【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、新型コロナ感染拡大やETFに絡む売りを警戒 (7月7日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 28262.40
高値 28434.99(10:40)
安値 28161.75(09:02)
大引け 28366.95(前日比 -276.26 、 -0.96% )
売買高 10億6653万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2938億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反落、一時は500円近い下落をみせる場面も
2.米株市場で景気敏感株売られNYダウが一時波乱含みの下げ
3.新型コロナ感染拡大とETFの分配金捻出に絡む売りを警戒
4.朝方の売り一巡後は押し目買いも入り、後半は下げ渋る展開
5.東証1部の78%の銘柄下落も、売買代金は2兆円台上回る
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは連休前の2日に比べ208ドル安と5日ぶりに反落した。ISM非製造業景況指数が予想下回ったことで、景気敏感株を中心に売りが優勢となった。
東京市場では、日経平均株価は売り優勢の展開となった。前日の欧米株が総じて安く、NYダウが200ドルあまりの下げとなったことを受けリスク回避の流れとなった。
7日の東京市場は、寄り付きから主力株をはじめ広範囲に売りがかさみ380円安でスタートし、寄り直後には500円近い下げをみせる場面もあった。前日の欧州株が軒並み安となり、米国ではナスダック総合指数は小幅ながら最高値を更新したもののNYダウは発表された経済指標が事前コンセンサスを下回ったことで、景気回復への期待が後退、一時は400ドル以上の下げをみせるなど波乱含みの動きとなった。東京市場では東京五輪を控え、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が強まっているほか、ETFの分配金捻出を目的とした売りが週後半に集中するとの思惑も買いを手控えさせた。ただ、朝方の売りが一巡した後は徐々に押し目買いも散見されるようになり、日経平均の終値は始値を上回る陽線で引けている。東証1部全体の78%の銘柄が下落した。売買代金は3営業日ぶりに2兆円台を回復した。
個別では、ファーストリテイリング<9983>が値を下げ、トヨタ自動車<7203>、ソニーグループ<6758>も冴えない。信越化学工業<4063>も大きく値を下げた。ファナック<6954>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>なども売りに押された。ANAホールディングス<9202>も軟調。モバイルファクトリー<3912>が値下がり率トップに売られたほか、三井E&Sホールディングス<7003>も大幅安。クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>の下げも目立つ。
半面、レーザーテック<6920>が堅調、村田製作所<6981>も終始頑強な値動きをみせた。キーエンス<6861>が買われ、レノバ<9519>が物色人気となった。フェリシモ<3396>はストップ高で値上がり率トップとなり、前澤工業<6489>、ハニーズホールディングス<2792>も値を飛ばした。インプレスホールディングス<9479>も商いを伴い高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はテルモ <4543> 、NTTデータ <9613> 、ヤマトHD <9064> 、ミネベア <6479> 、塩野義 <4507> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約15円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、信越化 <4063> 、SBG <9984> 、キッコマン <2801> 、ファナック <6954> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約84円。
東証33業種のうち上昇は精密機器のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気機器、(2)情報・通信業、(3)サービス業、(4)その他製品、(5)電気・ガス業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)保険業、(4)鉄鋼、(5)銀行業。
■個別材料株
△ハニーズHD <2792>
22年5月期営業19.5%増益見通しで2ケタ成長継続へ。
△わらべ日洋 <2918>
第1四半期営業益6.3倍で上半期計画進捗率50%。
△タスキ <2987> [東証M]
経済産業省が定める「DX認定事業者」に選定。
△フェリシモ <3396>
3~5月期営業益急拡大で通期計画を大幅超過。
△キタック <4707> [JQ]
日本海側を中心とする大雨で思惑。
△前沢工業 <6489>
21年5月期業績の上振れと自社株買い発表。
△ミダック <6564>
売木村と包括連携協定を締結。
△アイドマHD <7373> [東証M]
DX時代の営業コンサルで成長期待。
△ヤマトHD <9064>
6月の宅配便取り扱い12.6%増。
△ヤマシタHD <9265>
コロナ対策で医療機器の需要高まり21年5月期業績は計画上振れ。
▼キユーピー <2809>
上方修正後の通期予想は市場想定を下回る水準。
▼放電精密 <6469> [JQ]
22年2月期営業利益予想を上方修正も材料出尽くし。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)フェリシモ <3396> 、(2)前沢工業 <6489> 、(3)ハニーズHD <2792> 、(4)システムソフ <7527> 、(5)レノバ <9519> 、(6)わらべ日洋 <2918> 、(7)東京機 <6335> 、(8)インプレス <9479> 、(9)ヤマシタHD <9265> 、(10)OKK <6205> 。
値下がり率上位10傑は(1)モバファク <3912> 、(2)三井E&S <7003> 、(3)武蔵精密 <7220> 、(4)日リーテック <1938> 、(5)富士急 <9010> 、(6)クリレスHD <3387> 、(7)東和薬品 <4553> 、(8)ツバキナカ <6464> 、(9)橋本総業HD <7570> 、(10)トランザク <7818> 。
【大引け】
日経平均は前日比276.26円(0.96%)安の2万8366.95円。TOPIXは前日比16.82(0.86%)安の1937.68。出来高は概算で10億6653万株。東証1部の値上がり銘柄数は415、値下がり銘柄数は1709となった。日経ジャスダック平均は3977.42円(12.13円安)。
[2021年7月7日]
株探ニュース