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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 いったん自律反発も、ショートが積み上がりやすい需給状況に


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27660 +180 (+0.65%)
TOPIX先物 1931.0 +9.0 (+0.46%)
シカゴ先物 27660 +180
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場はNYダウ S&P500が上昇する一方で、ナスダックは下落。中国の7月工業生産高と小売売上高が予想を下回り、中国の景気減速懸念が高まったほか、アフガニスタンを巡る地政学リスクが警戒され売りが先行した。また、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数が予想を下回ったことも重荷となり、投資家心理を冷ましている。ただし、売り一巡後は決算期待の買いも入り、引けにかけてNYダウ、S&P500は上昇に転じた。S&P500業種別指数はヘルスケア機器・サービス、テクノロジー・ハード・機器、医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方、自動車・同部品、エネルギー、銀行が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比180円高の2万7660円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比50円高の2万7530円で始まり、その後は2万7490円~2万7580円水準で保ち合いが継続。米国市場の開始後に一時2万7420円まで売られる場面もあったが、引けにかけて買い直されて2万7680円まで上昇し、2万7660円とナイトセッションの高値水準で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まりそうだ。もっとも、前日の500円を超える大幅な下落に対する自律反発の流れであり、リバウンド基調が強まる展開は期待しづらい。そのなかで、本日はコンセンサスを上回る上方修正を発表した東京エレクトロン <8035> の動向に関心が集まることになりそうだ。第1四半期の予想を上回る進捗と通期上方修正を評価した動きが強まるようだと、日経平均株価の下支えとして意識されやすい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.23倍まで下げており、8月3日につけた直近安値14.25倍を下回る場面が見られている。その後は持ち直して14.29倍で終えていることから、テクニカル面ではダブルボトムが意識されやすい。そのため、東京エレクトロンの動向次第では、NT倍率にも若干ながら影響を与えそうだ。

 なお、VIX指数は16.12に上昇しており、一時17.71まで上昇。依然としてボトム圏での推移ではあるものの、昨日はクレディスイスやJPモルガンが日経225先物、TOPIX先物いずれも大幅にショートポジションを積み上げている。新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内では緊急事態宣言が13都府県に拡大するなか、自律反発の局面においては新たなショートが積み上がりやすいだろう。

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