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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 急ピッチのリバウンドに対するヘッジ対応の先物買いが入りやすい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28830 +310 (+1.08%)
TOPIX先物 2009.5 +22.5 (+1.13%)
シカゴ先物 28815 +295
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 7日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士が7日の記者会見で、新たな変異株(オミクロン株)について従来型に比べ重症化しにくい可能性があるとの見解を示したことで、引き続き市場のセンチメントが強気に傾いた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月14~15日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で、テーパリング加速が見込まれていることについても、相当織り込まれたといった見方に向かった。

 米景気の悪化懸念が和らぐ中、景気敏感株への物色が続いたほか、エヌビディア<NVDA>が8%近い上昇となるなど半導体株も軒並み買われ、ナスダック指数の上昇率は3%を超えた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器の上昇が目立った一方、電気通信サービスが唯一下落した。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比295円高の2万8815円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万8540円で始まり、2万8550円~2万8650円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に上げ幅を広げており、終盤にかけては2万8750円~2万8830円での保ち合いを経て、2万8830円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日はオプション権利行使価格の2万8000円から一気に2万8625円の権利行使価格まで上昇する場面を見せた。ナイトセッションでも2万8500円での底堅さを見せるなかで上げ幅を広げており、2万8500円~2万9000円のレンジに切り上がってきた。

 週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、限月交代に伴うロールオーバー中心ではあるものの、急ピッチのリバウンドに対するヘッジ対応の先物買いは入りやすいだろう。

 テクニカル面では25日、75日移動平均線が2万9000円近辺に位置しているため、目先的なターゲットとなる。この水準で直近の急落に伴うリバウンドは、いったん一巡するといった見方に向かいやすいだろう。ただし、2万9000円~2万9500円のレンジは急落の影響から累積出来高が積み上がっていないため、トレンドが出やすいと考えられ、戻り一巡感からのショートは避けておきたい。

 また、VIX指数は21.89に急低下したほか、半導体株の強い値動きから日経平均型優位の流れも意識されやすいと考えられる。

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