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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7000円割れでヘッジ対応の売りは一巡した可能性も、リバウンド狙いの動きは限られよう


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27670 +260 (+0.94%)
TOPIX先物 1950.0 +11.0 (+0.56%)
シカゴ先物 27730 +320
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。マコネル米共和党上院院内総務が米債務上限問題を巡り、短期的に債務上限を引き上げる妥協案を明らかにしたと伝わった。民主党側が提案を受け入れれば、当面はデフォルトを回避できるとして、投資家心理の改善につながった。また、NY原油先物は一時1バレル79ドル台後半まで上昇した後に77ドル台まで下げたことで、過度なインフレ懸念が和らぐ格好となった。

 S&P500業種別指数は公益事業、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で、エネルギー、医薬品・バイオテクノロジー、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比320円高の2万7730円で取引を終えている。日経225先物のナイトセッションは日中比150円安の2万7260円で始まり、2万6980円まで下落する場面がみられた。ただし、米国市場の取引開始後には上昇に転じ、取引終盤にかけて一時2万7750円まで上げ幅を拡大。引けにかけては高値圏での保ち合いから、2万7670円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時2万7000円を割り込んだことで、いったんはヘッジ対応の売りが一巡した可能性がありそうだ。ショート筋にとってもカバーを入れやすいと考えられ、ひとまず落ち着きをみせてくることが期待される。また、売買高は連日で10万枚を超えていることもピーク感の醸成につながろう。

 ただし、足元の急落によって需給状況は悪化しており、米国では雇用統計など重要な経済指標の発表も控えている。9月のADP雇用統計は予想を上回っており、雇用統計も良好な内容となればテーパリングへの警戒感も再燃する可能性があるため、リバウンド狙いの動きは限られよう。

 また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.13倍に低下し、約1年ぶりの水準まで下げてきている。NTスプレッドのリバランスは一巡したと考えられるものの、需給状況が大きく変化していることから、一段のNT倍率低下も想定しておく必要もあるため、目先は方向性を探る展開となろう。なお、VIX指数は21.00に低下しているものの、引き続き25日移動平均線を上回って推移しており、不安心理は根強い状況である。

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