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【特集】ワクチンの副反応で補償は、無症状で欠勤したら~コロナ関連で受け取れるお金 その1

清水香の「それって常識? 人生100年マネーの作り方-第35回
清水香(Kaori Shimizu)
FP&社会福祉士事務所OfficeShimizu代表
清水香1968年東京生まれ。中央大学在学中より生損保代理店業務に携わるかたわらファイナンシャルプランナー(FP)業務を開始。2001年に独立後、翌年に生活設計塾クルー取締役に就任。2019年よりOfficeShimizu代表。家計の危機管理の観点から、社会保障や福祉、民間資源を踏まえた生活設計アドバイスに取り組む。一般生活者向けの相談業務のほか執筆、企業・自治体・生活協同組合等での講演活動なども幅広く展開、テレビ出演も多数。 財務省の地震保険制度に関する委員を歴任、現在「地震保険制度等研究会」委員。日本災害復興学会会員。

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コロナ禍2年目の秋を迎えようとしています。

ゲームチェンジャーと言われたワクチン接種は進展しつつも、混乱が収まらない状況が続きます。延長続きで今や緊急事態が日常化している状況です。

行動制限の緩和が検討され始めたとはいえ、足元では休業・時短要請で、感染しなくても家計が厳しくなる状況もいまだ続いています。

感染力の強い変異株の出現や、これから気温や湿度が低くなる冬を迎えることなどを踏まえると、新型コロナウイルスとの戦いはしばらく収まりそうもないと覚悟せざるを得ない状況です。

そこで今回は、ワクチン副反応への補償制度や発症時の休業補償など、新型コロナに関連して起こる家計ダメージをカバーする制度を2回にわたり改めて紹介します。転ばぬ先のコロナ支援、確認してお役立てください。
【タイトル】
会社員なら無症状でも所得補償がある

当コラムの昨年4月の記事「新型コロナウイルス感染拡大で、やっぱり民間の医療保険は必要?」で触れているように、新型コロナの治療費は検査費も含め公費で負担されます。

医療費の自己負担はないのでその面では心配無用ですが、困るのは療養で働けなくなり、収入が途絶えたときです。
 
こうしたときは、会社員や公務員は健康保険から「傷病手当金」を受け取れます。3日以上連続で欠勤状態になったとき、4日目から最長1年6カ月まで給付されます。
 
ただし、1日あたりの給付額は日給の3分の2の金額。休業中も社会保険料の負担は必要なので、収入は減ることになります。

実質支給額の範囲に生活費が収まれば、貯蓄ができないとしても当面は乗り越えられます。最低限の削れない生活費がどの程度なのか、普段から把握しておくことが大切です。

国民健康保険に加入している自営業者には傷病手当金の給付は原則ありません。ただし、被用者であれば受け取れるケースがあるので、市区町村役場に問い合わせましょう。

いずれも、自動的に給付されるわけではないので、加入する公的医療保険で手続きが必要です。協会けんぽに加入している場合、書類をウエブサイトでダウンロードできます。

新型コロナの場合、傷病手当金の給付は発症した場合に限りません。陽性でも無症状の人や、陰性でも発熱等の症状があるなど感染が疑われる人も対象になります。

あくまでり患した本人が療養で働けない場合が対象で、家族が感染して濃厚接触者となり、休暇を取るといった場合は対象外となります。
 
あるいは、会社で感染者が発生して、会社全体が休業となる場合もあるでしょう。こうした休業も傷病手当金の対象にはなりません。

経営者の判断で従業員を休ませる場合は、労働基準法に基づき、会社が従業員に平均賃金の6割の休業手当を払わなくてはなりません。

労災が認められることも

新型コロナ感染で労災が認められる場合もあります。厚生労働省は昨年4月、新型コロナについて、労災の認定基準を大幅に緩和しました。業務外感染が明らかでない限り、医師や看護師、介護士などの感染は原則として労災認定されます。

また医療従事者等のみならず、保育士やタクシー運転手、スーパー店員、清掃員や建設作業員など、感染リスクが高い労働環境にあると判断される場合にも、労災認定されるようになっています。

労災が認められると、治療費全額が労災保険から支給されます。欠勤4日目から給与の8割が補償され、障害が残った、死亡した場合などに別途手厚い給付が受けられます。

コロナワクチンで副反応が出た時の補償は?

今年2月から1年間の予定で始まった新型コロナワクチンの接種ですが、調達や在庫管理の混乱、そして異物混入の騒ぎの影響もあり、行き渡るまではまだ先が長そうです。9月1日時点の高齢者の2回接種完了者は9割弱ですが、全体ではやっと5割を超えた段階です。

接種によって発症および重症化を予防する効果が期待されていますが、接種後の副反応についての不安を持つ方も少なくないようです。

個人差はあれ、接種部分の痛みや発熱、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛みや、まれではありますが重いアレルギー反応のアナフィラキシーが出ることもあります。
 
予防接種の副反応による健康被害は、ごくまれとはいえ完全に避けることはできないと言われています。そこで、接種による健康被害が起きたときは「健康被害救済制度」による給付を受けられるようになっています。



 

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