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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):凸版、アイフル、昭和電工

凸版 <日足> 「株探」多機能チャートより
■トッパン・フォームズ <7862>  1,322円  +300 円 (+29.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 トッパン・フォームズ<7862>がストップ高。10日の取引終了後、凸版印刷<7911>が持株会社体制への移行を見据え、トッパンフォに対して完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表した。TOB価格を1株1550円としており、これにサヤ寄せする格好となった。凸版は現在、トッパンフォ株の60.74%を所有している。買い付け予定数は4357万7356株(下限657万8600株、上限設定なし)で、買い付け期間は11月11日から12月23日まで。なおTOB成立後、トッパンフォは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所はトッパンフォを10日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■サンアスタ <4053>  2,908円  +500 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値
 Sun Asterisk<4053>がストップ高。10日の取引終了後、21年12月期の連結経常利益を従来予想の11億5300万円から13億4600万円へ上方修正すると発表。従来の5期連続での過去最高益予想を更に上乗せする形となり、これが好感されたようだ。売上高についても前回予想の66億800万円から80億8100万円へ引き上げた。主力のクリエイティブ&エンジニアリング部門が顧客単価の好調な推移を背景に拡大するほか、企業の採用ニーズの回復を受けてタレントプラットフォーム部門も伸びる見込みだ。同時に発表した1~9月期の経常利益は前年同期比67.2%増の12億600万円だった。

■安藤・間 <1719>  892円  +150 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 11日に発表した「安藤ハザマ、自社株の買付と消却を発表」が買い材料視された。
 自己株式取得に係る事項の決定および自己株式の消却に関するお知らせ
  ⇒⇒安藤・間の会社開示情報を見る

■大平洋金属 <5541>  2,377円  +347 円 (+17.1%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 大平洋金属<5541>はカイ気配スタートとなり3日ぶり急反発。前日に陰線で25日移動平均線を下に抜けたが、きょうは大きく切り返しに転じてきた。日本製鉄系の合金鉄メーカーでフェロニッケルでは業界最大手。非鉄市況上昇の恩恵を享受し足もとの業績は回復色が強い。同社が10日取引終了後に発表した、22年3月期第2四半期(21年4~9月)決算は営業損益が9億5200万円(前年同期は5300万円の赤字)の黒字となり、通期計画の2億1300万円の黒字を大幅超過した。これがポジティブサプライズとなり高水準の買いを呼び込む形となった。また同日、旧村上ファンドの流れを汲む投資会社シティインデックスイレブンスが大平金の株式5%超保有(共同保有分含む)していることを開示、これも株高思惑を増幅させているもようだ。

■日本通信 <9424>  238円  +31 円 (+15.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 日本通信<9424>が急騰。同社は仮想移動体通信事業者(MVNO)の草分けで、業績は前期まで営業赤字が続いていたが、22年3月期は第2四半期時点で5200万円の黒字となり通期予想でも黒字転換が有力視される状況にある。10日取引終了後、同社の子会社がスマートフォンに秘密鍵及び電子証明書を搭載する「my 電子証明書」サービスについて、電子署名法に基づく主務大臣の認定を取得したことを発表した。これが株価を強く刺激する材料となり、個人投資家を中心に短期資金を呼び込む格好となった。

■近鉄エクスプレス <9375>  2,909円  +270 円 (+10.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 近鉄エクスプレス<9375>が急騰し5日ぶりに反発。22年3月期の連結経常利益を従来予想の307億円から510億円へ上方修正すると発表。従来の11.1%減益予想から一転して47.7%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。世界経済の回復に伴う旺盛な輸送需要に加え、前期から続く航空・海上貨物輸送スペースの供給不足を背景とした運賃原価と販売価格の上昇で、上期業績が好調だったことが上振れの背景だ。あわせて、今期の年間配当を従来計画の50円から100円(前期は50円)に増額修正したことも好感された。

■物語コーポレーション <3097>  7,580円  +640 円 (+9.2%)  本日終値
 物語コーポレーション<3097>が急反発。10日の取引終了後に発表した10月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.2%増と5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前月までに落ち込んだ主力の焼肉部門が客数の増加で同8.7%増となったことが牽引した。また、専門店部門が同5.4%増と好調だったほか、ラーメン部門やお好み焼部門、ゆず庵部門もそれぞれ減収幅の改善が見られた。なお、全店売上高は同8.6%増だった。

■凸版印刷 <7911>  1,932円  +145 円 (+8.1%)  本日終値
 凸版印刷<7911>が3日ぶりに急反発。10日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の510億円から590億円へ上方修正し、一転して1.6%増益見通しとなったことが好感されたようだ。情報コミュニケーション事業でBPO関連が想定以上に増加するほか、生活・産業事業における建装材の海外を中心とした堅調な拡大、エレクトロニクス事業におけるフォトマスクなどの順調な拡大が継続することが要因。また、構造改革による収益力強化も上振れにつながる。同時に、トッパン・フォームズ<7862>に対して完全子会社化することを目的にTOB(株式公開買い付け)を実施することも明らかにしている。

■アイフル <8515>  390円  +28 円 (+7.7%)  本日終値
 アイフル<8515>が3日ぶりに急反発。10日の取引終了後に発表した22年3月期上期(4~9月)の連結決算で、営業利益が前年同期比5.9%増の99億3000万円となり、これを好感する買いが入ったようだ。営業貸付金利息や信用保証収益の増加により、売上高648億3700万円(前年同期比2.2%増)と増収を確保したことが寄与した。併せて、貸倒れ関連費用やポイント引当金などの減少を見込み、通期の営業利益予想を前回予想の237億円から241億円に上方修正している。

■昭和電工 <4004>  2,917円  +189 円 (+6.9%)  本日終値
 昭和電工<4004>が大幅高で3日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した21年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結経常損益は732億8900万円の黒字(前年同期は492億8000万円の赤字)となり、これを好感する買いが入った。石油化学セグメントがナフサ要因で利益が大きく改善したほか、無機セグメントでは鉄鋼需要の回復に伴い黒鉛電極の販売数量が大幅に増加した。また、昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)の買収効果も収益を押し上げた。通期計画の820億円に対する進捗率は9割近くに到達しており、業績上振れが期待されたようだ。

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