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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 こう着ながらもNTロングによるスプレッド狙いの商いが増えてくる公算も


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29560 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 2038.5 -0.5 (-0.02%)
シカゴ先物 29570 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。11月相場入りとなり新規資金の流入期待などもあって、市場予想を上回る決算を発表した企業への買いは継続。10月の米ISM製造業総合景況指数は60.8と前月の61.1から低下したものの、予想中央値の60.5を上回り、好不況の境目とされる50を大幅に上回ったことも材料視され、主要な株価指数は連日で最高値を更新。もっとも、3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えていることから様子見ムードも強く、買い一巡後はこう着感の強い相場展開だった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、消費者サービス、エネルギーが上昇する一方で、小売、メディア、商業サービス・用品が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比20円高の2万9570円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比30円高の2万9580円で始まり、2万9660円まで上昇するものの日中高値の2万9670円には届かず、その後は2万9550円~2万9600円水準で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に軟化し一時2万9390円まで売られる場面があったが、引けにかけて持ち直し、2万9560円と日中終値水準で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、こう着感の強い相場展開になりそうだ。米国市場では好決算銘柄を買う動きのなか、主要な株価指数は揃って最高値を更新しているため地合いは悪くないだろう。ただ、前日の700円を超える大幅上昇で2万9000円~2万9500円のレンジ上限まで回復したこともあり、いったんは利食いも意識されやすい。また、FOMCを控えているほか、東京市場は3日が祝日となることから積極的にはポジションを傾けづらい需給状況でもある。また、VIX指数はボトム圏での推移ながらも16.41と先週末の16.26から上昇していることも若干神経質にさせそうだ。

 昨日の上昇はソジェンやABNアムロなど裁定買いに伴う商いによる影響が大きい。BofAやモルガンSの買い越しが目立ったが、クレディスイスによるショートカバーの動きは限られていたため、2万9500円水準での底堅さが意識される局面ではFOMC通過後の2万9500円~3万円のレンジを想定したショートカバーへの思惑も高まりやすい。

 昨日のNT倍率は14.49倍で終えており、一時14.55倍まで上昇する場面がみられた。テクニカル面では13週移動平均線を支持線に変えてきており、26週線を捉えてきた。5月以降の低下局面で上値抵抗として意識されていた26週線を明確に上放れてくるようだと、NTロングによるスプレッド狙いのトレードが増えてくる可能性がありそうだ。

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