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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本製鉄、三菱UFJ、INPEX

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■サンフロンティア不動産 <8934>  1,090円  +38 円 (+3.6%)  本日終値
 サンフロンティア不動産<8934>が急反発、一時78円高の1130円と値を飛ばし、7月14日につけた高値1125円を上回り、約1カ月ぶりに年初来高値を更新した。都心部を中心に中古不動産を買い取りバリューアップして販売する不動産再生ビジネスを展開している。コロナ禍にあっても販売不動産の売却が好調に進み、足もとの業績は急拡大している。10日取引終了後に発表した21年4~6月期決算は営業利益が前年同期比3.5倍となる73億4000万円と高変化を示し、22年3月期通期予想に対する進捗率も第1四半期時点で61%と高く、上方修正期待を背景に物色人気化した。

■日本製鉄 <5401>  2,210.5円  +75.5 円 (+3.5%)  本日終値
 日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など大手をはじめ鉄鋼株に株価を上昇させるものが目立つ。業種別騰落でも午前10時半現在「鉄鋼」は東証1部33業種中で上昇率上位3傑にランクインしている。前日の米国株市場ではバイデン政権が掲げる5年間で1兆ドル規模の巨額インフラ投資法案が米上院を通過、景気敏感株が買われる展開となりNYダウ最高値更新の原動力となった。過去にも米国でインフラ投資計画が打ち出されると、建設資材などの需要が高まるとの思惑から東京市場で鉄鋼株に物色の矛先が向くケースが多かったが、今回も同様の観点で投資マネーが流入した。鉄鋼セクターは22年3月期の業績回復色が鮮明でPERやPBRなど株価指標面からも割安な銘柄が多く、海運セクターと同じ切り口で物色人気化する傾向にある。

■三菱UFJ <8306>  612.6円  +19.5 円 (+3.3%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>をはじめメガバンク各社が揃って上昇、地銀株にも幅広く買いが広がった。米国ではバイデン政権が5年間で1兆ドル規模のインフラ投資計画を掲げていたが、この法案が米議会上院を通過したことで長期金利が一段と上昇、10年債利回りは終値ベースで1.35%台まで水準を切り上げており、約1カ月ぶりの高い水準となった。運用環境の改善を見込み、前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>やシティグループ<C>などが2%超の上昇をみせるなど大手金融株に買いが集まった。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクをはじめ銀行セクターへの買いを誘発した。

■応用地質 <9755>  1,305円  +18 円 (+1.4%)  本日終値
 応用地質<9755>が続伸。きょう午後2時ごろ、21年12月期上期(1~6月)の決算を発表し、営業利益が22億3900万円(前年同期比32.2%増)で着地した。通期計画(28億円)に対する進捗率が約8割と高いことから、これが好感されたようだ。国内での洋上風力発電関連業務が伸びたほか、福島環境再生支援事業などの大型案件や森林環境分野の受注が好調だったことなどが利益の押し上げに貢献した。一方、低採算の大口入札案件の対応見直しや前年度に比べて防災・減災関連の大型案件が減少したことなどから、売上高は242億3200万円(同0.7%減)で着地した。

■ADEKA <4401>  2,306円  +31 円 (+1.4%)  本日終値
 ADEKA<4401>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を3290億円から3500億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を256億円から300億円(同3.5%増)へ、純利益を164億円から190億円(同15.7%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各25円の年50円を予定していた配当予想を各28円の56円に引き上げたことが好感された。自動車販売・生産の回復や半導体需要の更なる拡大を受けて、関連する製品の需要が増加しており、第1四半期業績が大幅な増収増益となったことや、最近の業績動向を踏まえたとしている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高840億5800万円(前年同期比23.9%増)、営業利益89億5200万円(同77.4%増)、純利益59億5400万円(同91.8%増)だった。

■INPEX <1605>  790円  +7 円 (+0.9%)  本日終値
 INPEX<1605>が3日続伸。同社は10日取引終了後、21年12月期連結業績予想の増額修正と増配を発表したことが好感された。今期の最終損益は従来予想の1400億円の黒字から1700億円の黒字(前期は1116億9900万円の赤字)に増額修正した。原油価格の上昇を受け、通期想定の原油レートを1バレル=60.3ドルから65.1ドルに見直した。また、今期の年間配当も従来予想から7円増の40円(前期比16円増)とする予定だ。

■ポピンズ <7358>  3,010円  -485 円 (-13.9%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 ポピンズホールディングス<7358>は大幅安で8日続落。10日の取引終了後、21年12月期業績予想の下方修正を発表した。純利益を10億4000万~11億円(前期比1.1%減~4.6%増)とし、従来予想(12億3100万円)から引き下げたことを嫌気した売りが出たようだ。売上高についても248億~249億5000万円(同7.6~8.3%増)とし、当初計画より増収幅が縮小する見通し。新型コロナウイルス感染症が再拡大するなど先行き不透明な状況のなか、ナニーサービスに影響が及んでいるほか、保育所の受け入れ児童数が想定よりも少ない人数で推移していることから通期見通しを見直した。

■MTG <7806>  1,625円  -252 円 (-13.4%)  本日終値
 MTG<7806>が急落。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年10月~21年6月)連結決算は、売上高317億3400万円(前年同期比27.5%増)、営業利益36億7500万円(前年同期9億4000万円の赤字)、純利益37億5400万円(前年同期比17.9倍)と営業損益が黒字転換して着地したものの、4~6月期営業利益が前年同期比42.6%減となっており、これが嫌気されたようだ。EC・通販事業をはじめとする国内事業が新商品効果により好調に推移したことで、売上高は順調に伸長したものの、新商品への積極的なマーケティング投資を行っていることが響いたという。なお、21年9月期通期業績予想は、売上高を400億円から420億円(前期比20.5%増)へ上方修正したものの、営業利益30億円(同2.5倍)、純利益29億円(同90.1%増)は従来見通しを据え置いている。

■テクノプロH <6028>  2,534円  -283 円 (-10.1%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 10日に決算を発表。「今期税引き前は16%減益、前期配当増額も今期減配」が嫌気された。
 テクノプロ・ホールディングス <6028> が8月10日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年6月期の連結税引き前利益は前の期比22.9%増の194億円に伸びたが、22年6月期は前期比15.8%減の164億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を172円→185円(前の期は150円)に増額し、今期は53円とし、6月30日割当の株式分割を考慮した実質配当は14.1%減配とする方針とした。
  ⇒⇒テクノプロHの詳しい業績推移表を見る

■メック <4971>  3,255円  -225 円 (-6.5%)  本日終値
 メック<4971>は反落。10日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を136億円から140億円(前期比17.1%増)へ、営業利益を31億円から35億円(同47.7%増)へ、純利益を22億5000万円から26億円(同62.9%増)へ上方修正し、あわせて14円を予定していた期末配当予想を21円に引き上げると発表したものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。在宅勤務・学習の導入や新しい生活様式への対応等の影響を受けて、パソコンやタブレット端末の需要が堅調に推移していることや、データ量の増加を背景にサーバー需要が拡大している影響を受けて、パッケージ基板向けに高いシェアを持つ超粗化系密着向上剤「CZシリーズ」が大きく増加しているほか、ディスプレー向け「EXEシリーズ」も関連する電子機器の需要により大きく伸長していることなどが要因という。なお、第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高70億2400万円(前年同期比23.2%増)、営業利益19億4900万円(同72.0%増)、純利益14億6600万円(同84.7%増)だった。

■コーユーレンティア <7081>  1,456円  +300 円 (+26.0%) ストップ高   本日終値
 コーユーレンティア<7081>がストップ高。同社は10日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比37.4%増の19億円(従来予想は15億円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも同3.4%増の223億円(従来予想は218億円)に上方修正。新型コロナウイルスのワクチン接種会場や政府主導の事業者向け経済対策に伴うBPOオフィス向けFF&E(家具、什器&備品)レンタルサービスの需要が高水準で推移していることや、東京五輪の各競技会場や関連施設向けのFF&Eレンタルを多数受注したことが主な押し上げ要因だとしている。

●ストップ高銘柄
 ブティックス <9272>  2,098円  +400 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値
 ランシステム <3326>  618円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値
 グローバルウェイ <3936>  7,210円  +1,000 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値
 アルー <7043>  1,093円  +150 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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