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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ラウンドワン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ラウンドワン <4680>  1,223円 (-115円、-8.6%)

 東証1部の下落率6位。ラウンドワン <4680> が大幅に5日続落。4日取引終了後、海外募集による自己株処分の実施を発表しており、株式需給の悪化が警戒された。欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダを除く)で675万4000株の自己株処分を行う。自己株処分に伴う調達資金は約83億1000万円で、長期借入金の返済や社債の償還資金などに充てる。処分価格は1244円と14日終値(1338円)から7.03%のディスカウント率で決まっている。

■ダイト <4577>  3,250円 (-285円、-8.1%)

 東証1部の下落率7位。ダイト <4577> が急落。同社は14日大引け後に決算を発表。21年5月期の連結経常利益は前の期比11.1%増の60.6億円に伸びたが、22年5月期は前期比1.1%減の60億円に減る見通しとなった。

■JINSHD <3046>  7,550円 (-550円、-6.8%)

 ジンズホールディングス <3046> が続急落。14日の取引終了後、21年8月期の連結経常利益を従来予想の78億8400万円から56億円(前期比3.9%減)へ下方修正すると発表しており、これが弱材料視された。国内アイウエア事業が新型コロナウイルス感染再拡大の影響で売上高が計画を下回る見通しになったほか、海外でも台湾や米国などの不調が見込まれることが要因。業績下振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の65円から45円(前期は25円)に大幅減額修正したことも嫌気された。

■いちご <2337>  350円 (-24円、-6.4%)

 いちご <2337> が急反落。同社は14日大引け後に決算を発表。22年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比27.8%減の23.8億円に減ったが、通期計画の74.5億円に対する進捗率は32.0%となり、5年平均の27.0%とほぼ同水準だった。

■INPEX <1605>  819円 (-22円、-2.6%)

 INPEX <1605> や石油資源開発 <1662> 、ENEOSホールディングス <5020> といった石油関連株が安い。14日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日13日比2.12ドル安の1バレル=73.13ドルと大幅安となった。協調減産を巡り対立していたサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が合意したと伝えられ「OPECプラス」の協調減産は縮小されるとの見方が強まった。これに伴い、需給逼迫への懸念が後退し、原油価格が下落した。

■JR東日本 <9020>  7,846円 (-183円、-2.3%)

 JR東日本 <9020> 、JR東海 <9022> などをはじめ、東武鉄道 <9001> 、小田急電鉄 <9007> 、京王電鉄 <9008> など電鉄株が軒並み安の展開。直近、東京都では1100人を超える新型コロナウイルスの感染者数が確認されるなど、緊急事態宣言下にあっても予断が許されない状況にある。市場では「人流の伴う業態は、再び収益デメリットが余儀なくされる環境にあり、電鉄株などは新型コロナの影響を受ける可能性が改めて意識されている。ここ電鉄株以外では、空運のANAホールディングス <9202> なども下落基調にあるが、同様の背景で売りが先行している」(ネット証券アナリスト)という。

■三菱UFJ <8306>  589.6円 (-7.2円、-1.2%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクは売りに押される展開。前日14日行われたパウエルFRB議長の下院での議会証言は、改めて緩和的な金融政策の継続を示唆する内容であったことから、米長期金利は終値ベースで前日の1.42%台から1.34%台まで急低下した。これを背景に前日の米国株市場ではバンク・オブ・アメリカ <BAC> が2.5%安となったほか、ゴールドマン・サックス・グループ <GS> やJPモルガン・チェース <JPM> など大手金融株が軒並み軟調な推移となった。東京市場でも米長期金利と株価連動性の高いメガバンクは売りに押される展開となった。

※15日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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