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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):楽天グループ、東エレク、新日本電工

楽天グループ <日足> 「株探」多機能チャートより
■楽天グループ <4755>  1,257円  -86 円 (-6.4%)  本日終値
 楽天グループ<4755>が大幅続落。株価は前日に比べ7%超安に売られた。同社が11日取引終了後に発表した21年12月期第2四半期累計(1~6月)の最終損益は654億3800万円の赤字(前年同期は274億8500万円の赤字)となったことが警戒された。携帯通信のモバイル事業の赤字が続くことを嫌気する売りが膨らんでいる。ただ、SMBC日興証券は11日、モバイル事業の赤字拡大ペースは四半期ごとでは緩和しており全社的なコストコントロールが強まっている点は好印象、とも指摘。足もとの業績の見方には強弱観が出ている。

■東京エレクトロン <8035>  45,340円  -700 円 (-1.5%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が下げ止まらない。前日は1160円安に売り込まれたが、きょうも一時1000円超の下げでマドを開けて25日移動平均線を下放れた。前日の米国株市場ではNYダウが連日の最高値と強調相場が続いているが、半導体関連株には軟調な銘柄も多く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5日続落と調整局面に入っている。世界的に半導体需給が逼迫状態にあることは変わらないが、株価的には織り込みが進み、一部の銘柄には割高感も台頭している。東京市場でもレーザーテック<6920>が6日の本決算発表で、22年6月期の業績見通しが市場コンセンサスに届かなかったことを嫌気され株価を下落させるなど、半導体関連株に利益確定の売り圧力が強まっている。そうしたなか、東エレクは来週16日に21年4~6月期決算発表を控えており、発表を前に買いポジションを低める動きが顕在化している。

■新日本電工 <5563>  321円  -4 円 (-1.2%)  本日終値
 新日本電工<5563>は反落。11日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を640億円から650億円(前期比20.4%増)へ、経常利益を40億円から55億円(同79.6%増)へ、純利益を25億円から40億円(同52.9%増)へ上方修正した。これ受けて朝方高く始まったものの、その後は値を消しマイナス圏に沈んだ。主力の合金鉄事業で、製品需要が堅調であり販売価格も高いレベルとなっているほか、為替レートが想定より円安で推移していることが要因。また、ほかの事業も堅調に推移すると予想していることが寄与する。あわせて未定としていた今期配当予想について、中間・期末各4円の8円にすると発表。なお、前期は期末のみ5円の配当を実施した。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高309億4700万円(前年同期比12.7%増)、経常利益26億7000万円(同14.2%減)、純利益18億3600万円(同14.3%減)だった。

■アドベンチャー <6030>  7,220円  -80 円 (-1.1%)  本日終値
 アドベンチャー<6030>が5日ぶり反落。11日の取引終了後、21年6月期業績予想の上方修正を発表し、収益を300億円から362億円(前の期比27.1%減)へ、純利益を4億6000万円から8億5000万円(前の期7200万円)へ引き上げたものの、これに対する反応は限定的のようだ。主力の旅行関連事業において、収益改善や広告宣伝費のコストコントロールなどに取り組んだことが奏功した。

■国際紙パルプ商事 <9274>  346円  +80 円 (+30.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 国際紙パルプ商事<9274>がストップ高。11日の取引終了後、22年3月期の連結経常損益を従来予想の34億円の黒字から50億円の黒字(前期は120億4100万円の赤字)へ上方修正すると発表。従来の4期ぶりの最高益予想を更に上乗せしたことが好材料視された。同時に発表した第1四半期の同損益は17億9700万円の黒字(前年同期は25億1500万円の赤字)だった。昨年7月に取得した仏紙製品卸大手アンタリスの買収効果が収益拡大に大きく貢献した。また、前期に大幅な貸倒引当金を計上した中国事業で事業の再構築が着実に進み、販売数量が大幅に回復したほか、パルプ価格の高騰も追い風となった。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の10円から12円(前期は10円)に増額修正しており、これも好感された。

■玉井商船 <9127>  1,529円  +300 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値
 玉井商船<9127>がストップ高。ここ海運株の物色人気に乗り株価を急騰させており、7月28日から前日までの10営業日で既に約66%も水準を切り上げていた。そうしたなか、前日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の2億円から10億4000万円(前期実績は1200万円の赤字)に大幅上方修正、これがサプライズとなった。PERやPBRなど株価指標面でも割安感が際立っており、投資資金の攻勢を加速させている。

■BCC <7376>  2,690円  +500 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値
 BCC<7376>が後場急騰、500円高はストップ高となる2690円に買われた。きょう午後1時ごろ、21年9月期第3四半期累計(20年10月~21年6月)の決算を発表し、売上高8億5800万円、純利益9000万円で着地した。純利益ベースで通期計画(6600万円)を超過したことから、これが好感され買われた。コロナ禍における企業のIT活用の流れを追い風に、派遣人員の拡大やネットワーク関連の売り上げが増加したIT営業アウトソーシング事業が寄与した。なお、通期の売上高11億3400万円(前期比10.1%増)、純利益6600万円(同2.2倍)とする見通しは据え置いた。

■中外鉱業 <1491>  35円  +6 円 (+20.7%)  本日終値
 中外鉱業<1491>が高い。同社は11日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比72.2%増の4億7000万円(従来予想は1億4000万円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも同3.2%増の407億円(従来予想は394億円)に上方修正。金やプラチナの価格が高値圏で推移するとの予想から取引高が堅調に推移すると見込んでいるほか、人気タイトルのアニメ関連グッズの商品開発を引き続き展開することが寄与するとみている。

■エンビプロ <5698>  1,498円  +249 円 (+19.9%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 エンビプロ・ホールディングス<5698>が上場来高値更新。11日の取引終了後、22年6月期の連結業績予想を発表。売上高540億円(前期比31.9%増)、純利益19億5000万円(同30.7%増)と前期に続き増収増益となり、過去最高を更新する見通しとなったことを好感した買いが膨らんでいる。年間配当予想は33円とし、前期の25円から8円増額した。世界的な脱炭素の動きを背景にリサイクル原料を活用することへの評価が高まっていることが追い風となる。同時に発表した21年6月期決算は、売上高409億3300万円(前の期比20.8%増)、純利益14億9100万円(同2.5倍)だった。

■DMP <3652>  2,027円  +299 円 (+17.3%)  本日終値
 ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>が急騰、一時前日比22.3%高の2114円まで上昇する場面があった。11日の取引終了後、アミューズメント市場向け画像処理半導体「RS1」の大型受注を獲得したと発表しており、これが好感された。受注額は9億7900万円で、22年3月期の第2四半期から第4四半期にかけて顧客に分納する予定という。「RS1」は第1四半期売上実績と今回の大型受注を合わせて11億5000万円となり、業績予想に織り込んだ8億4000万円を上回る。業績見通しは精査中とし、開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしている。なお、同時に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績は売上高2億5000万円(前年同期比9.2%増)、経常損益9500万円の赤字(前年同期は9300万円の赤字)だった。

●ストップ高銘柄
 フォースタートアップス <7089>  3,790円  +700 円 (+22.7%) ストップ高   本日終値
 プロルート丸光 <8256>  524円  +80 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値
 ランシステム <3326>  718円  +100 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値
 ホープ <6195>  746円  +100 円 (+15.5%) ストップ高   本日終値
 コンヴァノ <6574>  799円  +100 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 グレイステクノロジー <6541>  971円  -300 円 (-23.6%) ストップ安   本日終値
 クルーズ <2138>  1,506円  -400 円 (-21.0%) ストップ安   本日終値
 ホットリンク <3680>  498円  -100 円 (-16.7%) ストップ安   本日終値
 など、3銘柄

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