【市況】来週の株式相場に向けて=不透明部分残るも「陰の極」形成なるか
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
この日の上昇に関しては、値頃感からの買いに加えて「米メルク<MRK>の新型コロナ飲み薬の製造販売承認が申請された、という報道も好感された」(アナリスト)という。また、テクニカル面では2日時点の騰落レシオ(25日移動平均)が69.23%の水準となっていた。騰落レシオは80%割れが売られ過ぎの水準と言われており、69%というのは「陰の極」との見方もある。この日、東証マザーズ指数が8日ぶりに反発したことも安心感を呼んでいる。
ただ、やはりオミクロン株や米金融政策など不透明要因は残るだけに、「当面はボラティリティの大きい展開が続く」(市場関係者)とみられる。オミクロン株の実態も徐々に判明するとみられるなか、12月14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の前後が日程的にも大きなポイントとみられている。そんななか、来週は10日のメジャーSQを意識しながらの展開となりそうだ。
来週は、海外では10日に予定されている米11月消費者物価(CPI)が注目されそうだ。また、国内では8日に7~9月期国内総生産(GDP)確報値が発表される。10日には東証マザーズにフレクト<4414>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは、2万7600~2万8400円。(岡里英幸)
出所:MINKABU PRESS