【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:レーザーテク、郵船、エーザイ
レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
コーナン商事<7516>が続急騰、一時前日比20.3%高の3820円に買われ、年初来高値を大きく更新した。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が9日付で関東財務局に大量保有報告書を提出。シティインデックスの同社株式保有比率が5.19%と新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑などが働いているようだ。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。報告義務発生日は6月2日。
■イーエムシステムズ <4820> 898円 +71 円 (+8.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率2位
イーエムシステムズ<4820>が急動意、一時11%近い上昇で916円まで上値を伸ばす場面があった。調剤向けシステムで国内トップシェアを誇る。業績は新型コロナウイルスの影響をこなし回復色が強い。市場では「PERは高めだが、強気の中期計画を掲げるほか、調剤向けシステムの需要獲得が順調に進んでおり成長性の高さが評価される。きょうは、国内証券会社が同社の投資判断を中立から買いに引き上げ、目標株価を850円から一気に1400円に引き上げたことで、株価にインパクトを与えたようだ」(準大手証券ストラテジスト)としていた。
■ブイキューブ <3681> 2,666円 +133 円 (+5.3%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
ブイキューブ<3681>が4日続伸となっている。同社は9日、株主総会の完全オンライン開催をトータルでサポートする「バーチャルオンリー株主総会配信サービス」の提供を16日から開始すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。このサービスは、法的な会議体として要求される要件を充たしながら、議長や取締役、監査役の役員は、Web会議などを通じてバーチャル株主総会に出席が可能。また、株主はリアル会場で実施されていた株主総会への出席時と同様に、インターネット経由で出席しながら、議決権行使及び質問を行うことができる機能に加え、拍手や動議といった議場への意思表示に関する機能を備えている。
■アルペン <3028> 2,878円 +136 円 (+5.0%) 11:30現在
アルペン<3028>は続伸。9日の取引終了後、21年6月期の期末配当予想について、従来予想の20円から25円へ引き上げると発表しており、これが好感されている。年間配当は45円となり、前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。
■レーザーテック <6920> 20,820円 +910 円 (+4.6%) 11:30現在
レーザーテック<6920>は急反発。目先リバウンド狙いの買いが流入し2万円大台を回復した。前週末まで10連騰で最高値街道を突き進む展開をみせたが、今週明け7日に高値2万3930円をつけてからは急速に値を崩し、前日は2万円大台を下回って引けた。独占供給するマスクブランクス検査装置はEUV露光装置市場が急拡大するなか、同社の更なる成長ドライバーとして期待は大きいものの、株価指標面で高PERが警戒され、直近は証券会社の投資判断引き下げなども影響して反動安に見舞われる形となった。売買代金も前日は1500億円近くまで膨らみ、東証1部で断トツとなるなどマーケットの注目度は高い。株価は25日移動平均線の水準まで調整を入れたことから、目先売り一巡感も意識されているもようだ。
■ケアネット <2150> 9,100円 +390 円 (+4.5%) 11:30現在
ケアネット<2150>が5連騰と上値追いを加速し連日の上場来高値更新、未踏の9000円大台乗せを果たした。時価総額は1000億円に達した。医療向け情報サイト「ケアネット・ドットコム」を運営しており、医療ICT分野の先駆として存在感を示し、医師会員も増勢一途で業績は絶好調に推移している。5月中旬に21年12月期業績予想を修正、営業利益は従来予想の17億円から22億1100万円に大幅増額しており、市場の注目を集めた。マザーズ銘柄で日々の出来高流動性にも富み、株価は前日まで4日続伸しているが、そのすべてが陽線で、機関投資家とみられる実需買いが入っているとの見方も強い。
■塩野義製薬 <4507> 5,896円 +249 円 (+4.4%) 11:30現在
塩野義製薬<4507>が大幅続伸。読売新聞が、同社の木山竜一・上席執行役員医薬研究本部長に対するインタビューで、国内で治験中の新型コロナウイルスワクチンについて「年内に最大3000万人分の量産体制を整える方針を明らかにした」と報道したことが好感された。同氏は変異ウイルスに対応するワクチンの開発を進めることも表明。この日は同社のコロナワクチン開発に対する期待からの買いが流入している。
■日本郵船 <9101> 5,120円 +190 円 (+3.9%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手海運株が物色人気。「海運」セクターは業種別騰落で東証1部33業種中、値上がり率トップに買われている。世界的に新型コロナのワクチン普及が進み、経済正常化期待が一段と高まっている。そうしたなか、グローバル物流の要を担う海運業界は順風局面が意識されている。米国では消費需要の大きさに供給が追いつかない状態が続いており、主要港湾に荷揚げしたコンテナ数が4月、5月と過去最高を記録したことが伝わっている。そうしたなか、大手海運株は株価指標面でも割安で、郵船と商船三井のPERはいずれも6倍前後にとどまっている。
■キユーピー <2809> 2,593円 +44 円 (+1.7%) 11:30現在
キユーピー<2809>が3日ぶりに反発。10日付の日本経済新聞朝刊で「キユーピーは卵を使わない『卵商品』を開発した」と報じられており、これが刺激材料となっている。記事によると、大豆を原料とするスクランブルエッグのようなペースト状の商品を6月下旬に国内で売り出すとしている。国内食品メーカーで代替卵の商品を販売するのは初めてという。消費者の健康・環境志向を背景に、植物由来の代替卵需要が高まると見込んでいるようだ。
■花王 <4452> 6,822円 +51 円 (+0.8%) 11:30現在
花王<4452>は6日続伸。9日の取引終了後、発行済み株式数の1.45%に相当する700万株の自社株を6月23日付で消却すると発表。これを受けて、株式需給の改善を評価する買いが入っているようだ。
■三井不動産 <8801> 2,775.5円 +8 円 (+0.3%) 11:30現在
不動産株が連日の上昇。三井不動産<8801>は4日続伸し、一時2800円台と20年2月以来の高値圏に上昇したほか、三菱地所<8802>や東京建物<8804>、平和不動産<8803>も値を上げている。新型コロナウイルスワクチンの接種拡大に伴う経済正常化でオフィスやショッピングモール需要などの回復が期待されている。不動産株には昨年春のコロナ暴落前の高値を更新していない銘柄が多く、出遅れ感も指摘されている。
■シンバイオ製薬 <4582> 2,071円 -220 円 (-9.6%) 11:30現在
シンバイオ製薬<4582>が大幅続落。9日の取引終了後、東京証券取引所と日本証券金融が10日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表しており、信用規制による人気離散を警戒する売りが優勢となっている。東証は委託保証金率を現行の30%以上から50%以上へ、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%から50%へ引き上げている。
■エーザイ <4523> 9,866円 -889 円 (-8.3%) 11:30現在 東証1部 下落率トップ
エーザイ<4523>は寄り付き高く始まったものの、その後売り優勢に傾いている。同社は米国の独立系バイオ企業大手バイオジェン<BIIB>とアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」の共同開発を進めているが、今週7日に、米食品医薬品局(FDA)が同治療薬についての承認申請を認めることを発表、これを受けて株価は前日まで2営業日連続のストップ高で合計3000円あまりの上昇となった。上昇率にして39%。きょうは、制限値幅について、上限のみ通常の4倍(3000円から12000円に変更)にすることを東証が発表しているが、利食い圧力も顕在化しあっさりと寄り付いた。なお、米バイオジェンも米国株市場で人気化しており、週明け7日に前週末比一時64%高の468ドルまで急騰する場面があったが、その後はやや沈静化し、前日終値は406ドル。動意前と比較して依然として40%強高い水準にあるが、エーザイの前日までの上昇率はほぼそれに近いものとなっている。
■三菱UFJ <8306> 620.7円 -3.3 円 (-0.5%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが冴えない値動きとなっている。ここ米長期金利が低下基調を強めており、前日は米10年債利回りがついに終値で1.5%台を下回り、1.48%台まで水準を切り下げてきた。終値での1.4%台は3月3日以来約3か月ぶりのこと。これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガン、バンカメ、シティグループなど大手金融株が軒並み株価を下落させている。東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクは、米国事業における運用環境の悪化を警戒する売りが優勢だ。
■ALBERT <3906> 6,270円 +1,000 円 (+19.0%) ストップ高 11:30現在
ALBERT<3906>がストップ高に買われている。9日の取引終了後、SBIホールディングス<8473>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視されている。両社はビッグデータや人工知能(AI)を活用し、新たなサービスやプロダクトの開発を行うほか、横断的な業種を対象とするビジネスソリューションの提供などを目指す。なお6月30日付で、SBI子会社がALBERTの主要株主から発行済み株式総数の31.29%にあたる株式を取得する予定で、これによりALBERTはSBIの持ち分法適用会社となる見込み。
■エヌ・ピー・シー <6255> 791円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 11:30現在
エヌ・ピー・シー<6255>がストップ高。前日比100円高の791円に張りついている。同社の主要取引先である米太陽光発電システム大手のファースト・ソーラー<FSLR>が9日、オハイオ州での新たな太陽光パネル製造施設の建設に向けた設備投資計画を発表した。これを受けて、エヌピーシーには今後の業績拡大を期待した買いが向かっているようだ。
●ストップ高銘柄
名南M&A <7076> 1,573円 +300 円 (+23.6%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 11:30現在
など、1銘柄
株探ニュース