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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 75日線までの下落でいったんは調整一巡感も、積極的にはロングに傾けづらい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28530 -200 (-0.69%)
TOPIX先物 1987.5 -13.5 (-0.67%)
シカゴ先物 28625 -105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウが小幅に下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。IBM<IBM>が発表した決算が予想に届かず、9%を超える大幅な下落となったことでNYダウを押し下げる格好となった。ただし、本格化する決算への期待は根強く、新規失業保険申請件数の減少や原油先物相場が6営業日ぶりに反落したこともあって下値の堅さはみられた。また、米長期金利は上昇したものの、半導体株は総じて買い直されるなど、押し目買い意欲の強さが窺えた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、運輸が上昇する一方で、エネルギー、電気通信サービス、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比105円安の2万8625円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万8730円で始まり、直後につけた2万8760円を高値に下げに転じると、米国市場の取引開始後には一時2万8420円まで売られる場面があった。その後は2万8500円~2万8700円水準での保ち合いを継続するなか、2万8530円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。NYダウはIBMの下落の影響が大きいものの、高値圏での底堅さはみられた。また、米長期金利は上昇したが、大型テック株や半導体株などが買われており、売り一巡後は下げ渋りをみせよう。また、日経225先物はナイトセッションで75日移動平均線(2万8380円辺り)水準まで下落したこともあり、直近のリバウンドに対する調整一巡感も意識されそうだ。

 もっとも、昨日の500円を超える下落局面で、懸念されていたクレディスイス経由のショートはみられなかったが、一方で、みずほ経由での大幅な売り越しが日経225先物で目立った。日本郵政<6178>の政府保有株式3次売り出しに伴うヘッジ対応などの思惑も高まるなか、需給を読みづらくさせそうだ。75日線を支持線に、いったんはリバウンド狙いのスタンスになりそうだが、積極的にはロングに傾けづらいだろう。

 なお、VIX指数は15.01で終えており、一時14.92まで低下する場面があった。米国でリスクオンのセンチメントが広がるなか、相対的に日本株の戻りの鈍さが意識されてくるようだと、ヘッジ対象からショートに傾く可能性には警戒する必要がありそうだ。

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