX指数が16.95に低下していることもあり、底堅さが意識される局面においては、2万9000円回復を試す動きも期待されよう。
株探ニュース