市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:スクリン、信越化、レーザーテク

スクリン <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本航空電子工業 <6807>  1,897円  +213 円 (+12.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 日本航空電子工業<6807>に大量の買い注文が入り、75日移動平均線をブレークし大きく上に放れてきた。NEC系の産業用を主力とするコネクター大手メーカーで、足もとの業績は会社側の想定を上回って好調に推移している。合理化努力が結実したことで利益率の改善が際立つ。27日取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の155億円から185億円(前期比2.1倍)に30億円も上乗せされる形となり、これが株価を強く刺激する格好となった。テクニカル的には7月中旬以降に下落トレンド入りし、75日線が上値抵抗ラインとなっていたが、きょうはここを大きく上抜いてきたことで、中期波動の上昇転換を印象づけている。

■フューチャー <4722>  3,200円  +339 円 (+11.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 フューチャー<4722>が全般地合い悪に抗して4連騰、一時389円高の3250円まで上値を伸ばし3000円大台復帰を果たした。9月27日の上場来高値3020円を突破し最高値街道への復帰を果たした。ITコンサルティングを手掛け、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込み業績は好調に推移している。27日取引終了後に発表した21年12月期第3四半期の業績は営業利益が前期比66%増の65億4400万円と急拡大しており、これを手掛かり材料に投資資金の流入が加速した。

■メタウォーター <9551>  1,957円  +177 円 (+9.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 27日に発表した「7.73%の自社株消却を実施」が買い材料。
 発行済み株式数の7.73%にあたる400万株の自社株を消却する。消却予定日は11月19日。

■SBテクノロジー <4726>  3,150円  +269 円 (+9.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 27日に決算を発表。「今期経常を7%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。
 SBテクノロジー <4726> が10月27日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比39.0%増の21.8億円に拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の43億円→46億円(前期は39.8億円)に7.0%上方修正し、増益率が8.0%増→15.5%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
  ⇒⇒SBテクノロジーの詳しい業績推移表を見る

■JFEシステムズ <4832>  1,922円  +164 円 (+9.3%)  11:30現在
 JFEシステムズ<4832>は急伸し年初来高値を更新。27日の取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を480億円から510億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を47億6000万円から52億7000万円(同12.9%増)へ、純利益を31億円から35億円(同13.4%増)へ上方修正し、あわせて60円を予定していた期末一括配当予想を75円へ引き上げるとしたことが好感されている。親会社JFEスチール向けの製鉄所システムリフレッシュプロジェクトの進展や、ソリューション事業の拡大を踏まえ、鉄鋼部門・一般顧客部門などで売り上げの伸長が見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高241億9800万円(前年同期比6.4%増)、営業利益24億5700万円(同26.4%増)、純利益16億2100万円(同29.1%増)だった。

■スクリン <7735>  10,450円  +840 円 (+8.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 SCREENホールディングス<7735>がカイ気配スタート。同社は27日取引終了後、22年3月期連結売上高が3915億円から4090億円(前期比27.7%増)へ、営業利益が445億円から545億円(同2.2倍)へ、純利益が280億円から360億円(同2.4倍)へ、年間配当が180円から231円(前期は90円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、材料視されている。上方修正は主に半導体製造装置事業において、半導体メーカーの設備投資意欲が想定以上に強く、売上高が増加する見込みであるため。22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は240億7700万円(前年同期比3.7倍)だった。

■野村総合研究所 <4307>  4,535円  +330 円 (+7.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 野村総合研究所<4307>が大幅続伸。同社は27日取引終了後、22年3月期連結売上高が5900億円から6000億円(前期比9.0%増)へ、営業利益が960億円から1040億円(同28.8%増)へ、純利益が660億円から690億円(同30.5%増)へ、年間配当が38円から40円(前期は36円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、材料視されている。情報システム投資分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)を中心に企業の投資意欲が高く、活況を呈しているため。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は539億1300万円(前年同期比35.2%増)だった。

■バルカー <7995>  2,307円  +165 円 (+7.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 バルカー<7995>は急伸している。27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を485億円から518億円(前期比15.8%増)へ、営業利益を40億円から55億円(同58.3%増)へ、純利益を26億円から37億円(同19.7%増)へ上方修正し、あわせて50円を予定していた期末配当予想を55円に引き上げるとしたことが好感されている。上期で先端産業市場に向けた販売が想定以上となったことに加え、機器市場及びプラント市場に向けた売り上げも堅調に推移していることが要因としている。なお、年間配当予想では105円となり、前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。また、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高247億4000万円(前年同期比14.4%増)、営業利益26億9600万円(同60.0%増)、純利益19億1600万円(同6.3%増)だった。

■SBIIG <7326>  1,310円  +68 円 (+5.5%)  11:30現在
 SBIインシュアランスグループ<7326>は大幅高で3日ぶりに反発している。27日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)の連結決算速報が、経常収益438億600万円(前年同期比7.8%増)、経常利益33億700万円(同51.4%増)、純利益11億5400万円(同49.3%増)と大幅な増収増益となったことが好感されている。すべての事業における保有契約件数が堅調に増加したことが寄与した。なお、決算発表は11月10日を予定している。

■日本特殊陶業 <5334>  1,803円  +61 円 (+3.5%)  11:30現在
 日本特殊陶業<5334>が大幅に3日続伸。同社は27日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高は4920億円から4820億円(前期比12.7%増)へ当初の会社計画を下回る見通しであるものの、営業利益は500億円から685億円(同44.5%増)へ、純利益は373億円から488億円(同27.2%増)へ、年間配当は74円から96円(前期は60円)へ上回る見通しだと発表しており、材料視されている。自動車メーカーの半導体不足による減産影響を受けて新車組付用市場は厳しい状況にあり、売上高は下振れる見通し。一方、スパークプラグの補修用部品市場、半導体製造装置用部品が好調に推移していること、及び為替の円安影響や費用抑制により、利益は上振れる見通し。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は339億2100万円(前年同期比2.0倍)だった。

■信越化学工業 <4063>  20,575円  +650 円 (+3.3%)  11:30現在
 信越化学工業<4063>は全般地合い悪に抗して3連騰、一時895円高の2万820円と9月28日以来1カ月ぶりに2万円大台を回復した。塩ビ樹脂及び半導体シリコンウエハーの世界トップメーカーで足もとの業績は極めて好調に推移している。世界的に旺盛な半導体需要を背景にシリコンウエハーが需給逼迫状態にあり同社の商機が高まっている。また、塩ビ樹脂も需要活発で、値上げ効果の浸透もあり利益を押し上げている状況だ。同社の決算は業界動向を占ううえでマーケットの注目度も高かったが、27日取引終了後に発表した21年4~9月期の最終利益は前期比57%増の2209億400万円と同期間の過去最高利益を更新した。これを評価される形で投資マネーを呼び込んでいる。

■レーザーテック <6920>  25,550円  +680 円 (+2.7%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が全般下げ相場に逆行し買い優勢の展開。株価は今月20日に戻り高値2万7400円をつけてから決算発表をにらみ再び調整に入っていたが、決算発表前日となるきょうは、発表前に買い直す動きが観測されている。同社は半導体マスクブランクス検査装置で世界シェア100%というグローバルニッチトップの象徴株として、株式市場でも注目度が高い。次世代製品であるEUV露光装置に対応した商品も独占供給しているが、同社製品の需要先であるオランダの露光装置大手ASMLホールディング<ASML>の動向に影響を受けやすい。そのASMLは20日に決算を発表し、10~12月期の売上高見通しが市場の期待に届かなかったことで翌日にいったんは売り込まれたものの、「高水準の成長が継続していることに変わりなく、その後は株価も戻している」(中堅証券アナリスト)ことから、レーザーテックに対する過度な不安心理は後退している。

■FRONTEO <2158>  2,615円  +35 円 (+1.4%)  11:30現在
 FRONTEO<2158>が3日続伸し、年初来高値を更新。同社は27日取引終了後、韓国子会社であるFRONTEO Koreaが、不正の証拠を見つけ出すデジタルフォレンジックと内部不正調査・監査ソリューション事業の強化を目的に、韓国のITサービス企業コンテンツブリッジ(ソウル市)と業務提携を締結したと発表しており、材料視されている。業務提携により、コンテンツブリッジはFRONTEOが独自開発した内部不正調査・監査ソリューション「Lit i View XAMINER」並びにメール&チャット監査システム「Communication Meter ver.2.0」の販売、技術・サービスサポート、ユーザー向け研修、プラットフォームの構築などを行う。また、主要企業・政府機関などを対象に、不正行為の予防・調査などに関するセミナーの共催なども予定しているとしている。

■アルゴグラフィックス <7595>  3,135円  +35 円 (+1.1%)  11:30現在
 アルゴグラフィックス<7595>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を3740円から3840円に引き上げた。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比11.4%増の17億4900万円と堅調。大手メモリメーカー向けなどの半導体製造工程管理システムが大きく貢献したほか、主力の自動車業界向けの引き合いも回復傾向にあることなども寄与した。同証券では、第1四半期決算を受け22年3月期の連結営業利益を従来予想の64億円から65億8000万円(会社予想60億6000万円)に上方修正した。23年3月期も半導体製造工程管理システムの大型案件が見込めるとみており、同利益は74億8000万円への増益を予想している。

■大同特殊鋼 <5471>  4,365円  -445 円 (-9.3%)  11:30現在  東証1部 下落率4位
 大同特殊鋼<5471>が大幅続落。同社は午前11時に、22年3月期連結業績予想について、売上高は5000億円から5200億円(前期比26.0%増)へ上方修正したものの、営業利益を350億円から310億円(同3.1倍)へ、純利益を235億円から220億円(同4.9倍)へ下方修正しており、これが嫌気されている。主要需要先である自動車関連の受注が半導体不足に加え、東南アジアでのサプライチェーン寸断によって足元では調整局面となっている。また、鉄スクラップや各種資材価格、原油などのエネルギーコストの上昇も、利益面でのリスク要因として認識されるためとしている。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は191億5600万円(前年同期は35億3100万円の赤字)だった。なお、30%を目安とする配当性向にもとづき、年間配当予想を150円から160円(前期は35円)へ増額している。

■ザインエレクトロニクス <6769>  1,022円  +150 円 (+17.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ザインエレクトロニクス<6769>がカイ気配スタートで切り返し、一気に株価水準を切り上げてきた。同社はファブレス半導体企業の草分けで、産業機器中心に特定用途向け商品で需要を捉えている。27日取引終了後、21年12月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の6200万円から4億1100万円(前期は7億700万円の赤字)に大幅増額しており、これを評価する買いを呼び込んでいる。国内及び中国市場を中心とする海外市場向け製品が会社側想定を上回る回復を示し、収益を押し上げている。株価は今月25日に903円の戻り高値をつけた後に調整を入れていたが、足もと急速に買い戻される展開で気配値のまま戻り高値を奪回、900円台後半に歩を進める動きをみせている。

●ストップ高銘柄
 INCLUSIVE <7078>  1,351円  +300 円 (+28.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 グローバルウェイ <3936>  9,090円  +1,500 円 (+19.8%) ストップ高   11:30現在
 シーズメン <3083>  540円  +80 円 (+17.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均