【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):メディカルN、フィルC、GW
フィルC <日足> 「株探」多機能チャートより
ホギメディカル<3593>は安い。12日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を384億円から365億7000万円(前期比0.2%増)へ、営業利益を63億5000万円から57億9000万円(同2.8%増)へ、純利益を47億2000万円から43億円(同13.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。上期に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、医療機関の人員不足などによる手術件数の減少に伴う減収が要因としている。また、前期に発生した不織布製品及び感染防護製品の特需の反動減も影響する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高179億2800万円(前年同期比1.1%増)、営業利益29億8700万円(同11.8%増)、純利益22億3400万円(同19.5%減)だった。
■東京エレクトロン <8035> 45,750円 -780 円 (-1.7%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が売り優勢、株価は下落トレンドが続いている。半導体需要は引き続き旺盛ながら、世界景気減速に対する警戒感もあり、前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3日続落と軟調、今月4日につけた直近安値を下回ってきた。IMFの世界経済見通しで、21年の米国の成長率が前回から大幅に下方修正されたが、その一方で米長期金利の先高期待も重荷となっており、半導体セクターなどハイテク系グロース株には向かい風の強い状況にある。これを受けて、東京市場でも半導体主力銘柄の株価は冴えないが、半導体の中期的な需要拡大トレンドに変化はないとの見方が根強いこともあって、下値では押し目に買い向かう動きが観測される。
■メディカルネット <3645> 648円 +100 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
メディカルネット<3645>がストップ高。12日の取引終了後に発表した第1四半期(6~8月)連結決算が、売上高8億300万円(前年同期比29.8%増)、営業利益9900万円(同2.1倍)、純利益1億4700万円(同4.9倍)と大幅増益となったことが好感された。メディア・プラットフォーム事業で、歯科分野の受注が前期から受注が好調に推移し継続契約が増加していることに加えて、医療機関経営支援事業でオカムラが売り上げを伸ばした。また、21年6月に連結子会社化したノーエチ薬品や前期第2四半期に連結子会社化したタイのパシフィック・デンタル・ケアも業績拡大に貢献した。なお、22年5月期通期業績予想は、会計基準の変更に伴い売上高を40億円から35億4700万円(前期比22.1%増)へ下方修正したものの、営業利益3億6000万円(同8.8%増)、純利益2億8400万円(同2.2倍)は従来見通しを据え置いている。
■フィル・カンパニー <3267> 3,590円 +545 円 (+17.9%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
フィル・カンパニー<3267>が急反発。12日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年12月~21年8月)連結決算が、売上高38億8200万円(前年同期比57.2%増)、営業利益8億1400万円(前年同期9900万円の赤字)、最終利益5億3500万円(同1億円の赤字)と大幅黒字転換し、営業利益が通期計画を上回ったことが好感された。土地オーナーに土地活用商品の企画提案をする「請負受注スキーム」で7件の竣工引き渡しを行ったほか、不動産投資家に同社が土地を購入し空中店舗フィル・パークの開発から販売までを行う「開発販売スキーム」で2件の販売引き渡しを行ったことが牽引した。特に、同社の販売額としては過去上位1、2位である福岡市及び東京都品川区の販売用不動産の売却が完了したことが寄与した。なお、21年11月通期業績予想は、売上高51億5000万円(前期比29.7%増)、営業利益6億7600万円(同5.2倍)、最終利益3億2000万円(同16.8倍)の従来見通しを据え置いている。
■グローバルウェイ <3936> 3,410円 +501 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
グローバルウェイ<3936>がストップ高。12日の取引終了後、11月3日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。また、東京証券取引所は13日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を90%以上(うち現金60%以上)とする臨時措置を解除すると発表した。なお、日本証券金融も同日付で増担保金徴収措置を解除している。
■サインポスト <3996> 1,290円 +163 円 (+14.5%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
サインポスト<3996>は反発。12日の取引終了後に発表した22年2月期業績予想の下方修正を受けて朝方安く始まったものの、きょう場中に同社出資先のTOUCH TO GO(TTG)がグローリー<6457>と資本・業務提携したことが明らかとなり、これが材料視され急速にプラス圏に切り返した。今回の提携により、TTGが展開する無人決済システムソリューションにグローリーの製品やサービスを組み込み、決済の効率化や購買前の行動・購買データを活用した新たなマーケティングサービスの創出を目指す。サインポストが発表した通期業績予想の下方修正では、売上高を21億7000万円から20億5000万円(前期比0.6%増)へ、営業損益を2億3500万円の赤字から4億6000万円の赤字(前期5億9600万円の赤字)へ引き下げた。上半期の業績や進行中のプロジェクトの動向を踏まえたほか、中途採用者の増加による人件費などの増加が響く。
■OKK <6205> 344円 +37 円 (+12.1%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
OKK<6205>は大幅高で4日続伸。東京証券取引所が12日の取引終了後、同社株の監理銘柄(確認中)の指定を解除すると発表したことが好感された。OKKが9月22日に、21年3月期有価証券報告書及び22年3月期第1四半期報告書の延長承認を受けた法定提出期限までに提出できる見込みがないと発表したことから、監理銘柄(確認中)に指定していたが、6日に有価証券報告書、12日に四半期報告書の提出が確認されたため、指定を解除するとした。
■アサカ理研 <5724> 1,592円 +102 円 (+6.9%) 本日終値
アサカ理研<5724>が大幅高で3連騰。同社は電子デバイスなどから貴金属を回収・精錬する事業を手掛けるが、ここ非鉄市況の高騰で思惑を集めている。21年9月期業績は営業利益段階で前期比4.8倍の4億500万円を計画するが、第3四半期時点で前年同期比7.4倍の3億5500万円に達しており、一段の上振れも視野に入っている。また、株価の急騰性も注目されている。過去には、2014年11月初旬から中旬にかけ連日ストップ高を続け、約2週間で261円から4470円(いずれも分割修正後株価)へ17倍以上に大化けした経緯がある。
■アスコット <3264> 198円 +11 円 (+5.9%) 本日終値
アスコット<3264>が材料株物色人気に乗り5日続伸。前日の取引時間中に一気に200円台を回復する場面があったが、その後は伸び悩み長い上ヒゲ形成となった。しかし、短期売買が主体で上値にシコリを残しておらず、株価に値ごろ感もあることで、きょうは改めて投資マネーが流入している。中国平安グループ傘下で、東京23区を中心に小型物件を主力のマンション開発を展開している。ここにきて大底圏からの戻り足を鮮明としており、売買高が前日は一気に177万株まで膨らみ注目が集まっていた。
●ストップ高銘柄
リベロ <9245> 1,992円 +400 円 (+25.1%) ストップ高 本日終値
光陽社 <7946> 2,126円 +400 円 (+23.2%) ストップ高 本日終値
レナサイエンス <4889> 864円 +150 円 (+21.0%) ストップ高 本日終値
ムラキ <7477> 1,773円 +300 円 (+20.4%) ストップ高 本日終値
ニッチツ <7021> 3,310円 +501 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース