【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):タムラ、パソナG、東エレク
東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
タムラ製作所<6768>がストップ高。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は24日、「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」で酸化ガリウムショットキーバリアダイオードの製品化開発に取り組むノベルクリスタルテクノロジー(埼玉県狭山市)が、アンペア級・1200V耐圧の「酸化ガリウムショットキーバリアダイオード(SBD)」を開発したと発表。ノベルクリスタルテクノロジーは、タムラのカーブアウトベンチャー及び情報通信研究機構(NICT)の技術移転ベンチャーとして設立された経緯があることから、これが刺激材料となったようだ。この開発は、世界初となる画期的なもので、パワーエレクトロニクスの低価格化や高性能化につながる1200V耐圧の酸化ガリウムSBDの製品化が大きく前進することになるという。また、太陽光発電向けパワーコンバータ、産業用汎用インバーターや電源などのパワーエレクトロニクス機器の効率向上や小型化により、自動車の電動化や空飛ぶ車などの電気エネルギーの効率利用への貢献にも期待ができるとしている。
■ほくほくFG <8377> 864円 +59 円 (+7.3%) 本日終値
ほくほくフィナンシャルグループ<8377>が大幅反発。前週末24日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を625万株(発行済み株数の4.75%)、または50億円としており、取得期間は22年1月4日から3月24日まで。株主への利益還元や機動的な資本政策による資本効率及び企業価値の向上を図るためとしている。
■キョウデン <6881> 717円 +47 円 (+7.0%) 本日終値
キョウデン<6881>が大幅高で5連騰。11月22日つけた年初来高値727円奪回を視野に入れている。産業機器向けや車載向けなどプリント配線基板を展開し高水準の需要を獲得し、22年3月期営業利益は前期比73%増の41億円と急拡大を見込み、続く23年3月期は過去最高利益45億5200万円に16年ぶりに肉薄する可能性も意識されている。パワー半導体分野では高速厚銅めっき技術を用いた高放熱基板の開発に成功しているほか、EV関連ではワイヤレス給電対応の銅コイル基板の量産対応を開始していることで、マーケットの注目を集めている。
■パソナグループ <2168> 3,275円 +90 円 (+2.8%) 本日終値
パソナグループ<2168>は4日ぶりに反発。前週末24日の取引終了後、持ち分法適用会社であるサークレイス(東京都千代田区)が東京証券取引所へ新規上場を申請したと発表しており、これが好材料視された。
■東京エレクトロン <8035> 65,600円 +1,340 円 (+2.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が大幅高で5連騰、連日で上場来高値を更新している。きょうは売買代金上位の主力株の動きが鈍く、日経平均もマイナス圏で推移しているが、そのなか同社の値運びは異彩を放っている。最近はメモリー価格の下落など市況の一部軟化もみられるが、経済安全保障の観点から米国をはじめ半導体の生産拠点確保が課題視されており、半導体設備投資需要は中期的な拡大が見込まれている。半導体製造装置国内最大手の同社株には、ここにきて大手証券などの目標株価引き上げが相次ぎ、機関投資家とみられる継続的な買いが観測されている。
■壱番屋 <7630> 4,535円 +40 円 (+0.9%) 本日終値
壱番屋<7630>は3日ぶりに反発。同社は24日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3~11月)連結営業利益は19億4500万円(前年同期比1.3%減)と発表した。通期計画27億9000万円(前期比9.0%増)に対する進捗率は69.7%にとどまったが、通期見通しが据え置かれたため、買い安心感が広がっているようだ。同社ではウーバーイーツなど配達代行の導入店舗を増やしているほか、WEB広告によるテイクアウト利用の訴求強化を図るなど、宅配・持ち帰り需要の取り込みに努めているとした。
■共立メンテナンス <9616> 4,100円 +30 円 (+0.7%) 本日終値
共立メンテナンス<9616>が反発。SMBC日興証券は24日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を4500円から4800円に引き上げた。22年3月期上期のホテル稼働率は市場平均を上回って推移し、顧客からの評価の高さが再確認できた、と指摘。緊急事態宣言解除後の回復も顕著で、今後の国内旅行需要回復に伴う力強い業績回復が期待できる、とみている。同証券では、22年3月通期の連結営業利益は23億円(会社計画20億円)、23年3月期は65億円、24年3月期は153億円と予想している。
■マクドナルド <2702> 5,280円 +30 円 (+0.6%) 本日終値
日本マクドナルドホールディングス<2702>がしっかり。28日に権利取り最終日を迎えることを控えて、12月期決算の同社にも権利取りの動きの買いが入ったもよう。同社は期末一括で36円の配当を行うほか、株主優待としてバーガー類、サイドメニュー、ドリンクの引換券が6枚ずつつづられた優待食事券を保有株数に応じて1~5冊贈呈する。
■トヨタ自動車 <7203> 2,108円 +11.5 円 (+0.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は売り買い交錯も頑強な値動き。75日移動平均線を下限とするもみ合いを継続しており、2100円近辺は強弱観が対立しているが、上場来高値2188円まであと100円弱に迫っており、マーケットの注目度が高い。国内自動車メーカー8社の11月の世界生産台数は前年同月比7%減と前年割れが継続しているものの、フシ目の200万台を5カ月ぶりに上回ったことが伝わるなか、同社をはじめとする大手メーカーにはポジティブ材料となっている。新型コロナウイルスの影響や半導体不足などによるサプライチェーンの問題がひと頃と比べ大分緩和した状況となっていることから、生産台数の回復による収益改善への期待が自動車セクターの株価下支え材料となっている。そのなか、トヨタは同月の生産台数の減少が前年同月比1%減と横ばいに近い状態で健闘が目立っている。
■ジャパンマテリアル <6055> 1,902円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
ジャパンマテリアル<6055>は反発。同社はきょう午後0時30分に、画像処理ソフトウェアなどの製造・販売を行うカナダのマトロックス(モントリオール市)社製エンコーダー・デコーダー「Matrox Monarch EDGE S1」の販売を22年1月17日に開始すると発表した。新製品は4KリモートプロダクションやWebキャスティング用エンコーダー・デコーダー「Matrox Monarch EDGE」の新ラインアップ。最大解像度1080p/60Hzで双方向同時エンコード・デコードに対応する。リアルタイムに近い感覚で中継現場とスタジオ間の映像共有を可能にし、スムーズで自然なコミュニケーションが行えるとした。
株探ニュース