【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):象印、東エレク、日経レバ
象印 <日足> 「株探」多機能チャートより
象印マホービン<7965>は大幅安。前週末1日の取引終了後、21年11月期第3四半期累計(20年11月21日~21年8月20日)の決算を発表し、売上高は579億1800万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は51億4800万円(同31.3%増)だった。ただ、直近6~8月期が営業6割減益となっており、足もとの成長鈍化を嫌気した売りが出たようだ。国内売り上げは微減だったものの海外売り上げが13.5%増と順調で、Eコマース向けが好調な北米や中国、東南アジアで前年実績を上回った。なお、通期見通しの売上高775億円(前期比3.4%増)、営業利益67億円(同23.1%増)とする従来予想は据え置いている。
■東京エレクトロン <8035> 47,150円 -1,750 円 (-3.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株への売り圧力が目立つ。日経平均株価は朝高後に値を消し、マイナス圏に沈む展開となった。前週末の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が大きく反発に転じたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇幅は0.1%未満とほぼ横ばいにとどまった。半導体需給は逼迫状態が続いているものの、米国と中国の景気にピークアウト感が強まるなか、関連銘柄の買いポジションを積み増すことにやや慎重な動きもみられる。東京市場でも、「海外投資家などから半導体関連株の利益確定を急ぐ動き」(国内証券アナリスト)が観測されたもようだ。
■日経レバ <1570> 15,430円 -370 円 (-2.3%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が6日続落となり、一時480円安の1万5320円まで売り込まれた。日経平均株価に連動するように組成されたETFでボラティリティが高いのが特徴、価格変動率は日経平均株価の2倍に設定されている。きょうは朝方こそ買いが先行した日経平均が、その後一貫して値を崩す展開となり、それに合わせて荒い値動きを余儀なくされた。日経レバの売買代金は全市場を通じてトップとなっており、個人投資家を中心とした短期資金の売買が極めて活発だ。一方、日経平均に対し逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>は6日続伸となり、9月初旬以来1カ月ぶりに400円台を回復している。
■クスリアオキ <3549> 7,470円 -140 円 (-1.8%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>が5日続落。前週末1日の取引終了後、1日に予定していた22年5月期第1四半期の決算発表を延期すると発表したことが嫌気された。決算業務期間中の9月下旬に経理システムに不具合が発生し、試算表の貸借不一致の状態となったことが要因としている。試算表の貸借不一致はシステム会社の協力を得て解消されたものの、システム会社が行った対応を含め、試算表が正しいか検証手続が必要となり、現在はその作業中としている。なお、延期後の決算発表日は決定後速やかに公表する予定としている。
■一家ホールディングス <7127> 634円 +100 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
一家ホールディングス<7127>がストップ高の634円に買われた。前週末1日の取引終了後、22年3月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これが好感された。毎年3月31日及び9月30日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて2500円から1万円の食事優待券を贈呈するというもの。食事券は、「屋台屋 博多劇場」「こだわりもん一家」「TANGO」「大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん」「にのや」「韓国屋台ハンサム」全店で利用できる。なお、同社は持ち株会社の移行に伴い、1日に東証1部に新規上場した。
■テイツー <7610> 81円 +6 円 (+8.0%) 本日終値
テイツー<7610>は急伸。前週末1日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を242億円から255億円(前期比2.2%増)へ、営業利益を5億円から9億5000万円(同2.3%増)へ、純利益を2億5000万円から6億5000万円(同7.5%減)へ上方修正したことが好感された。巣ごもり需要により来店客数が増加し、上期業績が計画を大きく上回って着地したことが要因としている。また、無配を予定していた期末配当を1円にするとあわせて発表しており、これも好材料視された。16年2月期以来6年ぶりの期末配当実施となる予定だ。
■LAホールディングス <2986> 1,828円 +133 円 (+7.9%) 本日終値
LAホールディングス<2986>が急伸。午前9時30分ごろ、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を21億円から34億円(前期比3.0倍)へ、純利益を13億円から20億円(同3.1倍)へ上方修正したことが好感された。上期における各プロジェクトの利益が期初の想定よりも大幅に増加したことで、新築不動産販売部門における販売時期の一部見直しを行ったことなどから、売上高は177億円から160億円(同16.3%増)へ下方修正したが、高付加価値商品の販売価格の上昇に伴い、各プロジェクトの利益が総じて計画よりも上振れて推移していることから利益は上方修正した。
■鉄人化計画 <2404> 352円 +25 円 (+7.7%) 本日終値
鉄人化計画<2404>が大幅高、一時8%を超える上昇で350円台に買われる人気となった。ここ短期資金の流入が活発化している。既に前週初めから商い急増のなか株価はボラティリティを高めている。日証金では直近の貸借倍率が0.35倍で貸株規制が入っている状態にあるが、足もとで買い戻しを絡め需給相場の様相を呈し始めた。同社は首都圏でカラオケルームを運営するほか飲食事業を展開しており、業績低迷を余儀なくされている。ただ、ここにきて新型コロナウイルスの感染者数が急減するなか、緊急事態宣言も9月末で解除されたことで、収益面への風向きが変わったことを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけている。
■FLネット <9241> 2,740円 +76 円 (+2.9%) 本日終値
フューチャーリンクネットワーク<9241>が3日続伸。前週末1日の取引終了後、10月1日から千葉県鎌ケ谷市ほか4市でふるさと納税支援事業を開始したと発表しており、これが好感された。今回ふるさと納税支援事業を開始したのは、千葉県鎌ケ谷市、習志野市、四街道市、山梨県大月市、岩手県八幡平市の計5市。業務展開にあたっては、各地域の「地域情報プラットフォーム まいぷれ」運営パートナー企業と連携し、地方自治体・地元企業・同社の3者協働により、ふるさと納税の価値の最大化を目指すとしている。なお、同件による22年8月期業績への影響は軽微としている。
■テンダ <4198> 2,559円 +63 円 (+2.5%) 本日終値
テンダ<4198>がしっかり、一時7%高の2671円まで買われる場面があった。前週末1日の取引終了後、博報堂DYホールディングス<2433>のグループ企業である博報堂プロダクツなどと共同で有限責任事業組合「博報堂プロダクツテクノロジーズ東北」を設立したと発表しており、これが好感されたようだ。この事業組合は、博報堂プロダクツや東北エリアのシステムインテグレーション(SI)企業8社の合計10社、約400人以上のエンジニア人材で構成されるSI開発専門組織。博報堂プロダクツとテンダを中心とするSI企業のノウハウを組み合わせることで、クライアントビジネスの競争力向上に貢献していく。
●ストップ高銘柄
一家ホールディングス <7127> 634円 +100 円 (+18.7%) ストップ高
1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース