【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ALBERT、エヌピーシー、トレンダーズ
ALBERT <日足> 「株探」多機能チャートより
日本ハム<2282>が安い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価は5400円から4800円に見直した。同社が先月14日に発表した「中期経営計画2023」では、同証券が想定していた以上に構造改革に伴う先行投資負担が重くなることが確認された。また、短期的にも国産鶏肉価格の上昇一巡や原材料・飼料コスト上昇により利益モメンタムのピークアウトが想定されるため、株価のアップサイドは限定的とみている。
■ルネサス <6723> 1,183円 -28 円 (-2.3%) 本日終値
ルネサスエレクトロニクス<6723>が反落。先月28日に発表した、国内外での公募増資と株式売り出しの発行・売り出し価格は9日取引終了後に1174円で決まった。これを受け、きょうは同価格にサヤ寄せする動きもあり軟調な値動きとなった。きょうから明日が申込期間で16日が受渡日となる。
■三菱UFJ <8306> 622.3円 -1.7 円 (-0.3%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが冴えない値動きとなっている。ここ米長期金利が低下基調を強めており、前日は米10年債利回りがついに終値で1.5%台を下回り、1.48%台まで水準を切り下げてきた。終値での1.4%台は3月3日以来約3か月ぶりのこと。これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガン、バンカメ、シティグループなど大手金融株が軒並み株価を下落させている。東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクは、米国事業における運用環境の悪化を警戒する売りが優勢だ。
■ALBERT <3906> 6,270円 +1,000 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値
ALBERT<3906>がストップ高。9日の取引終了後、SBIホールディングス<8473>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視された。両社はビッグデータや人工知能(AI)を活用し、新たなサービスやプロダクトの開発を行うほか、横断的な業種を対象とするビジネスソリューションの提供などを目指す。なお6月30日付で、SBI子会社がALBERTの主要株主から発行済み株式総数の31.29%にあたる株式を取得する予定で、これによりALBERTはSBIの持ち分法適用会社となる見込み。
■エヌ・ピー・シー <6255> 791円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 本日終値
エヌ・ピー・シー<6255>がストップ高。同社の主要取引先である米太陽光発電システム大手のファースト・ソーラー<FSLR>が9日、オハイオ州での新たな太陽光パネル製造施設の建設に向けた設備投資計画を発表した。これを受けて、エヌピーシーには今後の業績拡大を期待した買いが向かったようだ。
■トレンダーズ <6069> 725円 +72 円 (+11.0%) 一時ストップ高 本日終値
トレンダーズ<6069>が突発人気化。市場では「同社はインスタグラムなどのSNSを活用し、女性層に特化した形でのマーケティング支援を行っている。バイデン米大統領が、前政権時の大統領令で『TikTok』などの中国企業運営の動画共有アプリの使用禁止措置を行ったが、これを撤回したことで、連想買いが波及した」(国内証券ストラテジスト)という。ファンダメンタルズ面でも買いやすさがあった。同社は、21年3月期は営業利益段階で前の期比倍増となる4億5700万円と急回復をみせている。
■ソフトフロン <2321> 147円 +12 円 (+8.9%) 本日終値
ソフトフロントホールディングス<2321>が後場急騰。きょう前場の取引終了後、子会社が手掛けるクラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)」が複数の地方自治体の新型コロナワクチン接種に関する電話予約業務で導入されていることを発表しており、これが材料視された。同社によると、同サービスはこれまで地方自治体や行政機関、民間企業を含め約70社の導入実績があり、今後もワクチン接種に関する電話業務の効率化などに向けて幅広く提供していくとしている。
■勤次郎 <4013> 2,266円 +173 円 (+8.3%) 本日終値
勤次郎<4013>は急伸。9日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を60万株(発行済み株数の5.76%)、または10億円としており、取得期間は6月10日から11月30日まで。資本効率の向上及び株主還元の強化を図ることが狙いという。
■アセンテック <3565> 1,408円 +100 円 (+7.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
アセンテック<3565>が急騰し4日続伸。9日の取引終了後、22年1月期第1四半期(2~4月)の決算を発表し、営業利益が前年同期比24.6%増の2億1700万円と大幅増益で着地したことが好感されたようだ。自社製品の販売が伸びたことやサブスクリプション型サービスが拡大したことが業績に寄与した。また、あわせて自社株買いを実施すると発表しており、これも好感されている。上限を14万株(発行済み株数の1.03%)、または2億円としており、取得期間は6月10日から10月31日まで。資本効率の向上を通じた株主利益の向上や機動的な資本政策の遂行などのため、としている。
■巴工業 <6309> 2,340円 +127 円 (+5.7%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
巴工業<6309>が反発。9日の取引終了後に発表した21年10月期上期(20年11月~21年4月)の連結決算は、売上高230億4800万円(前年同期比15.6%増)、経常利益19億5800万円(同40.9%増)と2ケタ増収増益を達成しており、これを好感する買いが入った。機械製造販売事業で国内官需向け大型工事案件や海外向け機械および部品・修理が伸長したほか、化学工業製品販売事業では収益性の高い化成品分野の塗料・インキ用途向け材料や添加剤、電子材料分野の半導体製造装置向け材料を中心に販売が増加した。上期の経常利益は4日に上方修正した通期計画(23億8000万円)に対して進捗率が82.3%に達しており、更なる上振れも期待されているようだ。
●ストップ高銘柄
名南M&A <7076> 1,573円 +300 円 (+23.6%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース