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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):レーザーテク、倉元、ケミファ

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本触媒 <4114>  5,490円  +30 円 (+0.6%)  本日終値
 日本触媒<4114>が反発。この日の午前中、同社が開発した3次元細胞培養容器「ミコセル」を用いて、変形性膝関節症に対する臨床研究を開始したと発表しており、これが好感された。ミコセルは、独自技術により開発した3次元細胞培養容器で、粒子径が揃い生体内での状態に近い細胞凝集塊を多量に作製できるのが特徴。同社はそばじまクリニック(大阪府東大阪市)と共同で行う臨床研究で、ミコセルを用いて作製した細胞凝集塊を計5人の患者へ投与し、22年3月までに細胞凝集塊の安全性を確認する計画としている。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,974円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が反発。SMBC日興証券は8日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を3700円から3800円に引き上げた。4月から事業子会社統合による「Oneヤマト」化で効率化を図り、昨年度からEC向け配送サービス「EAZY」を投入するなど、経営改革による利益率向上を目指している点を指摘。22年3月期の連結営業利益は従来予想の920億円から970億円(会社計画950億円)に上方修正した。宅配便個数は、前年が感染症下で巣ごもり需要により大幅に伸長したなかでも順調に推移していることも前向きに評価している。

■レーザーテック <6920>  19,910円  -800 円 (-3.9%)  本日終値
 レーザーテック<6920>は3日続落。今週7日に2万4000円まであと一歩という水準まで駆け上がったが、その後の反動安もきついものとなった。前日は売買代金が約1280億円と急膨張、東証1部上場企業の中でも2位以下を大きく引き離す水準をこなしたが、株価は2000円を超える下げで率にして9%あまりに達する急落となった。一部証券会社で投資判断を引き下げる動きがあったが、「成長性は高くても同業他社と比較して高PERが際立ち、買われ過ぎといわれても反論しにくい部分がある。貸株調達による空売りなども絡んでいる可能性がある」(国内証券マーケットアナリスト)という。前日の米国株市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続落したことも風向きを悪くしている。ただ、きょうは押し目に買い向かう動きも観測される。信用買い残は軽く、高水準の利益成長が続く現状は実需面の売り圧力も限定的とみられ、フシ目の2万円近辺は下値抵抗力を発揮する可能性がある。

■ダイキン工業 <6367>  19,905円  -615 円 (-3.0%)  本日終値
 ダイキン工業<6367>は4日続落。大和証券が8日付で、投資判断を「2」から「3」とし、目標株価を2万4500円から2万円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。7日に発表された新中期計画では、設備投資や研究開発費、デジタル投資など「先行投資」に主眼が置かれ、結果として利益成長率や営業利益率は想定を下回ると指摘。また、M&Aも強化計画だが、過去の収益寄与は小さく不透明感が残るとしている。更に、中計で株主還元策の言及がなく、株主還元の強化期待も後退したとして、投資判断・目標株価を引き下げた。

■SBIホールディングス <8473>  2,693円  -77 円 (-2.8%)  本日終値
 SBIホールディングス<8473>が続落。金融庁が8日、SBI子会社のSBIソーシャルレンディングに対して、7月7日までの業務停止命令を出したと発表しており、これが嫌気された。融資した資金の使途が投資家に説明した内容と異なっていたなどとして、金融商品取引法に違反すると判断したという。なお、SBIではSBIソーシャルレンディングに関して、全既存ファンドの償還を条件として、自主的な廃業及びソーシャルレンディング事業からの撤退を決定している。

■アレンザHD <3546>  1,266円  -9 円 (-0.7%)  本日終値
 アレンザホールディングス<3546>は小幅反落。8日の取引終了後に発表した5月度の売上速報で、既存店売上高が前年同月比6.8%減と、8カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。客単価は同3.7%増と引き続き上昇したものの、客数が同10.1%減と落ち込んだことが響いた。なお、全店売上高は4.3%減だった。

■倉元製作所 <5216>  195円  +50 円 (+34.5%) ストップ高   本日終値
 倉元製作所<5216>がストップ高。8日の取引終了後、コーニングジャパン(東京都港区)と長期供給契約を締結したと発表しており、これが材料視された。これにより、コーニングジャパンは倉元に対しディスプレー用硝子原板を供給し、倉元は原板を製品に加工してディスプレーメーカーへ販売する。同社では、国内のディスプレーメーカーに対して量産納入を開始しており、今後は販売先の拡大を目指し営業活動を行うといい、業績予想については合理的に予測可能となった時点で公表するとしている。

■日本ケミファ <4539>  2,771円  +500 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 日本ケミファ<4539>が後場急伸。同社はきょう、研究開発中(非臨床段階)の新規抗うつ・抗不安薬候補化合物「NC-2800」について、大日本住友製薬<4506>と共同研究開発契約及びオプション契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。同剤は、18年1月に日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)に採択された研究開発課題「オピオイド[デルタ]受容体活性化を機序とする画期的情動調節薬の開発」の対象化合物で、AMED支援のもとケミファが代表機関として研究開発を進めている。今回の契約締結により、大日本住友はこのCiCLEの研究開発課題に分担機関として参画し、今後は両社共同で研究開発を進めるという。また、大日本住友はケミファと、同剤の開発が後期第2相試験に移行する時点で、全世界をテリトリーとした同剤の開発・販売権などに関するライセンス契約を締結できる独占的オプション契約を結んでいる。

■太洋工業 <6663>  554円  +80 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 太洋工業<6663>がストップ高。同社は8日、パッケージ基板の欠陥検出機能を強化した外観検査装置を開発したと発表しており、これが材料視されたようだ。同社はこのほど、装置精度をこれまでより高くし、ハードウェアとソフトウェア両面からの補正機能を進化させることによって非常に安定した撮像を可能として欠陥の見逃しを軽減、結果として欠陥検出機能を大幅に強化することに成功。開発した外観検査装置と、既に市場展開している人工知能(AI)システム「TY-VISION XAIS」と組み合わせることで、更に欠陥検出の向上と過検出を含む虚報削減が可能になるとしている。

■ツナグGHD <6551>  390円  +50 円 (+14.7%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 ツナググループ・ホールディングス<6551>が急騰。今月3日につけた直近高値361円を上回り、新波動入りを明示している。アルバイトやパートに特化した採用代行業務を展開しており、アフターコロナを見込んだ業績回復期待が買いの根拠となっているもよう。自動応募受付システムなどデジタルトランスフォーメーション(DX)サービスへの取り組みでも注目を集めている。テクニカル面では日足一目均衡表の雲抜けを果たしており、短期資金の追随買いを誘発している。

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