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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、オミクロン株への影響を警戒し売り優勢 (12月27日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28786.33
高値  28805.28(09:00)
安値  28658.82(09:15)
大引け 28676.46(前日比 -106.13 、 -0.37% )

売買高  7億7748万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆6685億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、前週末の米株市場休場で手掛かり材料難
 2.新型コロナウイルスの感染拡大を警戒し買い手控えムード続く
 3.クリスマス休暇で海外投資家の参戦が限られるなか薄商い継続
 4.小売セクター軟調なほか、再生可能エネルギー関連に売り圧力
 5.売買代金2兆円割れ続き、値下がり銘柄が全体の3分の2占める

■東京市場概況

 前週末の米国市場は、クリスマスの祝日のため休場だった。

 週明けの東京市場では、買い手控えムードのなか日経平均株価は軟調に推移した。海外投資家のクリスマス休暇に伴い全体商いの少なさが目立った。

 27日の東京市場は、薄商いのなか日経平均は軟調な展開に終始した。新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染拡大が世界的に加速しているほか、日本でも増加傾向にあることで経済に与える影響を警戒する売りが優勢となった。下げ幅こそ100円強にとどまったが安値引けとなり、値下がり銘柄数も全体の3分の2を占めるなど多かった。クリスマスに伴う祝日で前週末は欧州株市場の多くが休場だったほか、米国株市場も休場だったことで、買い手掛かり材料に乏しかった。海外投資家の参戦も限られ、東証1部の売買代金も2兆円台を大きく下回り閑散相場の様相が強い。業種別では小売りセクターが安く、再生可能エネルギー関連株などへの売りも顕著だった。一方で不動産株の一角に買いが入った。また、個別では株価が中低位に位置する銘柄に物色人気化するものが目立っている。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が売られ、ファーストリテイリング<9983>も安い。ニトリホールディングス<9843>が大きく値を下げ、キーエンス<6861>も軟調。日立製作所<6501>も冴えない。EduLab<4427>は20%を超える急落で値下がり率トップに売り込まれた。レノバ<9519>がストップ安、テスホールディングス<5074>、イーレックス<9517>も大幅に下落した。象印マホービン<7965>、ビーグリー<3981>なども大きく水準を切り下げた。
 半面、東京エレクトロン<8035>が大きく買われたほか、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>も前引けのマイナス圏から持ち直し小幅ながらプラス圏で着地。ソニーグループ<6758>もしっかり。神戸物産<3038>も上昇した。アトラグループ<6029>が一時ストップ高、タムラ製作所<6768>はストップ高、イソライト工業<5358>が続急騰。佐鳥電機<7420>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、NTTデータ <9613> 、エーザイ <4523> 、ソニーG <6758> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約64円。うち47円は東エレク1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、KDDI <9433> 、オムロン <6645> 、コナミHD <9766> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約91円。

 東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)その他金融業、(3)不動産業、(4)倉庫運輸関連、(5)海運業。一方、下落率の上位5業種は(1)情報・通信業、(2)非鉄金属、(3)電気・ガス業、(4)小売業、(5)繊維製品。

■個別材料株

△シンクレイヤ <1724> [JQ]
 通信事業者向け機器販売好調で21年12月期業績予想を上方修正。
△MESCO <1737> [東証2]
 三井金 <5706> によるTOB価格1320円にサヤ寄せ。
△キューブシス <2335>
 業績好調でAI顔認証分野の特許なども評価材料に。
△ミタチ産業 <3321>
 6~11月期営業利益3.5倍。
△アトラG <6029>
 伊藤忠 <8001> と業務委託契約を締結。
△中村超硬 <6166> [東証M]
 大型不織布の需要獲得に向け新工場建設へ。
△アスタリスク <6522> [東証M]
 セルフレジに関する特許訴訟でファストリ <9983> と和解。
△タムラ <6768>
 ノベルクリスタルテクノロジーの酸化ガリウムSBD開発。
△キョウデン <6881> [東証2]
 パワー半導体とEV関連で材料性開花。
△ほくほくFG <8377>
 625万株を上限とする自社株買いを実施へ。

▼エデュラボ <4427>
 特別調査委員会の追加調査を継続。
▼レノバ <9519>
 秋田県沖の洋上風力開発事業で経産省と国交省に非選定。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)アトラG <6029> 、(2)タムラ <6768> 、(3)イソライト <5358> 、(4)ミタチ産業 <3321> 、(5)TOREX <6616> 、(6)ヘリオスTH <6927> 、(7)佐鳥電機 <7420> 、(8)アステリア <3853> 、(9)ネットプロ <7383> 、(10)キューブシス <2335> 。
 値下がり率上位10傑は(1)エデュラボ <4427> 、(2)レノバ <9519> 、(3)象印 <7965> 、(4)ビーグリー <3981> 、(5)テスHD <5074> 、(6)イーレックス <9517> 、(7)エフテック <7212> 、(8)enish <3667> 、(9)神栄 <3004> 、(10)リンクユー <4446> 。

【大引け】

 日経平均は前日比106.13円(0.37%)安の2万8676.46円。TOPIXは前日比8.88(0.45%)安の1977.90。出来高は概算で7億7748万株。東証1部の値上がり銘柄数は635、値下がり銘柄数は1455となった。日経ジャスダック平均は3830.92円(16.12円安)。

[2021年12月27日]

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